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INTERVIEW

Japanese

LiSA

2017年12月号掲載

LiSA

Interviewer:沖 さやこ

"また会えるよね、ひとりじゃないよ、大丈夫だよ"ってずっと伝えていた


-LiSAさんが言う"ずっと伝えていたこと"というと?

"また会えるよね、ひとりじゃないよ、大丈夫だよ"ですね。私はいつも"今日もいい日だっ。ばいちっ"、"またね"と言うんですけど、その"またね"の代わりに金井さんならなんて言うかなー......と思って、"こういう気持ちを歌いたいです"と託したんですよね。そうして返ってきたのが"ONLY≠LONELY"。......先輩かっけぇっす(笑)!

-ははは(笑)。BIGMAMAや金井さんの強さですよね。スマートで素直。

そう! ステージに立ち続けている人の歌詞、そして自分の言葉をステージの上で歌う人だからこそ、"こういう言葉で伝えたい"というところに人間性やポリシーが出てくるなと思います。みんみんのメロディ、金井さんの歌詞に、晶太君のピアノ・アレンジを入れたらすごく良くなると思った。「Rising Hope」(2014年5月リリースの5thシングル表題曲)みたいな激しい感じも彼の得意分野だと思うんですけど、私は「シルシ」(2014年12月リリースの7thシングル表題曲)みたいなエモーショナルなピアノ・アレンジが好きで。こうやって美しく彩ってくれるのは晶太君だなと思います。

-堀江さんのそういうセンスに着目するところがLiSAさんのセンスですよね。

LiSAはどこか歪だから、歪なものを抱えている人に刺さるんだと思っていて。ストレートなものを作っても、その中にちょっとパンク精神は入れておきたいんです(笑)。晶太君はこの曲でパンキッシュな要素を担っていると思いますね。

-メロディも影響してか、LiSAさんのヴォーカルから小南さんのヴォーカルが覗くのも、琴線に触れるものがあるなと思いました。

私がみんみんのことが好きだからだと思います。私はAvril Lavigneのカントリー・テイストの曲やMichelle Branchも好きなんですけど、そういうアメリカのポップスのテイストをみんみんの曲から感じるんですよね。だからみんみんの作る曲も声も歌もメロディも全部が好き。すごくファンです。だからかなり影響を受けていると思います。

-LiSAさんは新しいアーティストさんとタッグを組んだり、フィールドを広げたりするなど外向的で挑戦的な活動が続いていますが、そんないまLiSAとして守りたいこととはどういうことでしょう?

自分が楽しむこと。それがいまの私の一番のテーマです。

-裏を返すと、LiSAさんでも楽しめないことがあるということですよね。どんな状況も発想の転換で楽しんでいる印象がありますが。

楽しめないこと、ありますね。でもそれは自分に原因があるんです。自分が自分にプレッシャーをかけて、自分が自分を"こういう人でないといけない"と思ってしまう。完璧でないといけない、失敗しちゃいけない――規模が大きくなればなるほどそういうものは大きくなって。でもそれにがんじがらめにならないように、自分の心をきちっと保っておく必要があるなと思いますね。自分を肯定するために自分らしさを持つことは大事だけど、それで動けなくなるのはもったいないし。ちょっと一歩立ち止まって、自分が楽しむ方法を探していくというのは、すごく大事なことだなと思います。

-いまのLiSAはそれができているとも思いますし。

それはみんながLiSAのことを好きでいてくれるからですね。そのおかげで自信になっているし、だからこそ自分が自分のことを信じて"間違ってないぞ!"と突き進めるし、そこで思いっきり楽しむ余裕ができる。愛されるって大事なことだなと思いました。楽しく音楽を作って、楽しくライヴをして、そのうえでいま生きているこの瞬間をみんなと共有していきたいですね。