Japanese
FIVE NEW OLD
Skream! マガジン 2017年09月号掲載
2017.07.30 @新代田FEVER
Writer 秦 理絵
"本当はこのステージには4人で立つはずでした"。ライヴ終盤のMCでHIROSHI(Vo/Gt)は静かに語り掛けた。6月21日に『BY YOUR SIDE EP』でメジャー・デビューをしたFIVE NEW OLDが開催したワンマン・ツアー"BY YOUR SIDE TOUR"、そのツアーが始まる9日前に、バンド結成から7年間にわたって歩みを共にしてきたYOSHIAKI(Ba)の脱退が発表された彼らは、サポート・メンバーを加えた新体制で新代田FEVERのステージに立っていた。そこでHIROSHIは"歩みを止めるわけにはいかない"と言った。メジャー・デビューから約1ヶ月。彼らが初めて開催したワンマン・ライヴは、図らずもこれからバンドがどんな困難があろうとも歩み続けると、そんな決意を新たにする場所になっていた。
定刻、会場にSEが流れ出すと、ハンドクラップが湧き起こるなか、WATARU(Gt)とHAYATO(Dr)、そして最後にHIROSHIがステージに現れた。ライヴのオープニングを飾ったのは、『BY YOUR SIDE EP』の1曲目に収録の「Not Too Late」だった。"さぁFEVER、ジャンプしよう!"というHIROSHIの声に導かれるように、お客さんの頭が一斉に波を打つ。そのままキラキラとしたポップ・ソング「Follow Your Heart」から、クールにフィンガー・スナップを刻んだ「P.O.M.」へ。HAYATOとサポート・ベースが繰り出すグルーヴでフロアはゆったりと横に揺れ、WATARUが奏でる雄弁なギター・ソロが心地よく重なると、HIROSHIが大きな身振りで全編英語詞のメロディを流暢に紡いでいった。
"みんなのおかげでワンマン童貞を卒業することができました(笑)"と、最初のMCではHIROSHIが短めの挨拶で笑いを誘うと、軽やかなビートに優しいメロディを乗せた「Black & Blue」、UKロックの匂いを漂わせた「Lisle's Neon」へと間髪をいれずに続けていく。そして曲の合間にフロアから"WATARU、かっこいい!"という男性の声が飛ぶと、"(WATARUは)男性にモテがちだよね"とからかうHIROSHI。WATARUも"バリ恥ずかしいな"と照れ笑いをしたりして、和やかなMCでも会場は心地よい雰囲気に包まれた。
ゴスペルやR&Bからの影響を感じる「Foxtrot」が演奏された後半からは、最新EP『BY YOUR SIDE EP』の楽曲が立て続けに披露された。タイトなドラム・ソロでライヴの流れを引き締めた「The Dream」のあと、ゲストにSANABAGUN.の谷本大河(Sax)を迎えた「Too Good To Be True」へ。どこか浮遊感のある音像が次第にダイナミックに発展すると、ひときわ大きな歓声が上がった「Ghost In My Place」へ。ミラーボールが美しいピンク色の光を放ち、ぐんぐん熱を帯びていくステージの演奏とフロアの熱狂。その瞬間は間違いなく、この日のハイライトのひとつだった。
"ワンマンは喋るゾーンが多いから、うまく喋るためにラジオを聞いたり、落語を見に行ったりしました"と、終盤のMCでHIROSHIは意外なエピソードを明かした。"うまいこと言えないけど、みんなが笑顔でいられるように音楽で返していこうと思います"。ひとたびマイクを握れば、日本人離れしたリズム感でフロアを煽るHIROSHIだが、そんな素朴なMCには飾らない人柄も滲み出ていた。そして、"俺たちの始まりの曲を聴いてください"と紹介した「She's The Only One Who Makes Me Rash」から「Hush Hush Hush」へ。終盤にきて躍動感のあるサウンドでフロアを激しく踊らせていくと、激しい光が明滅するなかスリリングなロック・ナンバー「Liar」を届けた。FIVE NEW OLDのサウンドの本流にあるのは、ファンク、ソウル、R&Bといったブラック・ミュージックだが、その音の節々からは泥臭いロック・マインドのようなものが抑えようもなく溢れている。音源以上にライヴを観ることで、彼らは本当の意味でジャンルを超えていく存在なのだと改めて思う。
最後のMCでは、前述したメンバー脱退の話にも触れながら、HIROSHIは今後のバンドのあり方について語り掛けた。"あなたのそばに僕たちの音楽が鳴っていてほしい、みんなもまた僕たちのそばにいてほしい、と思って作った曲です"。そう言って届けたのは、最新EPのタイトル・トラック「By Your Side」だった。"どんなときもあなたの隣に"と願いを込めた歌のメッセージに呼応するように、徐々に巻き起こる幸せなシンガロング。そして、ラストは"FEVER、最後の1秒まで全員でいくぞー!"と、HIROSHIが最高の笑顔で叫ぶと、「Undercover」でフロアをぐちゃぐちゃに踊らせて、ライヴの熱気は最高点へと達した。
アンコールは全員が再登場する前にHIROSHIが山下達郎の「RIDE ON TIME」を弾き語りで歌ったり、WATARUのギターと一緒にBACKSTREET BOYSの「I Want It That Way」をカバーする場面もあった。そしてHAYATOが復活すると、最後は疾走感溢れるポップ・パンク「Ashes To Ashes」でライヴは熱狂のなか幕を閉じた。最高にクールで、最高にホットなFIVE NEW OLDの音楽。その音楽が日本中に響き渡ってほしいと、心から思う素敵な一夜だった。
- 1
LIVE INFO
- 2025.11.08
-
VII DAYS REASON
Mrs. GREEN APPLE
ズーカラデル
ねぐせ。
FINLANDS
フラワーカンパニーズ
NANIMONO
Rei
SCOOBIE DO
打首獄門同好会
離婚伝説
PIGGS
終活クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
moon drop
キュウソネコカミ
eastern youth
wacci
Cody・Lee(李)
フレデリック
osage
怒髪天
優里
ASH DA HERO
irienchy × no more
パスピエ
MONO NO AWARE / ウルフルズ / Jeremy Quartus(Nulbarich) / SIRUP ほか
向井秀徳 / the band apart / ラブリーサマーちゃん / サニーデイ・サービス / 石野卓球 ほか
ザ・シスターズハイ
藤巻亮太 / SHE'S / SOIL&"PIMP"SESSIONS / 寺中友将(KEYTALK) / CENT ほか
ビレッジマンズストア
- 2025.11.09
-
コレサワ
VII DAYS REASON
Mrs. GREEN APPLE
Laura day romance
ねぐせ。
NANIMONO
SUPER BEAVER
フラワーカンパニーズ
あたらよ
ズーカラデル
osage
FINLANDS
SCOOBIE DO
MONOEYES
SPRISE
Devil ANTHEM.
崎山蒼志
打首獄門同好会
キタニタツヤ
リュックと添い寝ごはん
LUCY
水平線
KANA-BOON
ラックライフ
暴動クラブ
東京スカパラダイスオーケストラ
chilldspot
インナージャーニー
ドミコ
森 翼
PompadollS
Appare!
キュウソネコカミ
eastern youth
Cody・Lee(李)
BLUE ENCOUNT
優里
岸田教団&THE明星ロケッツ
Rhythmic Toy World / BIGMAMA / LACCO TOWER / kobore ほか
ASIAN KUNG-FU GENERATION / SHISHAMO / 水曜日のカンパネラ / TENDRE ほか
シド
四星球 / ガガガSP / ハンブレッダーズ / ORANGE RANGE / ゴールデンボンバー ほか
Dannie May
a flood of circle
センチミリメンタル
怒髪天
- 2025.11.10
-
SUPER BEAVER
鶴
リュックと添い寝ごはん
The Gentle Flower. / kalmia / Halujio ほか
荒谷翔大
Helsinki Lambda Club
超能力戦士ドリアン
- 2025.11.11
-
PEDRO
Lucky Kilimanjaro / the paddles / Chilli Beans.
Age Factory×ジ・エンプティ
BIGMAMA
Laughing Hick
SAKANAMON
僕には通じない
Ado
- 2025.11.13
-
MONOEYES
ザ・クロマニヨンズ
PEDRO
東京スカパラダイスオーケストラ
あいみょん
YOASOBI
syrup16g × ZION
超☆社会的サンダル
さとうもか
Tempalay
キタニタツヤ
Rei
片平里菜
ドミコ
NEE
amazarashi
PENGUIN RESEARCH
Hump Back
- 2025.11.14
-
コレサワ
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
ポルカドットスティングレイ
SCANDAL×ハク。
CVLTE
Rei
フレデリック
WurtS
超☆社会的サンダル
NANIMONO
go!go!vanillas
FINLANDS
EASTOKLAB
フリージアン
ゴホウビ
緑黄色社会
- 2025.11.15
-
MOS
チリヌルヲワカ
SCOOBIE DO
ザ・クロマニヨンズ
the paddles
キュウソネコカミ
ぜんぶ君のせいだ。
LiSA
東京スカパラダイスオーケストラ
離婚伝説
Cody・Lee(李)
SCANDAL / 水曜日のカンパネラ / YONA YONA WEEKENDERS / Jeremy Quartus(Nulbarich) / SIRUP ほか
YOASOBI
PIGGS
eastern youth
wacci
TOKYOてふてふ
超能力戦士ドリアン
ExWHYZ
CNBLUE
SPRISE
UVERworld
meiyo
Mrs. GREEN APPLE
フレデリック
ズーカラデル
ビレッジマンズストア
WurtS
すなお
NEE
暴動クラブ
崎山蒼志
フラワーカンパニーズ
リーガルリリー
THE BACK HORN
PK shampoo / 挫・人間 / ART-SCHOOL / 忘れらんねえよ ほか
YJC LAB.
くるり
Nothing's Carved In Stone
"氣志團万博2025"
9mm Parabellum Bullet
INORAN
moon drop
PENGUIN RESEARCH
- 2025.11.16
-
SUPER BEAVER
LUCY
SCOOBIE DO
ザ・クロマニヨンズ
chilldspot
LiSA
秋野 温(鶴)
セックスマシーン!!
MOS
キュウソネコカミ
ぜんぶ君のせいだ。
Lucky Kilimanjaro
離婚伝説
YOASOBI
浪漫革命
BLUE ENCOUNT
Dios
超能力戦士ドリアン
ENTH × SPARK!!SOUND!!SHOW!!
ポルカドットスティングレイ
osage
CNBLUE
UVERworld
フラワーカンパニーズ
清 竜人25
NANIMONO
brainchild's
Cody・Lee(李)
Mrs. GREEN APPLE
Bye-Bye-Handの方程式
ザ・シスターズハイ×猫背のネイビーセゾン
eastern youth
Laura day romance
FOUR GET ME A NOTS × FILTER × THE LOCAL PINTS
ガガガSP / 打首獄門同好会 / bokula. / 日食なつこ ほか
Base Ball Bear
ぼっちぼろまる
ネクライトーキー / KANA-BOON / フレデリック / 夜の本気ダンス ほか
androp
"氣志團万博2025"
People In The Box
9mm Parabellum Bullet
wacci
- 2025.11.17
-
toe / LITE / ADABANA
SEKAI NO OWARI
- 2025.11.18
-
LITE
Rei
SCOOBIE DO
打首獄門同好会
SIGRID
さとうもか
Tempalay
THE ORAL CIGARETTES
Hump Back
SEKAI NO OWARI
森 翼
東京スカパラダイスオーケストラ
- 2025.11.19
-
あいみょん
Hakubi
ぜんぶ君のせいだ。
Hump Back
YOGEE NEW WAVES
オレンジスパイニクラブ
SIGRID
LEGO BIG MORL
Adrian Sherwood
LONGMAN
東京スカパラダイスオーケストラ
- 2025.11.20
-
Tempalay
PEDRO
Rei
moon drop
ドラマチックアラスカ
コレサワ
a flood of circle × 金属バット
キュウソネコカミ
ザ・シスターズハイ
Adrian Sherwood
VOI SQUARE CAT
私立恵比寿中学
さとうもか
ラックライフ
ザ・クロマニヨンズ
吉澤嘉代子
点染テンセイ少女。
- 2025.11.21
-
ポルカドットスティングレイ
PEDRO
SHERBETS
ドラマチックアラスカ
荒谷翔大
ザ・シスターズハイ
Adrian Sherwood
Hakubi
LONGMAN
reGretGirl
キタニタツヤ
東京スカパラダイスオーケストラ
SPRISE
Anyeed(Dyna/ego apartment)
超☆社会的サンダル
TOKYOてふてふ
TOMOO
浪漫革命
吉澤嘉代子
フレデリック
Bye-Bye-Handの方程式
FINLANDS
- 2025.11.22
-
Chimothy→
ねぐせ。
AIRFLIP
ポルカドットスティングレイ
wacci
キュウソネコカミ
ズーカラデル
NEE
the paddles
TOKYOてふてふ
LiSA
優里
BLUE ENCOUNT
moon drop
チリヌルヲワカ
ASP
Eve
miwa
Conton Candy
ストレイテナー
The Biscats
セックスマシーン!!
離婚伝説
Ado
MOS
荒谷翔大
リーガルリリー
NANIMONO
brainchild's
SUPER BEAVER
藤巻亮太
ビレッジマンズストア
PIGGS
SPRISE
アーバンギャルド
Omoinotake / クリープハイプ / Saucy Dog / マルシィ ほか
CVLTE
RADWIMPS
ガガガSP / SpecialThanks / YONA YONA WEEKENDERS / BACK LIFT ほか
フレデリック
osage
- 2025.11.23
-
SHERBETS
NEE
キュウソネコカミ
ズーカラデル
Awesome City Club
ザ・クロマニヨンズ
ぜんぶ君のせいだ。
PENGUIN RESEARCH
怒髪天
優里
Eve
くるり
MEW
Galileo Galilei
Ado
秋野 温(鶴)
チリヌルヲワカ
東京スカパラダイスオーケストラ
離婚伝説
CNBLUE
佐々木亮介(a flood of circle)
BLUE ENCOUNT / yama / Novelbright / 新しい学校のリーダーズ ほか
山本彩
ExWHYZ
RADWIMPS
OKAMOTO'S
Laura day romance
RELEASE INFO
- 2025.11.08
- 2025.11.09
- 2025.11.10
- 2025.11.11
- 2025.11.12
- 2025.11.14
- 2025.11.17
- 2025.11.18
- 2025.11.19
- 2025.11.21
- 2025.11.22
- 2025.11.26
- 2025.12.03
- 2025.12.05
- 2025.12.10
- 2025.12.17
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
暴動クラブ
Skream! 2025年10月号























