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INTERVIEW

Japanese

Brandel

2013年08月号掲載

Brandel

Member:Taki (Vo/Gt) Juker (Gt) Lyuon (Ba) Kaz (Dr)

Interviewer:沖 さやこ

今年の5月にリリースされた『WHERE THE SUN RISES』から約3ヶ月半、4人組ロック・バンドBrandelが6曲入りのミニ・アルバム『Awake』を完成させた。常にツアーを貪欲に回り続け、各地でライヴを行う中で作り上げた楽曲群。それはメンバー間、ライヴハウスのスタッフ、エンジニア、そしてリスナーとの“コミュニケーション”から生まれたものだ。より自分たちの目指す音楽を追究した4人に話を訊く。

-今作『Awake』に収録されている楽曲は、前作『WHERE THE SUN RISES』リリース・ツアーに披露されているものも多いですね。

Juker:ライヴを回っている期間が長いので“ライヴに必要な曲は一体どういう曲か?”ということを中心に曲を作っていって、最終的にライヴに必要な曲をひとつにした形が今回のミニ・アルバムですね。

Lyuon:ツアー中にスタジオに入ったりミーティングをしながら作っていった曲が多いんです。『WHERE THE SUN RISES』リリース・ツアーで40箇所を回った直前と合間にレコーディングをしたんですね。だからライヴの真空パック感があって。この4人でのBrandelとしてのスタンスが出来上がった中での作品だなと思っていて……結構ゴリゴリした感じとかはライヴと通ずるかなと思います。

Kaz:僕たちもともと音にこだわるというスタンスがあって、その中で最近はライヴを重視しているという流れになっています。だから音にはまったく妥協なく、かつライヴ感を持たせるというようなイメージでやっていますね。

-もの凄い本数のライヴを短期間で回ってらっしゃいますけれど、そこまで皆さんがライヴというものに突き動かされる理由とは?

Kaz:よく“凄い本数回ってる”と言われるんですけど、僕たちよりも回っているバンドさんは結構いらっしゃって。そういう人のライヴを実際見たり動画で見たりすると、やっぱり圧倒的にかっこいいバンドさんが多いんです。僕らも圧倒的なライヴがしたい。それだったら当たり前ですけど、たくさんライヴをやっていろんな経験をしていかないと絶対良くならないな……というのは、ライヴをやっていく中で確信としてあって。1本1本“もっとこう出来たな”と思うところを良くしていくと、気付いたら凄くいいライヴになっているというか。昔から良くないライヴをやっているつもりはなかったんですけど、今回の40本、今年80本終わって考えてみると、昔よりも今のほうが圧倒的にいいライヴ出来てるなと思うので……それが原動力ですね。よりいいライヴを求めています。

Juker:基本的にもっと俺らひとりひとりのことを知ってほしいんですけど、CDにした場合は音だけだから限界があるじゃないですか。そういう意味で、ライヴを通じて俺らを知ってもらうと、音楽をやっているという実感が湧くんで……だからライヴは大事にしたいと思っていますね。お客さんが一体になってバッと一斉に手を挙げるとか、そういうライヴをやっているバンドさんを見ると“こいつら凄いな”と思います。

Taki:CDのセールスも然りですけど、純粋に全国各地をライヴで回っていろんな人たちと一緒に“今日いい夜だったな!”と思えるものを作れたら……そういう瞬間が増えていったらいいなと。そういうものも目指してやっています。

Lyuon:ライヴは人対人。それをリアルに感じられる場所だと思っていて。CDも、CDやCDショップも通して人と人を繋ぐものだと思うんですけど……改めてツアーを回ってみると、ミュージシャンである前に、曲というものがある前に人間なんだなというのがあって。僕たちがステージで何もしないで立っていても僕たちは僕たちじゃないですか。だからライヴはそういう意味で……その場で即興で出来る作品というか。Jukerがお客さんがライヴで手を挙げると言っていたけど、お客さんと一緒に作るものだと思うんですね。なのでお客さんと僕たちという人間性でどういう作品を作れるかということが、僕たちもアーティストとして1番興味がありますね。日によってはめちゃくちゃシャイなお客さんもいるけれど、そういう人と一緒に作るのもライヴだし。“じゃあBrandelのライヴって何だろう?”と追究するのが面白いんです。だから自分たちの人間を磨いて、もっともっと壁をぶち壊していくコミュニケーションを取ることで、Brandelの音楽がさらにみんなと一緒に楽しめるものになるというのを感じてますね。以前までは作品作りに力を入れてきて、“こういう音にしたらこう感じてもらえるんじゃないか?”という音楽的な部分が強かったんですけど、今はそれにもっとリアリティがあるという感じです。音楽的なところと同じくらい人間的な部分も大事なことだと思いますね。