Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

FOUR GET ME A NOTS

2021年05月号掲載

FOUR GET ME A NOTS

メンバー:石坪 泰知(Vo/Ba) 高橋 智恵(Vo/Gt) 阿部 貴之(Dr/Vo)

インタビュアー:吉羽 さおり

5年ぶりの新アルバムとなった『KEEP THE FLAME』から約1年、FOUR GET ME A NOTSが6曲入りEP『DEAR』をリリース。『KEEP THE FLAME』は、メロディック・パンクに特化したキラーチューンだらけのアルバムで、3人が磨いてきたアンサンブル感、メロディ&ハーモニーを存分に聴かせる作品だったが、今回は、メロディックはもちろん、より幅広く、この3人だからこその旨みを聴かせる。彼ら流のポップ・パンクにエモ、インディー・ロック、パワー・ポップを、男女ツイン・ヴォーカルや3人でのハーモニーで紡ぐエバーグリーンなEPだ。昨年、予定していたアルバム・ツアーがコロナ禍で中止になったが、今回新たに『KEEP THE FLAME』と『DEAR』の2作をタイトルに冠した [TOUR "DEAR & KEEP THE FLAME" 2021]が決定した。ここに至るまで、3人はどんな思いでバンドに向かっていたのか、話を訊いた。

-前作『KEEP THE FLAME』(2020年リリースの6thアルバム)から約1年という、いいペースでのリリースですね。

石坪:本当は昨年アルバムを出して、そこでツアーもやりたかったんですけど、コロナでできなくなってしまって。その仕切り直しとなるツアーをようやくできるかなってところで、ただ仕切り直しという形ではなく、新譜を作って前作との合体ツアーができたらなと思いました。他のバンドはたぶんそういうことはしてないと思うので、面白いかなと(笑)。

高橋:昨年はツアーが延期、延期という感じになっていたんですけど、最終的には結局いったんキャンセルの形にして。でも、絶対にツアーは回りたいねって話の中で、それならせっかくだから作品を作ってという感じで進んでいったんです。

-昨年3月に5年ぶりのアルバムをリリースして。それを携えて、いよいよツアーだというタイミングでしたよね。ツアーが思うようにできない状況をどう感じていましたか?

石坪:まぁ、こればかりはしょうがないよねっていう感じで。

高橋:最初の頃は、延期を発表してその延期になった日程が言えないことが、すごくもどかしかったというのが正直なところでしたね。お客さんに何もはっきりしたことが言えないし、うちらもどう過ごしたらいいのかっていうか。

-先の状況が読めないのが難しいところですね。

石坪:そうですね。でも、僕らができることと言ったらやっぱりライヴをすることくらいだったので。昨年は、みんな自粛している感じではあったんですけど、人数を絞ればライヴができる状態ではあったので、自分たちの地元の千葉LOOKで定期的にワンマン・ライヴをやっていて、お客さんも来てくれていたんです。それはライヴハウスの助けにというのもありましたけど、僕ら自身も楽しんでやっていたので。そういう力にはなれたのかなと思いますね。

-このコロナ禍では、ライヴハウスで活動するようなバンドたちが、厳しい状況ですね。最初のほうはライヴをすること自体、ライヴハウス自体が目の敵にされることもあって。また若いバンドが、ライヴができないまま時間を過ごしてしまうのはもったいないなというのも感じましたし。

石坪:そうですね、うん。

-周囲のバンドの状況というのは、話に聞いたりしていたんでしょうか?

石坪:そんなに会ったりはできていないので。でも、各々が試行錯誤しながら例えば、インスタライヴをするとか、やれることをみんなやっているなという印象はありましたけどね。腐らないようにというか。

-腐らないっていうのは大事ですね。活動が止まってしまうバンドもいましたし。

石坪:脱退しますとか、活動休止とか、解散みたいになっているバンドも正直増えちゃったなというところは......みんなそれぞれの状況もあるでしょうから、しょうがないと思うんですけどね。そこで僕らはCDを出したり、ツアーをしたりすることで、できるんだという感じも示せたらなとは思います。

-そういうなかFOUR GET ME A NOTSは千葉LOOKで、コンスタントにライヴを行っていたんですね。

石坪:そうですね。昨年1年は、一番やっていたと思います。

高橋:やっていくうちに段々とライヴのガイドラインが安定していったところはあったよね。

石坪:僕らもこのコロナ禍での最初のライヴでは、どう振る舞ったらいいんだ? っていうのはあって。

高橋:いつもだったら"もっと来いよ!"って言えるんですけどね(笑)。

石坪:でも、段々と自分たちも、お客さんも振る舞い方がわかってきたというか。声も出せないし、モッシュやダイブはできないけど、こういうなかでもこんなふうにすれば楽しめるんだというのを、お互いに見つけていけているのかなと感じますね。

-メロディックやパンク・バンドは、フロアが一体化した、密な状態でこそ盛り上がるというのもあると思いますが、そこを違う方法でどう楽しんでもらうのかは掴めてきましたか?

石坪:僕らはどちらかというと全部の曲が速くて、激しくてという感じでもないので、そういうところは逆に良かったところなのかもしれないですけどね。モッシュ、ダイブが命のような曲しかなかったら、どうしようか、バンド名変えるのかってなりそうですけど(笑)。

阿部:別の曲調でやるのかとかね。

-逆に言えば、今はより曲を聴いてもらえる機会もあると。

高橋:そうだと思う。我々はそんなにモッシュ、ダイブがあるかと言ったら、他のメロディックに比べると少ないほうなんですけど。これまで、フロアの前のほうに暴れたい子たちのゾーンがあって、後ろに聴きたい子たちがのゾーンがあったとしたら、今はこれまで聴きたいゾーンにいた人たちが前のほうにきても、安全に聴いていられるから。今は今でいい環境だなって思ってくれている人もいるのかなと思います。

阿部:あとは、ライヴのやり方としても、より演奏に比重がいくようになったかなというのはありますね。メロコア・バンドって熱さが売りだったりするじゃないですか。配信ライヴもしていたんですけど、そういう画面越しでのライヴや、今のように声を出したりすることができない、ソーシャル・ディスタンスがあるライヴの感じだと、熱さだけでは一方通行の状態になってしまって。

石坪:そうだね(笑)。

阿部:今はそれじゃないのかなっていう考えに至っていて。もちろん気持ちはこもっているけど、それよりももっといい演奏を聴かせて、それで楽しませようという方向にシフトできているので、段々と今のやり方としてできてきているのかなって実感はありますね。

-ライヴはもちろんですが、曲作りのモチベーションも保てていた感じですか?

石坪:以前から来てくれていたお客さんが、コロナ禍でもライヴにコンスタントに来てくれていたので。そんなお客さんに対して新曲を聴いてもらいたいなというのはありましたし、モチベーションは下がらなかったですね。

-そうだったんですね。そういう状況のなかで完成したEP『DEAR』ですが、今自分たちではどんな作品になったと感じていますか?

阿部:今のありのままをブチ込めたかなと思いますね。そんなに力むことなく、制作時間も結構あったので。難しいことを考えずに今思うことを込めて、今やりたい曲ができたのかなとは思いますね。

石坪:こんな感じがやりたいっていうのはみんな明確にあったので。あとは、EPでというのは決めていたので、ひとり2曲作ればいけるよねみたいな感じはあったんですよ(笑)。でも、いい感じにバランス良くなったなというのは思いますね。