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INTERVIEW

Japanese

キノコホテル

2016年08月号掲載

キノコホテル

Member:マリアンヌ東雲(歌と電気オルガン)

Interviewer:岡本 貴之

-妄想を掻き立てるといえば、Track.2「おねだりストレンジ・ラヴ」のMV(ショート・バージョン)で、ウェディング・ドレス姿を披露してネット上でも話題を呼んでいましたが。

これはフル・バージョンをみなさんにも早くご覧になっていただきたくて。ウェディング・ドレスは監督の注文で。"どうしても着てくれ"って言うから。まぁ着てみて思いましたけど、自分はウェディング・ドレスへの憧れはほぼ皆無なので(笑)、ドレス選びも"動きやすければどれでもいいわよ"って感じで(笑)。これは初回盤のDVDに収録されています。ゲス顔のジャケットの方ですね。通常盤と併せて両方お求めください(笑)

-Track.4「てのひらがえし」なんかを聴くと、全員が活き活きとしてバンドの調子も良さそうですね。

久しぶりに私がやる気を見せているので(笑)。他の3人もそこに乗っかろうとしてくれていることを願いますけどね。「てのひらがえし」は、今までのキノコホテルのイメージとはそう遠くないところにいる曲で。ただこういう跳ねたリズムの楽曲、リズム隊がなかなかうまく捉えられなかったりして、初期のころはできなかったんですよね。やってもらっても"ダメ、踊れない。却下!"ですぐお蔵になったりして。最近はリズム隊のファビエンヌ(猪苗代/ドラムス)さんが成長目覚ましく、ここ数年で一番伸びた従業員だと思います。彼女の努力の成果が表れている曲ではないでしょうか。

-それはジュリエッタ霧島さん(電気ベース)が2012年に入社してから、リズム隊としての機能が変わったということが大きいですか?

えぇ、それも非常に重要ですね。ジュリエッタさんはもともとプレイヤーとして良い意味でできあがっていた人なので、入社したときから私が指導して何かを変えさせるような労力をまったく不要とする方でした。なので、逆にジュリエッタさんにはドラムを引っ張ってくれと常々注文をしていて。それでふたりのアンサンブルがしっくりくるようになってきたと思います。

-イザベル=ケメ鴨川さん(電気ギター)に関してはいかがですか?

ケメさんに関してはわりと野放しにしてますね(笑)。ソロやバッキングのパターンで私からの注文があるときだけ、ポイント的に指示をする感じ。ドラムとベースは打ち込みのデモを作って明確に指示ができるんですけど、私はギターに関しては単音のシンプルなフレーズくらいしか弾けないので。今回はそれを彼女に聴いてもらったりもして、そうするとケメさんは放っておいても"キノコホテルのあのギター"って感じになりますので。彼女とは一緒にやり始めたころから"あり"と"なし"の線引き感覚が比較的近かったので、ギターに関しては自由に伸び伸びやってもらう方が結果的にいいと思いますし。ただキノコホテルはオルガンというウワモノもいるので、そこがどう入れ替わって拮抗していくかが、常に大きなテーマではあります。そこの打ち合わせだけできれば、"あとはケメさんよろしく!"って投げっ放しにしておいてもどうにかなるので。ステージだと私が暴走して音源とはまったく違うソロを弾いたり、ギター・ソロの場所なのに自分がバリバリ弾いちゃったり、そういうイレギュラーな現象がたびたび起きるんですけども、そのへんの処理の仕方は心得ているのでやりやすいですし、手が掛からなくてありがたい存在です。

-実演会ツアー(※9月より開催する全国ツアー"サロン・ド・キノコ~ゲバゲバ大革命")を控えていますが、初めて実演会を観に行く人はどんな心得で行けばいいでしょう?

キノコホテルを観に来られる方って本当に様々で、"老若男女"という言葉はまさにキノコの胞子(※ファンの総称)たちのためにあるのではないかというくらいなんです。親子連れで来てくれたり、団塊世代とかそれ以上の方たちもいらっしゃったり。だから何も考えないで来ていただいて、別に約束事もないので自由に楽しんでいただければ。ステージはその場限りのものだし、ツアーでは何ヶ所か回りますけど各地でまったく違う、そして何が起こるか私たちにもわからないスリルがあるので。そういった空気感、同じ夜は二度とないという儚さだったり、独特の空気感を共有してキノコホテルの世界に浸っていただければと思います。

-そして、2017年にはキノコホテル創業10周年ということになりますが。想像もつかなかったですか?

そうねぇ~。つかない、つかない。想像もつかないですよ。まぁそもそも2017年が無事やって来るのかもわからないですけど、自分がまさか10年もひとつのことを続けてきただなんて信じがたいです、我がことながら(笑)。10周年イヤーに向けて水面下でぼちぼち動き始めているので。盛大な創業祭をやりたいですね、自分へのご褒美として。それなりに期待していただいていいんじゃないかしら(笑)。