Japanese
vivid undress
Writer 岡本 貴之
突然回り出したレコードのように、いきなり飛び出してくるダンサブルなバンド・サウンド。印象的なギターのリフレインに気をとられがちだが、左右からはリズミカルに叩くピアノとスラッピング・ベースが鳴っている。そのアンサンブルの合間を縫って刻んでくるドラムのハイハットが心地よい。vivid undressが前作から約1年ぶりにリリースした2ndミニ・アルバム『Prevail』のオープニングを飾るTrack.1「シーラカンスダンス」は、こんなにも賑やかで文句なしでカッコいい演奏なのに、なぜか少しもの悲しい。意識的にサウンドと同化するかのようにしながらも"一切期待しない未来/そんなのいらない/今しかない今/ドキドキしたい!"とリアルな言葉を放つkiilaa(Vo/Gt)の歌声は目を閉じて、ただこの瞬間を一心不乱に踊っているかのように刹那的な感情を訴えかけてくる。すると、そんな気分をかなぐり捨てるようにサビのリズム・チェンジから"シーラカンス ダンス"という思わず口に出したくなってしまうフックでキュートに着地。心憎いばかりの構成で聴く者を翻弄する。そして"変わってく世界の中で/変わらない私を貫く"と宣言するこの曲が象徴するように、vivid undressを取り巻く世界はこの1年で大きく変化してきたのではないだろうか。
2015年5月に初の全国流通盤1stミニ・アルバム『Unveil』をリリース後、活発なライヴ活動を続けてきたvivid undress。"SAKAE SP-RING"や"YATSUI FESTIVAL"といった大型サーキット・フェスへの出演や、"PROGRESS PROGRAM"と題した対バン自主企画イベントを行いjamming O.P.、テスラは泣かない。、deronderonderonらと競演するなど、この1年間のライヴ活動はこれまで以上に多くの音楽ファンの耳と目を惹きつけ、新しいファンを獲得してきたはずだ。そして、多くのリスナーやメディアからの高い評価の中、待望のリリースとなった2ndミニ・アルバム『Prevail』では、その期待に応えてさらなる進化を遂げたバンドの姿を垣間見ることができる。
Track.2「適度に」では1コードで展開するファンクにラップ調のヴォーカルが乗るAメロに対してメロディアスなサビの組み合わせが面白い。独白するように歌われるバラードのTrack.3「それでも」にも共通して言えることだが、一聴すると歌メロには90年代後半以降の女性J-POPアーティストを思わせる部分も多く感じられる。それでいてバンドはあくまでもロック・テイストを失っていない。それは、さまざまな音楽を取り込んで成熟したJ-POPと洋邦のロックをボーダーレスに楽しむことができるようになった世代ならではのアウトプットの方法だろうし、"J-POP突然変異型ROCKクインテット"というキャッチフレーズが的を得ていることを感じさせる。Track.5「Dance Dance Dance」のように緊張感と疾走感のある曲が収録されている一方で、Track.6「君がくれた未来」では包容力を感じさせるパワー・ポップを聴かせる表現力豊かな演奏は、どの曲も生き生きとした躍動感を湛えながらも、歌の内容からは現代を生きる若者の焦燥感や苛立ちも伝わってくる。そんな楽曲たちだからこそ、今この瞬間に放つ生の輝きが美しく、vivid undressを次世代の先頭を走るべきアーティストとして後押しする声が多いのだろう。
そんなvivid undressは6月29日に開催する自主企画イベント"PROGRESS PROGRAM vol.4"で、バンド史上最大キャパの会場となる渋谷WWWのステージに立つ。対バンは四星球、マカロニえんぴつといういずれも負けず劣らずの個性派バンドだ。vivid undressの音楽は、デジタル・サウンドの質感があるスタジオ音源の中よりも、ライヴ会場の空気を震わせてこそ本領を発揮するような気がしてならない。そしてその音楽は、多くの観客の心に伝わって行くのだろう。"変わらない私"と"変わってく世界"。6月29日渋谷WWWにてvivid undressから、この日この瞬間にしか受け取ることのできない鼓動の刹那と光を受け止めてほしい。
▼自主企画イベント情報
vivid undress presents "PROGRESS PROGRAM vol.4"
6月29日(水)渋谷WWW
w/ マカロニえんぴつ / 四星球
OPEN 18:30 / START 19:00
前売 ¥2,800 / 当日 ¥3,300
■チケット一般発売中
▼リリース情報
vivid undress
2ndミニ・アルバム
『Prevail』
NOW ON SALE
POCS-22026 ¥1,800(税込)
[ZOMBIE MAGAZINE RECORDS]
amazon | TOWER RECORDS | HMV
1. シーラカンスダンス
2. 適度に
3. それでも
4. 醜いお姫様
5. Dance Dance Dance
6. 君がくれた未来
- 1
LIVE INFO
- 2024.12.22
-
ExWHYZ
ストレイテナー
back number
Helsinki Lambda Club
tacica
シノダ(ヒトリエ)
上白石萌音
フィロソフィーのダンス
Lucky Kilimanjaro
大森靖子
あいみょん
WONK
Aooo
People In The Box
ザ50回転ズ
Homecomings
DOES
怒髪天
"MERRY ROCK PARADE 2024"
ずっと真夜中でいいのに。
majiko
ゴホウビ
miida × stico
さめざめ
小林柊矢
TK from 凛として時雨
adieu(上白石萌歌)
MyGO!!!!!
PEOPLE 1
新しい学校のリーダーズ
LEEVELLES × 名無し之太郎
- 2024.12.23
-
DOES
Cody・Lee(李)
LiVS
ドレスコーズ
Cody・Lee(李)
RAY×BELLRING少女ハート
坂本慎太郎
原因は自分にある。
東京初期衝動
- 2024.12.24
-
羊文学
川上洋平([Alexandros])
藤巻亮太
ポップしなないで
CIVILIAN
Plastic Tree
yama
- 2024.12.25
-
UNISON SQUARE GARDEN
原因は自分にある。
ExWHYZ
サンドリオン
川上洋平([Alexandros])
豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL
シノダ(ヒトリエ)
ずっと真夜中でいいのに。
- 2024.12.26
-
BiS
いゔどっと
優里
Cwondo
LACCO TOWER
ネクライトーキー / kobore
UVERworld
Dannie May
- 2024.12.27
-
いゔどっと
"FM802 RADIO CRAZY 2024"
優里
TK(凛として時雨)
シノダ(ヒトリエ)
賽
Devil ANTHEM.
"TOKYO COUNT DOWN 2024"
ネクライトーキー / 3markets[ ]
ビッケブランカ
ExWHYZ
煮ル果実
神聖かまってちゃん
SANDAL TELEPHONE
ウソツキ
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.28
-
CENT
ザ・クロマニヨンズ × go!go!vanillas
the paddles
"FM802 RADIO CRAZY 2024"
TK(凛として時雨)
シノダ(ヒトリエ)
ADAM at
TENDOUJI
DJ後藤まりこ × クリトリック・リス
鯨木
Homecomings
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
モノブライト
BiS
THE YELLOW MONKEY
バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI / PIGGS / Wang Dang Doodle / ゆっきゅん
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.29
-
"FM802 RADIO CRAZY 2024"
ADAM at
DIALOGUE+
Aooo
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.30
-
Dragon Ash × The BONEZ
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2024.12.31
-
Nornis / ROF-MAO / 葛葉 ほか
"第8回 ももいろ歌合戦 ~愛の大晦日~"
フラワーカンパニーズ
FINLANDS
"COUNTDOWN JAPAN 24/25"
大森靖子
9mm Parabellum Bullet×アルカラ
"LIVEHOLIC presents COUNT DOWN SPECIAL 2024→2025"
- 2025.01.03
-
JIMMY EAT WORLD
- 2025.01.04
-
私立恵比寿中学
RAY×BELLRING少女ハート
いゔどっと
sajou no hana
PRIMAL SCREAM / ST. VINCENT / JIMMY EAT WORLD ほか
- 2025.01.05
-
RAY×BELLRING少女ハート
PRIMAL SCREAM
Base Ball Bear
WEEZER / MANIC STREET PREACHERS / DIGITALISM ほか
PIGGS
- 2025.01.06
-
THE JESUS AND MARY CHAIN
- 2025.01.07
-
WEEZER
PRIMAL SCREAM
GANG PARADE × 寺中友将(KEYTALK)
レイラ
- 2025.01.08
-
あいみょん
MONOEYES ※振替公演
WEEZER
THE YELLOW MONKEY
RELEASE INFO
- 2024.12.25
- 2024.12.26
- 2024.12.27
- 2024.12.28
- 2025.01.01
- 2025.01.06
- 2025.01.08
- 2025.01.10
- 2025.01.12
- 2025.01.14
- 2025.01.15
- 2025.01.17
- 2025.01.20
- 2025.01.22
- 2025.01.24
- 2025.01.29
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ST. VINCENT
Skream! 2024年12月号