Japanese
tricot
2012年07月号掲載
Member:中嶋イッキュウ (Vo&Gt) キダモティフォ (Gt&Cho) ヒロミ・ヒロヒロ (Ba&Cho) komaki♂ (Dr)
Interviewer:伊藤 啓太
圧倒的なライヴ・パフォーマンスが話題に話題を呼び、全国流通音源をリリースする前から、業界関係者から耳の早いロック・リスナーまで既にネクスト・ブレイカーの最右翼として名前が挙がっていたtricotが遂に『小学生と宇宙』で全国デビュー!今回のインタビューでは『小学生と宇宙』の話は勿論、彼女たちの天真爛漫な人間性についても注目していただきたい。
-tricotして活動する前はどんなバンドをやっていたのですか?
中嶋イッキュウ(以下イッキュウ):私はソロやったんで、今よりどちらかというと歌物をやっていたんですけど。
キダ モティフォ(以下キダ):ヒロヒロとインストのスリー・ピースのバンドをやっていました。
ヒロミ・ヒロヒロ(以下ヒロミ):めっちゃちょっとやったけどな(笑)。その前にもっとずっとやっていたバンドがあって、女の子3人で。
-それもインスト?
ヒロミ:それは歌物のロックでしたね。
-そういったバンド活動の中で3人が出会いtricotを結成したわけですが、komaki♂さんはどういった経緯で加入されたのでしょうか?
komaki♂:ドラムをずっと探しているバンドがいるというのを知り合いづてに聞いて。それでマイスペで音源聴いてこっちからやりたいって言うのを伝えて、スタジオに入ってという流れで決まりました。
-その時tricotの音はどう映っていたんですか?
komaki♂:形にとらわれたものをやりたいんではないんだろうなっていうのは、マイスペで聴いた音源からでも伝わってきて、僕もそういうスタンスに共感できたので、サウンドもしかりなんですけどそういう内面的な部分にもひかれてやりたいと思いました。
-komaki♂さんが入って音を出した時の印象は?
イッキュウ:第一印象はプライド高そうだなっていう(笑)。ドラムは“うまいなー”っていう印象ですね。最初はただ逆にうまいっていうのが顔から出てる感じが(笑)。
komaki♂:俺ドラム上手いぞっていう感じが(笑)。
イッキュウ:そういうのがあってウワー……っていうのが最初はちょっとありました(笑)。
-『爆裂トリコさん』を出してから『小学生と宇宙』を作るまでの期間はどのくらいでしたか?
イッキュウ:(『爆裂トリコさん』が)レコーディングしたのが7月で、発売が8月の頭で、今回のレコーディングが2月だったのでちょうど半年くらいですね。
-『小学生と宇宙』の中には初期の作品も収録されていますよね、アレンジはかなり変えたのでしょうか?
イッキュウ:速さが変わったくらいですかね、ライヴを重ねるごとに速くなっていって、昔のテイクを聴いたら“遅っ!”みたいな。今回録った時もちょっと昂ぶってて、速くなったってのもあって(笑)。
-前作『爆裂トリコさん』を初めて聴いた時は包み隠さず衝動をぶちまけている印象だったのですが、『小学生と宇宙』ではそれをうまくコントロールしているように感じました。前作から半年と決して長い期間ではありませんが、何か変化はありましたか?
ヒロミ:録り方としてはどっちも一発録りで一緒なんですけど、今回はもっとtricotらしさを詰められたなって。前作はこれとこれを録るって決めて“ドーン”って感じだったんですけど。今回はよりライヴ感というのも欲しくて、音の質にもこだわったんですけど、そんなに大きく何かが変わったっていうのはないかな?
イッキュウ:でも前の作品を出してからバンドとしてすごく動きがあったので、内面的にも急成長していると思います。
-具体的には?
イッキュウ:前の作品の時はほんとに初期衝動というか“とりあえずやったれ”っていう感じで。でも今回は“考えて”ではないですけど、違うアプローチができたかなっていうのはあったと思います。
ヒロミ:前作はkomaki♂が加入してすぐに録ったもので、バンドの関係性というか、あまり密なコミュニケーションとらないまま“ガッ”ていった感じだったんですけど。今回は時間をかけてというか、そのまま勢いだけにならないようにできたっていう感じはあります。
komaki♂:半年の間ライヴを月10本くらいやって、その間スタジオも入ったり共有する時間も長くて。レコーディングする曲も前みたいに勢いでいっただけではなくて、準備する期間がある程度あったし、レコーディングも前は予算も時間も無くて1日で全部録ったりしてたんですけど。今回は何日かに分けてちゃんと音作りから、エンジニアさんともこういう音で録りたいっていうのを詰められて、2月の段階でできる最も良い状態にはもっていけたかなっていうのはあります。
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