Japanese
FUNKIST
2011年02月号掲載
Member:染谷 西郷(Vo) 春日井 陽子(Flute)
Interviewer:沖 さやこ
男女7人バンドFUNKISTから、フル・アルバム『FUNKIST CUP』以来8ヶ月振りのリリースとなるミニ・アルバム『Pieceful』が届いた。ライヴ活動を休止していた春日井陽子の復帰を経て、ツアー中に制作された今作は、ライヴ音源2曲を含む全8曲。「1/6900000000」では以前から親交の深い『五体不満足』の著者である乙武洋匡がヴォーカルと作詞で参加している。8つの熱い優しさを詰め込んだ “2.5枚目のフル・アルバム”。
-去年の夏にリリースされたアルバム『FUNKIST CUP』の記憶も新しいですが、今回ミニ・アルバムを制作した経緯は何でしょうか。
染谷:ファーストアルバムから『FUNKIST CUP』までリリースが凄く多かったんですよね。シングル4枚と、DVD1枚、そしてアルバム。今回約8ヶ月振りのリリースなので、大分空いたな!って感じですね。で、去年凄い駆け足で作品を作っていった分、燃え尽きた感が自分の中にあったりして。『FUNKIST CUP』を作り終えたのが4月くらいなんですけど、そのあと半年くらい一切曲を作ってないんですよね。ギターを持つのが怖くなった時期があって。FUNKISTの曲をタイアップで使って頂けるって話を去年いっぱい頂けて、それは凄い嬉しいことだったんですけど、やっぱどうせやれるんだったらいいものを作りたいっていうのが凄くあったし、きっと自分で気付かないうちにプレッシャーも感じてたんでしょうね。それが『FUNKIST CUP』っていうアルバムで一区切り付いた時に、曲が作りたくない……と思ってしまって。だけど11月に僕、娘が生まれたりして、その前くらいから徐々に気持ちが「ああ音楽作りたいなぁ!」っていう方に向いて。しかもシングルじゃおさまらないくらいの勢いで。だけど時間は結構タイトだったんで、今回はミニ・アルバムで行こうか!って。以前からライヴでやってた曲もありますけど、本格的に曲を作り始めたのはその時期です。
-ここ最近の熱が詰まったものになっているんですね。春日井さんは前作リリースから8ヶ月いかがでしたか?1年間ライヴをお休みされて、去年の8月22日にライヴに復帰されて目まぐるしかったかと思いますが。
春日井:レコーディングはお休みの間も一緒にやらせてもらってたんですけど、ライヴは1年間くらい休んでしまったので……。ライヴとレコーディングの両方を並行してやるのは、忙しいけど、あらためて「あ、この時間凄く好きだな」って感じて。楽しかったです。
染谷:やっぱ陽子ちゃんがいない間のツアーって、物凄く自分達の中では不自然だったんです。それは“フルートのサウンドがない”っていうだけではなく、陽子ちゃんがツアーにいないことでバンドの人間関係とかにもちょっとずつ歪みが出て来た部分もあったんだと思います。8月に陽子ちゃんが戻って、そこからツアーバーッと回って作ったCDなんで“7人でやっと戻れた、FUNKISTであれた”っていうのが作れた。それがでかいと思います。
-春日井さんが復帰なさって、染谷さんにもお子様が生まれて、全てがいい方向に転がっていったんですね。
染谷:そうですね。タイミング的にここだったんだろうなぁって思います。
-ミニ・アルバムと言えどもとても濃い作品になっているので“2.5枚目のアルバム”っていうキャッチフレーズはバッチリですね。多彩で、様々な観点からの熱い魂を感じました。ツアーの影響が音に表れたのは感じますか?
染谷:滅茶苦茶あると思います。楽曲としては、『FUNKIST CUP』前後の歩みが1曲ずつ曲になってると思うんですけど。サウンド面とかは、ツアーで高め合いながら出来た。メンタリティもそうですね。本当、久し振りにバンドがひとつになってるなって実感しました。
-「1/6900000000」では乙武洋匡さんが作詞とヴォーカルで参加してらっしゃいますね。どういう出会いだったのでしょう?
染谷:5年前、僕らがMONGOL800と中国のマカオにツアーに行った時に、たまたま乙武さんが観光でマカオに来てて。モンパチのマネージャーさんが乙武さんを偶然街で見かけて「今度MONGOL800のライヴあるんですけどどうですか?」って誘ったんです。乙武さんモンパチ大好きだからライヴにいらっしゃって、そこで僕らのライヴも見てくれて。僕らはライヴしながらそれを見て、「あー、マカオにも似てる人っているんだな~!」って。
一同:(爆笑)。
染谷:終わった後楽屋帰って、「似てたね~」って話をしてたら来て下さって。「FUNKISTすげー良かったよー!CD全部買っちゃった!あ、乙武です」って言われて、本物じゃねーか!って(笑)。
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