Japanese
メランコリック写楽 × TRY TRY NIICHE × flower in the vasement
2016.11.23 @ 下北沢 ERA
"のべんば!!ツアー"
11月23日(水・祝)下北沢ERA
開場 18:00 / 開演 18:30
出演:メランコリック写楽 / TRY TRY NIICHE / flower in the vasement / The Floor
前売 ¥2,500 / 当日 ¥3,000
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昨年夏に全国デビューしたTRY TRY NIICHEが初のフル・アルバムをリリース。これまで出してこなかった歌謡テイストの曲「溺れるなら青」(Track.2)をリード曲に選んでいることが象徴的だが、全体的にサウンド面における挑戦が目立つ。しかし彼らがもともと"新しいピアノ・ロック"で勝ち上がることを目的として結成されたバンドであることを考えれば、今回のような冒険作を作り上げたこと自体が核心的なのだ。そうして悩みあがきながらも挑み続け、進化を遂げていくこのバンドの姿は多くの人の内側に勇気を灯してくれることだろうし、"自分は自分、あなたはあなた"という前提を歌い続けてきたこのバンドなら、そのこともしっかり自覚できているはずだ。会心の1作!(蜂須賀 ちなみ)
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キャッチーなメロディや引き出しの数の多さだってもちろん彼らの長所だが、きっとそれだけではない。音楽だけではすべてを変えられないと自覚し、自身の弱さも他者の弱さも理解できる誠実さこそがこのバンドの本質なのでは――ということを自ら証明してみせるような初の全国流通盤。心の内側と向き合い続けながら鳴らされた音楽にはきっと魔法が宿るはずだし、それに救われる人も少なくないはずだと私は思う。活動開始後、間もなくオーディションでグランプリを獲得、という傍から見たらシンデレラ・ストーリーのような来歴に辟易する人もいるかもしれないが、とにかくまずは聴いてみてほしい。闘うことも守ることも音楽の中で果たすと決めた意志の重さは、全6曲の音と言葉に滲み出ている。(蜂須賀 ちなみ)
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前作『nest』で"巣"を作ったThe Floorが1年半の時を経て、"CLOCK TOWN"と題した架空の"街"を作り上げた。秒針の音をモチーフとし、時は戻らないことを改めて音楽で表現したインスト曲「We can't put the clock back」や、暗いトンネルの先には希望が待っていることをエモーショナルに歌った「Faraway」、ゆっくりでも前に進んでいく決意を表す「slow motion」など、ここ1年での考えや想いを反映させた1枚だ。地元 札幌にある北24条駅を想起して作られた「24」は、時が経って環境が変わっても、故郷に帰ってくればいつでもあの頃に戻れると歌っており、延期になったツアーを札幌だけで完結させた彼らならではの1曲に仕上がっている。(伊藤 美咲)
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今夏に新体制で動き出したのをきっかけに、メンバー全員が作詞作曲をした挑戦の1作。リード・ギタリストが不在という状況を逆手に取り、「Candy」や「雨夜の月」といったサポート・ギタリストのカラーも生きた楽曲や、シンセのアンビエント感が心地いい「砂の山」、エレクトロとロックを掛け合わせた「I Don't Know」など、振れ幅のあるサウンド・アプローチに成功している。ササキハヤト(Vo/Gt)の楽曲は伸びやかなメロディが心地いいポップ・ナンバー、ミヤシタヨウジ(Ba)の楽曲は硬派で強固なバンド感と雄大なメロディ、コウタロウ(Dr)の楽曲は壮大なサウンドスケープを持つなど、それぞれの人間性や特色が表れた作風も趣深い。バンドが飛躍する準備を整えた新たな原点と言うべき作品。(沖 さやこ)
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言葉のメッセージ性ではなく、音色の調和が作り出すイメージにピントを合わせたサウンド・アプローチが特徴的な6曲入りミニ・アルバム。楽曲そのものが持つ旨味を引き出した楽曲が多いのは、これまで以上にバンドというセオリーにとらわれない音作りが行われているからだろう。「Keep On Crying」では打ち込みのドラムやゴスペル的な多重コーラスなどを用い、海の中を漂う透明感を表現することに成功。「Through The Night」はリズミカルな譜割りとギターのカッティングの交錯やリフレインが、軽やかなサウンド・スケープを作り出している。海外の音楽にも精通している彼らの性質やポリシーと、J-POP的ポップ・センスが等身大で花開いた楽曲が揃い踏み。バンドの強い意志を感じる。 (沖 さやこ)
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メジャー・デビューから8ヶ月を迎えた札幌出身の4人組によるメジャー1stシングル。表題曲はチームでミーティングを重ね、これまで彼らが培ってきた"らしさ"から殻を破る、まさに革命を鳴らす曲になった。雄大なメロディと華やかなサウンドは、新境地に飛び立つ彼らの姿とも重なる。聴き手を焚きつけるのではなく寄り添う姿勢が表れた、包容力の高い楽曲だ。c/wの「マジック」はライヴでも存在感を発揮するであろう、彼らの持ち味を生かしたポップで躍動感のあるバンド・サウンド。「FASHION」はシンセを大胆に取り入れ、リズム・セクションもシンセ・ベースや演奏したドラムをサンプリングで汲み上げるなど、4人の音楽への知的好奇心が溢れている。さりげない皮肉が効いた歌詞もいいスパイス。(沖 さやこ)
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TOWER RECORDS限定リリースの『リップサービス』からちょうど2年、札幌在住の4人組がバンド史上初のフル・アルバムでメジャー・デビュー。メンバー全員が国内外&ジャンル問わず自分たちのアンテナに引っ掛かった音楽をリスペクトする、キッズよろしく非常にピュアなミュージック・ラヴァーっぷりは、今作でも炸裂している。感銘を受けた音楽を自分たちなりに表現することだけでなく、自分たちのイメージや精神性をより鮮明に音楽や言葉に落とし込むことができるようになったのは、インディーズ時代の音源制作の積み重ねがあったからこそだろう。ロック且つポップで、どこかいつもセンチメンタルな彼らの音楽は温かい。寒さや暗闇を知っている人間だからこそ表現できる光や熱が、美しく煌めいている。(沖 さやこ)
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前作のインタビューでササキハヤト(Vo/Gt)が"飛躍の2017年になれば"と語っていたとおり、『ウェザー』はそれを大いに感じさせる作品だ。ロックに目覚める前の音楽の原体験である童謡やゲーム音楽の要素も取り込んだことによりアレンジの妙も広がっただけでなく、作詞を担当するササキとコウタロウ(Dr)の表現方法もそれぞれが新境地に挑戦。何より、メンバー全員が楽曲のイメージを以前よりも明確にプレイやフレージング、歌詞、ヴォーカルに落とし込むことができているのは大きな成長だ。ドラマチックな展開が冒険感のある歌詞とリンクしたTrack.1で幕を開け、幸福感から悶々とした風景、ヘイトまで色とりどりの景色を見せる。ミュージック・フリークたちの愛に満ちた音楽はどこまでも煌びやかで頼もしい。(沖 さやこ)
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全国デビュー以来、"RISING SUN ROCK FESTIVAL"や多数のサーキット・イベントに出演するなど、活動の幅を広げている札幌発の4人組の4曲入りEP。その充実ぶりからさらに音楽が好きになったという彼らの気持ちが反映された楽曲が揃い、タイトルのとおり愛する音楽への純粋な気持ちやリスペクトを感じさせる。Track.1や2のようなダンサブルなビートとインパクトのあるリフが作る楽曲にも、エモやパワー・ポップの要素を取り入れており、以前よりも音像が分厚い。特にTrack.4はパワー・ポップやグランジ的アプローチに傾倒した楽曲。耳をつんざく爆音と包容力のある伸びやかなヴォーカルがきらきらと眩しい。ポップ・センスが光る軽やかなウィンター・ソングのTrack.3も新境地。(沖 さやこ)
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今年2月にリリースしたTOWER RECORDS限定1stシングル『リップサービス』がオリコン・インディーズ・チャートにランクインするなど、着実に広がりを見せている札幌在住4ピースの1stミニ・アルバム。シングル2曲のように印象的なリフと音の空間をうまく使った音楽偏差値高めなアンサンブルの楽曲に加え、今作にはギターをかき鳴らして突っ走るようなシンプルなアプローチのナンバーも。どの曲にも共通して通っているのは心の底から音楽を愛する想いと、音を鳴らせることへの充実感や喜びだ。The Floorの音楽が聴き手を高揚させるのは、彼らが国境を問わず様々な時代の音楽を純粋に楽しんでいるからに他ならない。シンセ・ベースを取り入れるなどの新たな挑戦もフレッシュで、全曲が青春の煌めきを放つ。(沖 さやこ)
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インタビューを読んでいただければわかると思うが、この札幌在住4ピース・バンドThe Floor、いい塩梅に生意気で皮肉屋で、音楽に対して非常にピュアなバンドだ。日本のロックはもちろん、UKやUSのインディー・ロック/ポップのテイストを取り入れた、日本在住の音楽オタクでないと成し得ない音像は非常にフレッシュで、戯れるように鳴らされる音とムードのある歌声も眩しい。2曲入りワンコイン・シングル、Track.1はアップ・テンポで踊れるビートにリフレインがキャッチーでシニカルな歌詞が痛快。Track.2はゆるやかなテンポに太いダンス・ビートが心地いい。THE 1975やWALK THE MOONなどに通ずるポップ・センスも持っており、これからの活躍と飛躍が大いに期待できる。(沖 さやこ)
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ドラム、ベース、ギター、そしてヴォーカルというオーソドックスなバンド形態でありながら、それぞれがシンセをいじり、思い描く音世界、サウンドスケープに相応しい音を鳴らす。夢心地の時間に鳴っていてほしいファンタジックさで、また耳を澄まして聴き進むほどに不可思議な音の森へと迷い込むサウンドが、今回も広がっている。幻想的なポップス、アンサンブルの躍動感を響かせる重厚な曲から、幾何学的サウンドとエモーショナルな歌とが溶け合う美しい曲に、ビートが効いたダンス・ミュージックなど、全7曲それぞれのタッチで、想像的な世界へと連れ立つEPとなった。VJと組み、試みのあるライヴを行う4人だが、そんな発想が生まれるもととなる、刺激ある音だ。(吉羽 さおり)
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「パッヘルベルのカノン」を思い起こさせるような、晴れやかなピアノとストリングスのフレーズがループし、キラキラとした電子ノイズとバンド・サウンド、アンニュイなトーンのメロディとヴォーカルとのアンサンブルが、切なくもあたたかく響く「deep deep april」。メロディやフレーズが頭の中を何度も回ってしまうキャッチーさと麻薬性があるけれど、いわゆるJ-POP的なサビのメロディで突き抜けるような展開でない、ポエトリーな曲をシングルとして持ってくるのが面白い。サウンドはまったく違うけれど、BLURが「Song 2」をシングルとして切り取ってくる、あのパンチ力にも近い。短い中にうまみも詰まっているし、"なんだこれ?"というフックもあって、気になるひっかき傷をたくさん残しいく曲。バンドへの最高のイントロダクションだと思う。(吉羽 さおり)
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