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INTERVIEW

Japanese

D.W.ニコルズ

2014年12月号掲載

D.W.ニコルズ

Member:わたなべ だいすけ(Vo/Ag) 鈴木 健太(Gt)

Interviewer:奥村 小雪

-歌詞の中に"誰だって"、"波瀾"とかって番組タイトルがちりばめられていて、でも全然違和感とかなくて、ちゃんとニコルズらしい曲になってるのがすごいなと。

鈴木:そういう小技すぐ使うんですよ。前にケンタッキー(フライドチキン)のCMソングに応募したときとかは、全部KFCで言葉が始まるようになってたりとか(笑)。

わたなべ:"口笛 吹いて 近づこう"とか。

鈴木:でも誰も気づかない(笑)。

わたなべ:愛をいかに伝えるかっていうので考えたんですけど、伝わらなくて(笑)。

-自然すぎて気づかないんでしょうね(笑)。昔からそういう言葉遊びを考えられるのがお好きだったんですか?

わたなべ:言葉遊びが基本ですね。そういう言葉遊びの中でいかにグッとくる言葉をポッと投げ込むかっていう。

鈴木:最初にだいちゃんの歌を聴いた印象が"言葉遊び"だなあ。ミニ・アルバム『愛に。』に収録されてる曲も言葉遊びがすごく多くて、しかも高度な言葉遊びじゃないんですよ(笑)。

わたなべ:"言葉遊び"って言うと格好いいけど、"ダジャレ"ですね(笑)。もっと格好よく言うと"韻を踏む"っていうんですけど、まあ"ダジャレ"を歌詞に盛り込んでる感じです(笑)。

-10月にリリースされたシングルとは別でレコーディングされてますよね。

鈴木:そうですね。今回のアルバムに入ってるのは合宿レコーディングのときに録ったものです。

わたなべ:やっぱり同じところで録んないと浮いちゃうんですよね。1曲だけかわいそうじゃないですか。たいした労力でもないので、"もっかい録ろうよ"って。だから聴き比べても面白いし。それにシングルと同じのが入ってたらシングル買った人は損した気分になるじゃないですか。せっかくだから別バージョンにしたらファンの人も喜んでくれるかなと思って。

-ギター・ソロのアレンジが違いますよね。

わたなべ:THE BEATLESの「Let It Be」のギター・ソロが、バージョンによって違うんだよって健ちゃんが教えてくれて、そのコンセプトをオマージュしました。

鈴木:「Let It Be」がシングル・バージョンと、アルバム・バージョンと、あとから出た『Let It Be... Naked』でそれぞれギター・ソロが違って。

わたなべ:ゆくゆくはニコルズのコアなファンが「波瀾爆笑」を2パターン聴いたときに、"あっこれシングル・バージョンね"みたいな話になったら面白いなと。シングル派か『スマイル2』派かみたいな議論が起きたりね(笑)。

-ラスト・ナンバーの「ほっぺにちゅう」は、もうタイトルから可愛いですね。

わたなべ:「ほっぺにちゅう」っていうタイトルの曲を作りたくて歌詞を書き始めたんです。

-冒頭の"空を飛ぶ鳥 自由に空を飛ぶ鳥がうらやましい/鳥は人間を一度でもうらやましいとおもったことあるのかな"って歌詞が深いですよね。

わたなべ:それは常日頃から考えてて。人間は裕福だし知能も発達してるし、他の動物より上に立ってる気でいるかもしれないけど、もしかしたら動物って別に人間のこと羨ましいと思ってないんじゃないかな? と思うんですよ。自然に生きてるのは動物の方だし、不自然に生きてるのが人間だから、なんか自分たちは偉いみたいな気分になってるかもしれないけど、そんなことは全然ないなって。そんなことを考えながら海でボーッと空を見てたらめっちゃ鳥がいて、自由に飛んでるから、"いいなあ、気持ちよさそう"と思ってこの歌詞をメモっといたんです。

-以前に浮かんでいたフレーズが、あとから曲作りのときにハマっていくんですね。

わたなべ:そうなんです。これキてるな! ってやつほど取っておくんで、それが1番ハマるときに入れますね。美味しい食材を手に入れた料理人みたいな感じで、それをすぐ使っちゃうんじゃなくて、それに1番合う料理ができそうなときに出すっていう。でも賞味期限もあるんですよ。

鈴木:上手いこといってんね(笑)。

わたなべ:太字でお願いしまーす(笑)。