Japanese
D.W.ニコルズ
2014年12月号掲載
Member:わたなべ だいすけ(Vo/Ag) 鈴木 健太(Gt)
Interviewer:奥村 小雪
-それから10年以上経った今、この曲をリリースすることになったのはどうして?
わたなべ:ファンの子同士が結婚するってなってそこに僕が歌を歌いに行ったんですけど、そのときに映像を撮りに来てくれてたイケダケイタっていう奴が大学の同級生なんです。そいつと楽屋でふたりで話してたときに、"お前そういえば「あくび」ってめっちゃいい歌あんのにあれなんで出さないの?"って言ってきて、そういえばあったなと思って、歌詞を思い出してみたら、『スマイル2』にぴったりだったし、今後のニコルズの武器になるなと。それで「あくび」をメンバーに聴かせてみて、リアレンジしてみたらすごい良くなって。
鈴木:(わたなべが)"こういうの実はあったんだよ"って聴かせてもらって、"いいじゃん!とりあえずやってみよう"って。それでアレンジしてったらどんどん良くなって。歌詞のメッセージも含め"これ今のニコルズにぴったりじゃん!"って。
-その次の「ニコルズのドンマイマイのマイ」は、サビのユニゾンがすごく楽しげで。思わず一緒に口ずさみたくなりますね。
わたなべ:だから今回も歌も4人で。「ニコルズのドンマイマイのマイ」って曲は4人で並んで、マイク4本立てて、バーンと歌って、それをOKにしちゃって。あと、ライヴを完全に意識してますね。みんなと一緒に歌いたくて。あれはもうドリフみたいな曲がやりたかったので、メンバーみんながそれぞれ交代でメイン・パートを歌って、サビはみんなでワーッと歌うみたいな曲をやりたいと思ってて、歌詞もそれぞれメンバーをイメージして僕が書いて、それぞれ割り振って歌ってもらいました。
-メンバーさんそれぞれのイメージとはどのようなものですか?
わたなべ:それぞれの私生活とかではなくて、メンバーがもしサラリーマンだったらとか、OLだったらとか、聴く人が自分に当てはめられるようにしたかったんです。でもそれぞれのキャラを意識しながら、たとえば健ちゃんだったら酔っ払ってすぐ電車寝過ごしちゃったりするんで"終電飛び乗りひと安心 寝ちゃって起きたら終点だ"って。
鈴木:これは実際にある話(笑)。
わたなべ:たとえばまなん(千葉真奈美/Ba)がOLになって、上司にお茶を持って来いって言われて、ペットボトルでお茶を持ってったりしたら面白いなとか思って。りっちゃん(岡田梨沙/Dr)は結構そそっかしいので、書いたメモをどこかに失くしちゃったりしそうだなとか。それをライヴでやったときに聴いてくれてるみんなも面白がってくれるかなって。
-『スマイル』でいう「フランスパンのうた」ポジションというか、アルバムの中でもインパクトの大きい曲だと思うのですが。
わたなべ:バレましたか(笑)。やっぱり1曲はああいうの入れないと、こっちもつまらないんですよ。真面目な歌ばっかり入れてもなんかなあってなっちゃうので。それが最近のニコルズの武器というか、絶対1曲は面白いのが入ってるみたいな。
-タイトルが「ニコルズの〇〇」で始まるのもいいですね。
わたなべ:これはまさにドリフですね。"ドリフの○○"っていう曲がいっぱいあって、そういうふうにしたかったので。「ニコルズのドンマイマイのマイ」っていう昭和っぽいまぬけな感じが良いなと。
-「遠藤」は歌詞の情景がすごく浮かんできました。ささやかな日常の幸せを感じられる曲だなと。
わたなべ:短い映画を撮るような感覚で曲を書くことがあるんですけど、これはまさにそうですね。この曲はテレビか何かを見てたときに、"スナックえんどう"と"スナップえんどう"があることに気づいて、"どっちだよ"って思って。言われてみればそういうの多いなと思って、僕も"渡部"と書いて"わたなべ"と読むので、ややこしいからひらがな表記にしてるんですけど、やっぱ病院とかだと"わたべ"さんって呼ばれたりして。そういうのもなんとかしたいなと思ってたら、頭の中でどんどんストーリーが出てきちゃって(笑)。あと、"仲直りのキス"っていうのを歌詞に入れたかったので、ケンカしたカップルをどうやって仲直りさせていこうかな? って考えて、"遠藤さん"が集金でやってきて、仲直りしたら可愛いなと思って(笑)。
鈴木:とにかく歌詞が面白くてフフッとしちゃうんですよね。
わたなべ:ライヴでやってて面白いのが、「遠藤」ってタイトルを言うとちょっとまずウケるじゃないですか。それで最初"スナックえんどうか......"って始まるとみんなプププって笑い出すんですよ。で、ニヤニヤしながら聴いてる顔が、だんだん"あーっ!"みたいな感動した顔に変わっていくんですよ。それがめちゃくちゃ気持ちいいですね(笑)。
-「波瀾爆笑」は日テレ"誰だって波瀾爆笑"のED曲ですが、番組用に書き下ろされたんですよね。
わたなべ:番組のプロデューサーさんから直接オファーを頂いて書きました。"誰だって波瀾爆笑"は番組名が変わる前から知ってましたし、この機会にもう1回見てみたり調べてみたりして、視聴者がどういう気持ちで番組を観終わるのかとか、いろいろ考えて書きました。
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