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DISC REVIEW

Japanese

2021年09月号掲載

愛を食べた

まず、タイトルがいい。"愛を食べた"だ。愛するという行為を、命がけのテーマとして捉えるのではなく、あくまでも日常の一部に溶け込ませ、それでいてヒトの生業に必要不可欠な要素であるという価値観。それを生々しくポップに伝える絶妙な表現だ。バンド結成から15年。メンバーも30代半ばを過ぎたLEGO BIG MORLが、今だからこそ歌える、生活に深く根づいたラヴ・ソングであり、人生讃歌だと思う。前作アルバム『気配』に続き辻村有記(ex-HaKU/Vo/Gt)をアレンジャーに迎え、サウンドはポップに仕上げつつ、随所に散らしたギミックにロック・バンドらしい気概も光る。c/wには、歌手のこゑだに提供した「ピーポーピーポー」のセルフ・カバーを、安原兵衛のアレンジで収録。こちらはレゴらしいのひと言。(秦 理絵)