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INTERVIEW

Overseas

POP ETC

POP ETC

メンバー:Christopher Chu(Vo) Jonathan Chu(Gt) Julian Harmon(Dr)

インタビュアー:山口 智男

ニューヨークからロサンゼルスに活動の拠点を移した3ピース・バンド POP ETCが、2年ぶりにリリースした最新アルバム『ハーフ』は、とてもユニークな作品だ。タイトルどおりバンドが持つふたつの魅力のコントラストを強調しながらアピールしたうえで、日本人アーティストのカバーに加え、日本語で歌詞を書いたオリジナル曲まで収録。フロントマンであるChristopher Chuは、これまで多くの日本人アーティストとコラボしたり、アニメやCMに楽曲を提供したりしてきたが、『ハーフ』をきっかけに日本における活躍の場はさらに広がっていきそうだ。何よりも、そういう作品が日本のファンのためだけにリリースされたものだというところが嬉しいじゃないか。アルバムのプロモーションのため、来日した3人に話を訊いた。まずは10月16日に実現した単独ライヴの手応えから聞かせてもらおう。

-10月16日の渋谷SPACE ODD公演は、とても親密な空気で、心地いいライヴでした。

Christopher:僕もそう感じたよ。

-ライヴの感想からまず聞かせていただけますか?

Christopher:会場のサイズもちょうど良かったと思う。観客との距離感がぐっと近かったからね。あの日、初披露する曲が多かったし、その曲たちはいろいろなものを削ぎ落とした間の多いアレンジになっているから、集中してちゃんと聴いてもらわないと微妙なニュアンスが伝わらないと思うんだけど、みんなリスペクトを持って僕らを迎えてくれた。楽しかったよ。

-JonathanとJulianも感想をぜひ聞かせてください。

Julian:ユニークという意味では、日本でやってきた中でもスペシャルなライヴになったと思うよ。

Jonathan:これまで日本ではフェスか、Galileo Galileiのオープニング・アクトとしてライヴをすることが多かったから、セットも短めだったけど、16日のライヴは余裕を持ってセットリストを作れたのが良かったね。

-キーボード担当のサポート・メンバーを迎えていましたが、最近は4人編成で演奏することが多いんですか?

Christopher:最近新しいアプローチとして、その編成でやることが増えてきた。ただ2012年に"Hostess Club Weekender"(2012年11月3日、4日にZepp DiverCity Tokyoで開催。POP ETCは11月3日に出演)に出演するため、POP ETCとして初めて日本に来たときも、彼は参加していたんだ。あのときが初めてだったんだけど、それからしばらく一緒にやってたんだ。その後、一緒にやらなくなって、今回久しぶりに参加してもらったんだよ。仲のいい友達だからね。それに僕らとしても今回の新曲で新しい境地に辿りついたような気持ちもあるから、そこに彼が加わるのは、とてもしっくりきてる。一新した曲の数々に肉づけする手助けを彼にやってもらってるんだよ。

-ライヴでは10月3日にリリースされた最新アルバム『ハーフ』の曲を数多く演奏していましたが、お客さんの反応はどうでしたか?

Christopher:良かったと思う。でも、一番印象的だったのは、僕が日本語でMCをやったり日本語で歌ったりしたときの、みんなのびっくりしている顔かな(笑)。特に日本語で歌っているときのね。前にも山下達郎の「クリスマス・イブ」をカバーしたことがあって......あれはあまりうまくいかなかったけど(笑)。それとか、今回演奏したYEN TOWN BANDの「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」のカバー。ギターでコードを弾いた瞬間、"あの曲だ!"ってみんなの目が輝いたけど、歌い出したら英語だったから、それでさらにびっくりしてるみたいなね(笑)。そんなことが印象に残っているな。

-Christopherの日本語の上達ぶりにびっくりしたんですけど、誰か先生に習っているんですか?

Christopher:(※日本語で)先生いない(笑)。正直、日本語のMCは難しかった。勉強はあまりしなかったけど、"テラスハウス"はよく観る(笑)。それが僕の練習。

-WEEZERのRivers Cuomo(Vo/Gt)も日本語がうまいけど、彼と同じくらい上達しているんじゃないかな。

Christopher:(※日本語で)嬉しい。1回アメリカで会いましたよ。ちょっと日本語を話しました。

-ふたりで?

Christopher:うん。別れるとき、"おつかれさまでした!"って(笑)。

-以前、Christopherに好きな日本語を聞いたら、"のどごし"と答えていたんですけど(笑)。

Christopher:ははは(笑)。(※日本語で)覚えてる。

-その後、新たにお気に入りとか、面白いとか思う日本語は見つけましたか?

Christopher:(※日本語で)最近は"ノリ"(笑)。"ノリで"って言い方がかっこいいと思う。あとは"木漏れ日"が大好き。英語にはないから。説明的な言葉になっちゃう。

-JonathanとJulianももし何かあったら。

Jonathan:なんだろう? "いい感じ"かな。Galileo Galileiと演奏していたとき、みんながよく言ってたんだ。"いい感じ"って。

Christopher:いいね、いい感じ(笑)。

Julian:うーん、(※手に持っているペットボトルを見せながら)ウィルキンソン(笑)。

Christopher:炭酸(笑)!

-いや、ウィルキンソンは日本語じゃないから(笑)。そういえば、ニューヨークからロサンゼルスに引っ越したそうですね。

Christopher:もともとカリフォルニア出身だからね。いつかは戻ると思ってたんだ。それがたまたまこのタイミングになったってことなんだけど、周りでもカリフォルニアに戻る人たちが多かった。文化的なものもあるし、ニューヨークの生活費が高いというのもあるし。

Jonathan:今はカリフォルニアの方が音楽的に盛り上がっているしね。

Christopher:そういえば、ニューヨークに暮らしていた最後の何年かはカリフォルニアまでしょっちゅうコラボしに行ってたね。

-ロサンゼルスの音楽シーンってことですか?

Christopher:そう。

-今ロサンゼルスのシーンってどんな音楽が流行っているんですか?

Christopher:いろいろありすぎて、これだって言うのは難しいけど、例えばポップ・ソングのほとんどはロサンゼルスで作られているし、一方では、もっとフォーキーでルーツィな、いわゆるアメリカーナのシーンも大きいし。そういう意味では昔とはちょっと違うかもしれないね。

Jonathan:自分たちの周りには、自分の技術を磨いている人が多いかな。ニューヨークってどちらかと言うと、ヴァイブを重視する傾向があるんだけど。

Christopher:(※日本語で)ノリをね(笑)。

Jonathan:でも、ロサンゼルスには毎日練習して自分のスキルを磨いている人たちが多いように思う。