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INTERVIEW

Japanese

H△G

2018年02月号掲載

H△G

メンバー:Chiho(Vo) Yuta(Gt)

インタビュアー:蜂須賀 ちなみ

-でも、スプリットからの流れがあるからかダンス・ポップ調のサウンドも違和感なく取り入れられている感じがしましたし、キュートな恋愛ソングを自然と歌えるようになったのは「イタズラなKiss と ラブソング。」があったからこそなんじゃないかと。

Yuta:たしかに。それは絶対あると思いますね。こうして楽曲提供もいただけているので、今回のアルバム、楽曲の幅がすごく広いんですよ。前回のアルバム(2014年リリースの『f分の1ゆらぎ』)はもっと全曲が寄っていたというか、"これがH△Gっぽい"っていうものがたしかにあったんですけど、そのイメージで今回のアルバムを聴くと"変わったなぁ"っていう印象を抱かれる可能性があるなとは思っていて。それはやっぱり、メジャーに移籍していろいろ挑戦ができたことでChihoちゃんの歌い方や楽曲制作面での可能性を広げていけたからこそなんですよね。"バラエティに富んでいるけど、それでもH△Gだ"って言えるような卒業アルバムができたのかなとは思っています。


Chihoの声を聴いて"あんまり好きじゃない"って言う人は、日本の中にほぼいない気がする


-そのとおりだと思います。私が特に気になったのは、宮田さんからの提供曲「アオイハルカゼ」なんですけど、これ、超王道の卒業ソングじゃないですか。

Yuta:そうですよね。ここまでのわかりやすさと伝わりやすさのある曲をH△Gは今までやってこなかったんですけど。

-こういう王道J-POP路線に進む選択肢も将来的にありえるのかなと思いまして。楽曲の幅が広がったことによって、そちら方面の可能性も拓けてきたように思えますが。

Yuta:うーん......J-POPではないというか......。でも将来的に"次世代J-POP"って言われたいっていう想いはあるんですよ。

Chiho:おぉっ、なるほど!

Yuta:以前、Chihoちゃんの声について"青春を声で表すとしたらこういう声だよね"ってファンの方がツイートしてるのを見たことがあって。"そのとおり!"って思ったと同時に、それってすごいことだなって思ったんですよ。青春を終えて大人になっていっている人も、今青春真っ只中の人も、まだ青春を迎えていない人もちろんいますけど、青春期って絶対誰にでもあるじゃないですか。その"青春"っていうキーワードがそのまま声になっているということは、J-POPという括りにもなれるんじゃないかなと思っていて。

-どの世代にも響くということですよね。

Yuta:そうですね。例えば"このアーティストどう思う?"って友達に紹介されたときに、"ちょっとこの声あんまり好きじゃないなぁ"って思うことって、よくあるじゃないですか。でもChihoちゃんにおいては、そういうことがあんまりない気がしていて。Chihoちゃんの声を聴いて"あんまり好きじゃない声だなぁ"って言う人は、たぶん、日本の中にほぼいない気がする。

Chiho:いやいやいや、すごいこと言ってますよね(笑)!?

Yuta:え? そんな気がしませんか?

-わかりますよ。声質は透き通っていてきれいですし、言葉がクリアだから歌詞がスッと入ってきますし、音程も正確ですし。

Yuta:で、僕らって"クリエイター集団"と名乗ってやっているし、"青春期を表現しよう"っていうコンセプトでやっていて、J-POPにおいては普通ではない存在なのかなと思うんですけど、Chihoちゃんが歌うことによって王道になれるというか、J-POPに食い込めるようなものになれるんじゃないか――っていう考えが僕の中ではあるんです。ただ......僕自身がもともと青春パンクを好きな人間で、今はそうじゃないけどバンドを始めたときは"J-POPクソ食らえ!"と思っていたっていうのもあって(笑)、J-POPだと言われることには抵抗があって。だから、"J-POPではないけど、J-POPと言えるような王道の要素もあるよね"っていう意味で"次世代J-POP"って言われたら嬉しいかな。......っていう話でした。

Chiho:帰ってこれたね(笑)。おかえり!

Yuta:だいぶ遠回りしちゃいましたけど(笑)。

-大丈夫です、想いの熱さはかなり伝わってきたので。でも正直に言うと、私はYutaさんの作った楽曲から青春パンク的なものを感じたことがあんまりなかったんですよね。ご自身としては、どういうときに"あぁ、ルーツが出ちゃっているなぁ"と感じるんですか?

Yuta:例えば「アロー」も僕の中では出ちゃっている楽曲なんですよ。僕自身、BPM180~190の曲を作るのが得意なのは青春パンクばっかり聴いていたからかなと思いますし、こういう疾走感はJ-POPではなかなかないので。なので、音源だとストリングスとかも入っていてすごくきれいなサウンドではあるんですけど、バンド・サウンドで聴いたら意外と青春パンク感があるような気がします。純粋なバンド・サウンドで聴いたら、青春パンク感はあると思います。

Chiho:2回言ったね(笑)。

-大事なことですからね(笑)。で、こういう疾走感ある曲からバンド色の濃い曲、ダンス・ポップ調の曲まで、様々なタイプの曲が収録されていますけど、Chihoさんは曲ごとに歌い方を大きく変えているわけではないですよね。

Chiho:そうなんですよ、基本的にあんまり変えてなくって。そもそも私はクラシックとかミュージカルで歌っていたんですけど、たまたま私がJ-POPを歌っているのを聴いて、プロデューサーがH△Gに引っ張ってきてくれた――っていう始まり方をしていて。それまでは自分の地声に需要があるなんて思っていなかったから、"こうやって歌おう!"みたいなことを考えすぎずに歌い始めたんですよね。それで今も昔も、貰った楽曲をそのまま、できるだけ純粋に歌うことを心掛けているからなのか、(楽曲ごとに歌い方が)そんなに変わらないんです。