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DISC REVIEW

Japanese

deep deep april

「パッヘルベルのカノン」を思い起こさせるような、晴れやかなピアノとストリングスのフレーズがループし、キラキラとした電子ノイズとバンド・サウンド、アンニュイなトーンのメロディとヴォーカルとのアンサンブルが、切なくもあたたかく響く「deep deep april」。メロディやフレーズが頭の中を何度も回ってしまうキャッチーさと麻薬性があるけれど、いわゆるJ-POP的なサビのメロディで突き抜けるような展開でない、ポエトリーな曲をシングルとして持ってくるのが面白い。サウンドはまったく違うけれど、BLURが「Song 2」をシングルとして切り取ってくる、あのパンチ力にも近い。短い中にうまみも詰まっているし、"なんだこれ?"というフックもあって、気になるひっかき傷をたくさん残しいく曲。バンドへの最高のイントロダクションだと思う。(吉羽 さおり)