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INTERVIEW

Japanese

石鹸屋

2013年03月号掲載

石鹸屋

Member:厚志 (Vo) 秀三 (Gt) BOSS (Ba) hellnian (Dr)

Interviewer:沖 さやこ


-BOSSさんは歴代のベースの方々とは違ったタイプですか?

秀三:前のベースも我の強い子たちで。我が強いがゆえに反発して、結果的に別れてしまったというところもあるんですけど。

hellnian:でも(今までの石鹸屋のベーシストの中で)1番我が強い気もするけどね(笑)。

秀三:実はね。

BOSS:……じゃあいつかお別れ来ちゃうのかなぁ(笑)?

厚志:そこは話し合いでうまくやろうよ(笑)。

一同:(笑)。

hellnian:8年ブランクがある中でこれだけやってくるっていうのもある意味我の強さだと思うし。やれないことをやれないままで出てくるような奴では絶対にないんで。俺がBOSSに加入の話をしてから4人でスタジオに入るまで10日間くらいしかなかったんですけど“どんな曲合わせてみようか?”っていう話になったときに(秀三と厚志から)10曲くらいリストをもらって、どれも結構難しめの曲ばっかりで“ああ、こいつら殺す気だな”と(笑)。

-(笑)。なぜその10曲に?

秀三:Zeppに確実にセットリストに入れるだろうっていう曲を10曲チョイスしたんです。(BOSSに向かって)うちの曲簡単な曲ってあんまりなくない? 歴代ベーシストも僕らも結構好き勝手にフレーズ作るんで。曲を作ってるときはシンプルにいこうって考えてても、いざ彼らに曲を渡してみるとえらい難しいフレーズで返って来たりして……(笑)。BOSSはそれをまるまるコピーしてたりするんで“よくやるなぁ”と。俺だったら弾けるように簡単にしちゃうもん。

BOSS:もう耳コピが出来なくなってて(笑)。最初合わせるときまでは本当に時間ないなぁって思いながら必死にやりましたね。それこそ楽器を1番最初に触ったときくらいの感覚で、あいた時間はとにかく弾いてました。

hellnian:そのときはまだBOSSも仕事が辞められなかったんで、BOSSの仕事場がある横浜でスタジオを借りて、BOSSも仕事明けで疲れてるところ、夜遅い時間までやって。それを繰り返して10曲完成させて。

-hellnianさんとBOSSさんの猛特訓だったんですね。

hellnian:はい、誘ったときに“全力でサポートするから”って言ったんで。一緒に合わせて、万全の状態にしていって。でも間が空いてスタジオに一緒に入ったときも、前回出来なかったことが全部出来るようになってて。相当弾いたんだろうなって。そういう執念というか(笑)、そういう我の強さは今までの連中では1番だし、こんな男以上の奴は今まで見たことがないですね。

-なるほど。「青い雲」は秀三さんの繊細な部分が出ている楽曲ですね。

秀三:世間的には石鹸屋がこういう曲を出すのは珍しいと思うんですけど、なんせ昔からやってきてるメンバーなんで。昔もこれよりポップな曲とか、これよりもっとバラードチックなバラードもいっぱいあったんで、ある意味“そういう曲を今の石鹸屋のスタンスで出すとこういう感じだよ”っていう。だからすんなり受け入れてもらったかなと。

BOSS:今まで石鹸屋を聴いてくれてる人たちに比べると、僕らは普通に“おお、いいんじゃないこの曲”っていう感じだよね。

hellnian:もう付き合いが長いから大体いつもそんな感じだけどね(笑)。

厚志:俺は又八(※石鹸屋の前身バンド)の頃に聴いたような、懐かしい感じもしたけどね。

hellnian:メロディの感じかな。

-最初から秀三さんはこの曲をミディアム・ロック・ナンバーにするおつもりで。

秀三:そうですね、はい。歌詞とメロディで聴かせたい曲なので、のったりと言いますか、壮大な感じでいきたいなと思いまして。テンポ感とかギターのフレージングとかも最初からこんな感じでした。リズムは僕の頭の中で“こういう感じがいいな”っていうのが大体いつもありまして、基本はリズム隊におまかせなんですけど、あまりにも違いすぎる場合は“ちょっと待て、こっちにしてみてくれ”って言うことはありますね。デモ・テープは大体1番のサビくらいまでしか作らないんで、そこからどういう展開にするかとか、構成を打ったりするのはメンバー全員で合わせるときですね。

BOSS:今回は僕が最初作ったフレーズがボツられたんですけど(笑)、そこで“もうちょっとこういう感じにして”って言ってくれるんで“じゃあこうしようか”って、だんだんひとつの形にまとまっていきます。