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INTERVIEW

Japanese

THREE LIGHTS DOWN KINGS

2016年02月号掲載

THREE LIGHTS DOWN KINGS

Member:Glielmo Ko-ichi(Vo) u-ya(Screaming/Gt/Prog) JUNE M(Ba) NORI(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり

2015年12月にシングル『グロリアスデイズ』をリリースしたTHREE LIGHTS DOWN KINGSが、早くもニュー・アルバムを完成させた。"ROCK TO THE FUTURE"と題したアルバムは、これまでのエレクトロ/EDM感といったフックや武器を磨きつつ、さらに基盤となるバンド・サウンドを柔軟且つ強靭にすべく、鍛え直したかのようなしなやかさがある。ラウド~ポップ・シーンを無尽に駆け回れるフィジカルを手に入れた感覚。キャッチーさ、ポップな遊び心、破壊力のあるヘヴィな音まで、すべて搭載した無敵感のある4人のサウンドで、未来を気持ちよく引っ掻き回していくアルバムだ。

-まずは、このアルバム『ROCK TO THE FUTURE』完成までの流れから聞いていきたいのですが、もともとはミニ・アルバムの制作が進んでいたところ、Track.2「グロリアスデイズ」のシングル・リリースが決定して。そこからミニではなく、フル・アルバムにしようとシフトしたということですね。

u-ya:そうですね。もともと曲作りをスタートしたのは前作『ENERGIZER』(2015年リリースの2ndアルバム)のツアー中で。いろいろ曲を作っていて、そのときに「グロリアスデイズ」も作っていたんです。いろいろ作っていって、まだそのタイミングではアルバムの曲を作るというよりは、リード曲となる曲を作っていこうという意識で。「グロリアスデイズ」はすごくいい曲だったから、これは何かタイアップだったり、別の形で出せたらっていうことで一旦ストックになって。まずはミニ・アルバムを作っていこうとなったんです。曲が揃って、ほぼ完成までいったところで、「グロリアスデイズ」がアニメ"銀魂゜"のエンディング・テーマに決まって、先にリリースすることになったんです。

Ko-ichi:ミニ・アルバムはほぼ完成というか、音的にはマスタリングも終わっていて、ジャケもできていて。

JUNE M:リリース日も、このあたりでって決めていました。

-ミニ・アルバムとしてそこまで完成していたんですね。

Ko-ichi:そうです。でもまずシングルを出すことになったので。

u-ya:先に「グロリアスデイズ」がリリースされたのもあったので、そうなったら次はミニというよりもフル・アルバムだろうと。なので、「グロリアスデイズ」を含め新たに曲を増やしていったんです。

-その新たにできた曲というと、どのあたりですか?

u-ya:アルバムのイントロダクションのTrack.1「SE-ROCK TO THE FUTURE-」とか。

JUNE M:Track.9「オモイノカタチ」もそう。

u-ya:Track.7「-Mirai-(instrumental)」もTrack.8「Over The Rainbow」もなくて。それ以外はありました。

Ko-ichi:ミニ・アルバムをブラッシュアップして、さらに「グロリアスデイズ」を軸にしてフル・アルバムにしていこうという方向に変わっていったんです。ただコンセプトは一緒だったので、アルバム・タイトルもそのミニ・アルバムから変えてないですしね。

-タイトルはもともと"ROCK TO THE FUTURE"だったんですね。今回のリード曲となっているTrack.3「フューチャーメイカー」も新たに加わったというわけではなく、ミニ・アルバムの制作当初からあったんですね。

u-ya:「フューチャーメイカー」は、もともとリードの予定だったので。『ENERGIZER』のツアーくらいから、もうこの方向性はあったんです。

JUNE M:だいぶ形はできてたね。

Ko-ichi:だから、"銀魂゜"のテーマに決まったから、あいつらジャンル変えてきたのかっていうわけではないんですよね。自分たちの中では、もともとコンセプトはあったので。そこは間違って捉えられちゃうと困るなっていう気持ちはあるんですけど。

-まずバンド・サウンドをより露わにしてパワフルに響かせた「グロリアスデイズ」をシングルとしてリリースしたことで、今回のアルバムでTHREE LIGHTS DOWN KINGS(以下:サンエル)がやりたいことはより明快になりましたし、説得力が増しましたね。すごくいい道筋になっている。

Ko-ichi:そうですね。より、アルバムの魅力とか味みたいなものが増したので。

-シングル時と、アルバムの中においての「グロリアスデイズ」は、ストーリー性もまた違って見えているのもいいなと思います。『ENERGIZER』のツアー中に、この先のことを考えていく中、サンエルとしてどうしていきたいかというのは、曲を作りながら掴んでいったんですか。

Ko-ichi:『ENERGIZER』のツアーはワンマンだったので、僕は、自分自身と向き合えたのが大きかったですね。ワンマンってすごくリアルで、お客さんたちがサンエルに何を求めているかっていうのが明確なんですよね。それがわかったし、感じることができたツアーだったので。そこからの制作も、その求めているものに応えたい自分と、いい意味で裏切っていきたい自分もしっかり出てきていて。いいタイミングでワンマンと制作が重なったのかなと。ツアーで僕ら自身も、先の未来だったり、自分たちの可能性を広げていくとか挑戦していくという意識にもっていけたと思うし。それは「フューチャーメイカー」をリード曲にしたことも大きく反映しているのかなと思いますね。

u-ya:明確だったのは、バンド・サウンドやバンド感をちゃんと確立しようということでした。エレクトロ要素はこのバンドの強みでもあるので、その強みともちゃんと闘えるバンド・サウンドを構築するのが大事だと思ったので。レコーディングもそうですけど、曲作りの段階からそこは意識をして作っていましたね。

-リード曲「フューチャーメイカー」はまさにバンド・サウンドが軸となって突き進んでいく曲ですよね。

u-ya:『ENERGIZER』までは、とにかくエネルギッシュに、パワフルでというのが大きかったんですけど。今作はバンドのグルーヴ感や空気感を入れながら、エレクトロを合わせるというサウンドにしたかったので、バンド・サウンドを軸にということは意識するようになりました。

-バンド・サウンドと歌をより強力にして届けるということにおいて、リズムは肝になっていくと思うんですが、NORIさんは今回の制作はどうでしたか。

NORI:より"生感"を重要視できたアルバムかなと思いますね。今回、デモの段階でメロディができ上がっていたし、リズムもノれるように作られているから、自然とKo-ichiの歌も入ってきて。レコーディングのときも、また前回とは違っていいなって思ってましたね。

-中でもTrack.5「It's Easy Just A Magic」での、おおらかでスケール感のあるドラミングっていうのは、これまでと違った感触でいいですよね。

NORI:そうですね。思い通りです(笑)。