Japanese
FUNKIST
Skream! マガジン 2025年07月号掲載
2025.05.24 @日比谷公園大音楽堂
Writer : フジジュン Photographer:アカネ
都会のジャングルをイメージした日比谷野音(日比谷公園大音楽堂)のステージにメンバーが立つと、"声を声を声をあげて"とアカペラで歌う染谷西郷の歌声が空に響き、「BORDER」で始まったFUNKISTの25周年記念ライヴ。曇天の空、パラパラと小雨が降るなかではあるが、心と身体を突き動かす土着的なリズムに合わせて笑顔で踊り、共に声を上げる観客の美しすぎる光景が、早くも成功を確信させる。
"25年分の音、今日あんたと鳴らしに来た。誰も置いてかないぜ、全員で歌おうぜ野音!"と染谷が叫び、大合唱で始まった「ムーンライズ カーニバル」から「沖縄」、「ft.」と続く初期楽曲に全員が歌声やサイド・ステップ、タオル回しを合わせて、言葉通りに誰も置いてけぼりにしない強烈な一体感を生んだ序盤戦。
"25周年参りということで、全国からファミリーが集まってくれました。本当にありがとう!"と染谷が感謝を告げると、都会のジャングルにぴったりのしっとりした「Sleep Talking」では、ヨシロウが切なく美しくアコギを響かせ、雰囲気を変える。
Kai(Ba/FREEASY BEATS)、Yoco(Dr/二人目のジャイアン)、kou(Per)、そして世古美月(Ft)と、気心知れた頼もしいサポートを迎えた7人で、最新型FUNKISTサウンドを聴かせたこの日。「GO NOW」では、苦しい時期も支え合った盟友、二人目のジャイアンのMASA(Vo)とホーン隊、そしてドロンズ石本が登場した。賑やかに派手やかに、25周年を祝う。そんな大騒ぎに圧倒されたのか、さっきまで降っていた雨が止んでいたことにも驚いた。
また25年の活動で世界に目を向け、平和や差別や偏見といった社会問題とも向き合ってきたFUNKIST。中盤は染谷が南アフリカでの体験を語り、真摯なメッセージを届けた「バナナトレイン」、そして雨雲の上に輝く星に向けて歌った「SHINE」、この日来られなかったファミリーに向けても愛を贈った「47climax」、"今日はあなたに楽しんでほしいのよ"とブチアゲた「サンセット☆アバンチュ~ノ」と続いた。スケール感ある歌と演奏、そして楽曲に込めた想いや願いを空に響かせ、世界に届ける。
"今日の天気もそうだ。降水確率80~90パーセントなのに、今雨が降ってない。思いも寄らないこといっぱいあるよ。あのとき、(春日井)陽子ちゃんが鳴らしてたフルートの音を繋いでくれた人がいる。予想できない未来は悪いことばっかりじゃないぞ、最高だな!"(染谷)
野音直前のインタビュー(※2025年6月号掲載)を併せて読んでほしいが、運命的な巡り合わせでFUNKISTに参加することになった世古。続いての曲は、世古の全ての始まりの曲となった「Snow fairy」だ。春日井陽子亡き後、約14年の時を経てフルートの音色と彼女の意志が蘇るという、予想できない未来が訪れたFUNKIST。宮田泰治が活き活きとしたギター・プレイを見せ、世古の美しいフルートの音色で月と太陽がハイタッチした瞬間、涙が止まらなくなった。
すっかり陽が落ちた頃、ステージのたいまつが炎を上げ、「ROOTS」のプリミティヴなビートから「流れ星」、「パレード」と最新アルバム収録の楽曲が続き、「愛のうた」へ。"歌うよ!! この雨が止むまで"とたっぷり気持ちを込めた歌と演奏で魅了すると、"野音から愛を叫べ! みんなで歌おうぜ"の呼び掛けに会場中が"I love you"の歌声を合わせる。そのあまりの美しさに、再び降ってきた雨さえも、忘れられない光景を彩る演出に感じた。
「BORDERLESS」、「V-ROAD」と続き、再び熱を上げた観客から力強い歌声が響くと終盤戦へ。「月下のラスタカラー」に続く、本編ラストは「SUNRISE」。染谷の号令で隣の人と肩を組み、雨に濡れながら身体を揺らして歌声を合わせて。会場中の気持ちが1つになったピースフルなエンディングが、いかにもFUNKISTらしくて最高だった。
アンコール代わりの「V-ROAD」の合唱に再びステージに登場し、"泣いてまうやろ!"と嬉しそうに告げた染谷。宮田とヨシロウも感謝を告げ、"あなたと出会うための25年でした。だから後悔なんか1個もねぇよ。全部愛おしい。栄光の日々だ!"と始まった曲は「GLORY DAYS」だ。現在もこれまでも、そしてこれからも続く栄光の日々。"何度でも一緒に涙の雨を降らせよう"と歌う「Wonderful World」に、"FUNKISTって雨の歌多いな......だからか?"と雨バンドと言われる所以も感じつつ、雨も吹っ飛ぶきれいなスマホの光の星が会場中に揺らめくなかで歌う「Orion」で、しっとり終演した。
今年10月に改修に入る野音でのライヴの決定、ヨシロウの復帰、世古との出会いといった全てのタイミングが合致した奇跡みたいな25周年を経て、FUNKISTはさらなる未来へ進む。つらくしんどい日々も予想もできない未来も前向きに捉え、全てを愛と優しさで包み込み、笑顔で世界を踊らせるポジティヴ・ヴァイブスで、ここからもFUNKISTにはFUNKISTであり続けてほしいと心から願っている。
[Setlist]
1. BORDER
2. ムーンライズ カーニバル
3. 沖縄
4. ft.
5. Sleep Talking
6. GO NOW
7. バナナトレイン
8. SHINE
9. 47climax
10. サンセット☆アバンチュ~ノ
11. Snow fairy
12. ROOTS
13. 流れ星
14. パレード
15. 愛のうた
16. BORDERLESS
17. V-ROAD
18. 月下のラスタカラー
19. SUNRISE
En1. GLORY DAYS
En2. Wonderful World
En3. Orion
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