Japanese
FIVE NEW OLD
Skream! マガジン 2018年05月号掲載
2018.04.14 @渋谷WWW
Writer 秦 理絵
"帰ってきました! ただいま!"。HIROSHI NAKAHARA(Vo/Gt)は清々しい表情で、今回のツアーでは2度目となる東京公演のステージに立っていた。FIVE NEW OLDが1月にリリースしたメジャー・デビュー・アルバム『Too Much Is Never Enough』を引っ提げて、2月の新代田FEVERを皮切りに全国16ヶ所で開催してきたツアー"Too Much Is Never Enough Tour"のファイナルとなる渋谷WWWだ。"楽しかったけど、悔しいこともあった。ステージに立つことが怖いことも、歌うことに怯える日もあったけど、止まらなくて良かったと思います"(HIROSHI)。たくさんの想いを胸に辿り着いたツアー・ファイナルで、FIVE NEW OLDは、バンドが進むべき道を明確に示す熱いステージを見せてくれた。
 会場にSEが流れ出すと、WATARU OMORI(Gt/Key)、 HAYATO MAEDA(Dr)、HIROSHIに、サポート・ベースのSHUN(A.F.R.O)を加えた4人がステージに現れた。1曲目は「By Your Side」。演奏が始まった瞬間に踊らずにはいられなくなる心地よいグルーヴに乗せて、HIROSHIが日本人離れした抜群のリズム感で英語詞のメロディを流暢に紡いでいく。ファンキーなアップ・ナンバー「Hole」では集まったお客さんが一斉に左右に手を振り、WATARUが"顔で弾く"渋いギター・ソロを繰り出した「Gold Plate」では、息の合ったコール&レスポンスで会場が一体になった。開始わずか数曲で会場にできあがっていくハッピーな空間。そんなふうにFIVE NEW OLDが誰ひとり置き去りにしない遊び場を作り上げることができるのは、"Let's go!"とか"Three, two, one!"とか人懐っこく声を掛けながら、誰よりも楽しげにステージを動き回るHIROSHIの圧倒的なフロントマンとしての存在感があるからだ。
会場にSEが流れ出すと、WATARU OMORI(Gt/Key)、 HAYATO MAEDA(Dr)、HIROSHIに、サポート・ベースのSHUN(A.F.R.O)を加えた4人がステージに現れた。1曲目は「By Your Side」。演奏が始まった瞬間に踊らずにはいられなくなる心地よいグルーヴに乗せて、HIROSHIが日本人離れした抜群のリズム感で英語詞のメロディを流暢に紡いでいく。ファンキーなアップ・ナンバー「Hole」では集まったお客さんが一斉に左右に手を振り、WATARUが"顔で弾く"渋いギター・ソロを繰り出した「Gold Plate」では、息の合ったコール&レスポンスで会場が一体になった。開始わずか数曲で会場にできあがっていくハッピーな空間。そんなふうにFIVE NEW OLDが誰ひとり置き去りにしない遊び場を作り上げることができるのは、"Let's go!"とか"Three, two, one!"とか人懐っこく声を掛けながら、誰よりも楽しげにステージを動き回るHIROSHIの圧倒的なフロントマンとしての存在感があるからだ。
 "嫌なことを全部忘れて楽しもう! いつも心に太陽を!"というHIROSHIのポジティヴな言葉で繋いだ爽快なサマー・チューン「Sunshine」から、フロアが満場の"ピース・サイン"で埋め尽くされた80'sなダンス・ナンバー「Not Too Late」へ。様々なジャンルの音楽を呑み込んだFIVE NEW OLDは、時にスタイリッシュと形容されることがあるが、そのライヴを観ると、実はとても泥臭いバンドだと思う。中盤はWATARUとSHUNによるキーボードとシンセ・ベースの音色が言い様のない多幸感をもたらした「Black & Blue」や、ステージに敷き詰めた電飾がメンバーの足もとを明るく照らすなかでムードを作り上げた「The Dream」、「Stay (Want You Mine)」というメロウなナンバーが続いた。だが、たとえスロー・テンポな曲調でも、"甘くてうっとり聴き入る"というよりは、"本能的に身体を揺り動かさずにはいられない"というノリやすいビートとロック感が滲むのがFIVE NEW OLDの音楽だ。
"嫌なことを全部忘れて楽しもう! いつも心に太陽を!"というHIROSHIのポジティヴな言葉で繋いだ爽快なサマー・チューン「Sunshine」から、フロアが満場の"ピース・サイン"で埋め尽くされた80'sなダンス・ナンバー「Not Too Late」へ。様々なジャンルの音楽を呑み込んだFIVE NEW OLDは、時にスタイリッシュと形容されることがあるが、そのライヴを観ると、実はとても泥臭いバンドだと思う。中盤はWATARUとSHUNによるキーボードとシンセ・ベースの音色が言い様のない多幸感をもたらした「Black & Blue」や、ステージに敷き詰めた電飾がメンバーの足もとを明るく照らすなかでムードを作り上げた「The Dream」、「Stay (Want You Mine)」というメロウなナンバーが続いた。だが、たとえスロー・テンポな曲調でも、"甘くてうっとり聴き入る"というよりは、"本能的に身体を揺り動かさずにはいられない"というノリやすいビートとロック感が滲むのがFIVE NEW OLDの音楽だ。
 MCでは、HIROSHIが『Too Much Is Never Enough』というアルバムに込めた意味を説明した。タイトルを直訳すると"あまりに多すぎて、十分ではない"。つまり、今作には"モノや情報が溢れた社会だからこそ、本当に大切なものを選んでいこう"というメッセージが込められているという。そのうえで、"本当に大切なものは、どれだけあなたが特別な存在かっていうことだと思います。あなたはあなたでしかない。それが素敵なことだから、もっと自分を愛してほしい、もっと自分に正直にいてほしいと思います。その先にはいい人生が待ってるから。その側に僕らの音を置いてくれたら嬉しいです"と語り掛けたHIROSHI。その想いを音楽へと託したのが、ダンサブルなビートに乗せて、ウォーウォーという雄々しいシンガロングを巻き起こした「Good Life feat. Stamp」だった。
MCでは、HIROSHIが『Too Much Is Never Enough』というアルバムに込めた意味を説明した。タイトルを直訳すると"あまりに多すぎて、十分ではない"。つまり、今作には"モノや情報が溢れた社会だからこそ、本当に大切なものを選んでいこう"というメッセージが込められているという。そのうえで、"本当に大切なものは、どれだけあなたが特別な存在かっていうことだと思います。あなたはあなたでしかない。それが素敵なことだから、もっと自分を愛してほしい、もっと自分に正直にいてほしいと思います。その先にはいい人生が待ってるから。その側に僕らの音を置いてくれたら嬉しいです"と語り掛けたHIROSHI。その想いを音楽へと託したのが、ダンサブルなビートに乗せて、ウォーウォーという雄々しいシンガロングを巻き起こした「Good Life feat. Stamp」だった。
そして、ライヴの終盤戦へ。前半のブラック・ミュージックなモードから一転して、「My Sacred Chamber」や「Liar」といったUKロックの香りがする疾走感のあるナンバーを畳み掛けると、ライヴを締めくくったのは「Gateway」。壮大なスタジアム・ロックを意識したであろう力強いサウンドに乗せるのは、"大切なものを心に抱いて扉の向こうへ行こう"という先のMCにも通じるメッセージだ。良質なサウンド・アプローチとそれを体現する高度なパフォーマンスに定評のあるFIVE NEW OLDだが、今回のツアーで彼らが見せたものはそれだけではなく、バンドとして何を想い音楽を鳴らすのか、その核心の部分だった。
 アンコールのFIVE NEW OLDのテーマが"生活日常に彩りを添えたい(=One More Drip)"という想いであることを伝えると、「Undercover」ではHIROSHIがフロアに降りて、ジャンプするお客さんにまみれて一緒に笑い合い、さらにインディーズ時代から演奏し続けているパンキッシュなライヴ・アンセム「Ashes To Ashes」を披露して、ライヴは幕を閉じた。この日のライヴでは、秋に初のワンマン・ツアーを開催すること、さらにそのツアー・ファイナルでは恵比寿LIQUIDROOMというバンド最大キャパのステージに立つことも発表された。今回のツアーでひと回りタフに成長したFIVE NEW OLDが作り出す音楽の輪が、この先さらに大きく広がってゆくことが楽しみでならない。
アンコールのFIVE NEW OLDのテーマが"生活日常に彩りを添えたい(=One More Drip)"という想いであることを伝えると、「Undercover」ではHIROSHIがフロアに降りて、ジャンプするお客さんにまみれて一緒に笑い合い、さらにインディーズ時代から演奏し続けているパンキッシュなライヴ・アンセム「Ashes To Ashes」を披露して、ライヴは幕を閉じた。この日のライヴでは、秋に初のワンマン・ツアーを開催すること、さらにそのツアー・ファイナルでは恵比寿LIQUIDROOMというバンド最大キャパのステージに立つことも発表された。今回のツアーでひと回りタフに成長したFIVE NEW OLDが作り出す音楽の輪が、この先さらに大きく広がってゆくことが楽しみでならない。
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