Japanese
Bird Bear Hare and Fish
2018年08月号掲載
Member:尾崎 雄貴(Vo/Gt) DAIKI(Gt) 佐孝 仁司(Ba) 尾崎 和樹(Dr)
Interviewer:金子 厚武
元Galileo Galileiのメンバーを中心とした新バンド、Bird Bear Hare and Fish(以下:BBHF)が早くも2ndシングル『ライカ』を発表。人気アニメ"BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS"のエンディング・テーマとして起用されている表題曲は、Galileo Galileiとも、尾崎雄貴のソロ・プロジェクト warbearとも異なる、躍動感のあるロック・ナンバーで、生き生きとしたバンドの状態をよく表した1曲だと言える。初の全国ツアー[Bird Bear Hare and Fish TOUR 2018 "MOON BOOTS"]を控えたメンバー4人に話を訊いた。
-warbearの1stアルバム『warbear』リリース(2017年12月)後、すぐにBBHFのスタートが発表されたので、単純に驚いたのですが、ソロとバンドを並行させることはもともと考えていたことだったのでしょうか? それとも、ソロをひとつ形にしたことにより、"次はバンド"と思えたのでしょうか?
雄貴:warbearが動くタイミングで、新しくバンドをやろうっていう流れにはなっていて、warbearと同時進行で、みんなと会ったり、東京と札幌でデータのやりとりをしたりはしてました。
-warbearの最初のツアー(2018年1月開催)のタイトルが[warbear tour 2018 "鳥と熊と野兎と魚"]だったわけで、あの時点ですでにバンドの始動が決まっていたわけですよね。
雄貴:そうですね。Galileo GalileiからのバトンをwarbearからBBHFに渡すことで、ファンの人たちを引っ張っていきたい想いもあったので、あのタイトルにしたんです。
-だとすると、BBHFのメンバーが元Galileo Galileiのメンバーであり、ギタリストがずっとサポートをしていたDAIKIさんというのは、最初から見えていたことなんですか?
雄貴:そこはちょっとあやふやというか、Galileo Galileiの終了ライヴ(2016年10月11日に開催した"Galileo Galilei Last Live~車輪の軸~ at 日本武道館")から、しばらくこの4人が音楽で集まることはなかったんです。もちろん、それぞれは音楽をやってたんですけど、この4人に関しては、"最近どう?"って時々電話したり、一緒にゲームをしたり、旅行をしたり、バンドの話はなるべくしないようにしてて。その期間がすごく大事だったというか、和樹と仁司とはずっと一緒にやってきていたので、お互いをミュージシャンとして再認識する必要があったんですよね。そのうえで、また一緒にやろうって。
-DAIKIさんに関してはいかがでしたか?
雄貴:DAIKI君の存在はすごく大きくて、共通言語があるというか。正直今の同世代を引き込もうとしても、例えば、"Phil Collins"って言っても伝わらないんですよ。それがちゃんと伝わるっていうのは、お互いにとって貴重なことだっていうのを再認識したので、改めて一緒にやろうってなりました。それでバンド名をモヤモヤっと考え始めて、時期的にはwarbearと同時進行でしたね。
-こっちにも"bear"が入っちゃってますしね(笑)。じゃあ、今の4人でBBHFがスタートしたのは、音楽関係なしに接した期間がすごく大きかったということですね。
雄貴:Galileo Galileiの終了時点で、"また一緒にやるだろうな"っていう雰囲気はもちろんあったんです。でも、ちょっと期間を置いたことによって、BBHFはホントに新たな気持ちで始められました。セッションで久しぶりに集まって音を鳴らしたときも、"いつもの感じ"じゃなくて、いい意味でちぐはぐだったんです。僕としてはそこで確信が持てたというか、"これは新しいものになりそうだ"って思えて。
-雄貴さん以外の3人にも、その期間をどう過ごしていたのかおうかがいしたいのですが、和樹さんはいかがでしたか?
和樹:僕はwarbearにも参加してるし、基本的には毎日"わんスタ"(自作スタジオ"わんわんスタジオ")に行って、兄(雄貴)と一緒に曲作りをしてたので、自然な気持ちで音楽と向き合えた期間でした。もちろん、Galileo Galileiを終了させたっていう大きな事実があったので、曲作りをしてても、"これから作る曲は新しいプロジェクトに向けての曲なんだ"っていう新鮮な気持ちで曲を作れたっていうのもありましたね。
-仁司さんはどうですか?
佐孝:僕と雄貴と和樹はずっと一緒に住んでたんですけど、Galileo Galileiが終了するちょっと前くらいから、和樹も札幌でひとり暮らしを始めたし、僕は東京に出てきて、もっと自分のベースを試してみたいと思って、レコーディングやライヴのサポートをやったりしてました。それによって、やっぱり雄貴の書く曲は特別なんだなって思えたし、1回ベース・プレイに集中することで、自分はアレンジが好きなんだなって気づけたので、それは良かったなって。
-DAIKIさんはいかがでしょう?
DAIKI:サポートの段階では、3人のライヴをやるときの顔とか、プライベートな顔しか知らなくて、制作を一緒にするのは初めてで、正直想像もできなかったし、多少の不安もあるにはあったんですけど、やっぱり普通に友達として飲みに行ったりした期間が大きかったですね。"やるんだろうな"っていうのは薄々ありつつ、時間が経てば焦る気持ちも出てきたかもしれないけど、でもすごく自然な流れだったと思います。"やらなきゃ"って強迫観念はなかったし、かといって"やらなくてもいい"とも思ってなくて、すごくいいタイミングだったなって。
-"正式メンバーになる"ということに関しては、どう受け止めましたか?
DAIKI:それも自然でしたね。"よし、一緒にバンドやろう!"みたいな言葉もなかったと思うし、"気づけばそこにいた"みたいな感覚ではあります。
-気づいたら、顔と鳥が合わさった1stシングル(2018年5月リリース『ページ/次の火』)のジャケット写真ができていたと(笑)。ちなみに、"bear"が雄貴さんなのはわかるとして、それ以外の組み合わせには何か意図があったりするのでしょうか?
雄貴:言葉自体はStephen Kingの小説から取ったので、そこにメンバーを当てはめたって感じです。"この4人"っていうところに意味を持たせたかったので、CROSBY, STILLS, NASH & YOUNGみたいなイメージで、今後はLED ZEPPELINみたいに、それぞれを象徴するマークみたいなのも作りたいなって。バンドとしての意味合いとかストーリーをちゃんと作りたいというか、"ありのままの僕らを見て"じゃなくて、ちゃんと興味深いものにしたかったんですよね。
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