Japanese
2025年10月号掲載
HONEBONE
Member:EMILY(Vo) KAWAGUCHI(Gt)
Interviewer:丸井 汐里
すごく楽しい曲をやった後に悲しい曲をやるとか、ジェットコースターのようなところを楽しんでいただきたい
-続く4曲目の「Re Re リスタート」は、2023年リリースのアルバム『継承』に収録されている「Reリスタート」の、リアレンジ版ですよね。このタイミングで違ったアレンジを作ったのはどうしてですか?
KAWAGUCHI:『継承』は打ち込みを主体にして作ったアルバムで、あのときはあのときですごくいい作品ができたと思って出したんですが、自分たちのアコースティック・ギターと歌という形のライヴの中に、楽曲を入れ込むことができない。『継承』の楽曲が放っておかれていて、もったいないなと思っていたので、先にライヴでアコギと歌でやっていたんです。それが自分たちにハマっていたので、そのバージョンで収録もしてみようかって。
EMILY:この歌詞は自分のことを歌っていますけど、これをきっかけに聴いている人が、前向きって言ったらおこがましいんですけど、もうちょっと何か受け取るものがあればいいなと思って再録しました。声色も『継承』のときより怒り等の印象を抜いて、"それでもやり直したいよね。やっていくしかないよな"みたいな、カラッとした印象を入れたいなと思いながら録りましたね。
-楽曲自体の変遷だけでなく、お2人の心情や状況の変化も反映されているように感じました。
KAWAGUCHI:すごくリアルに出ています。自分たちは、楽曲を作ったときの心情や状況がもろに曲に出てしまうタイプだと思うので。「Reリスタート」は自分たち的にはもともとポジティヴな曲のつもりだったんですけど、やっぱり状況があまり良くなかったので、何かネガティヴに響いてしまうというか、ちょっと暗い感じで。"もう1回やっていくぞ"って言いながら、まだちょっと過去に縋っている感じがあったと思うんです。今回再録したものに関しては、その辺がうまく抜けていったのかな。先程の話にも繋がりますが、2025年、自分たちが"もう1回やりますか"っていうモードになったので、それが出たんだと思います。
-そうやってお2人の中で、いろんな変化もあったり新しいことにも取り組んだりしている中で、変わらない軸の部分も表れていると感じたのが、5曲目の「一点突破」でした。
KAWAGUCHI:2023年にNakamuraEmiさんとツーマン・ツアー("HONEBONE×NakamuraEmi GOIN'TWO MAN")を3本させていただく機会があったんです。そのツアーのアンコールで、Emiさんたちと1曲できることになったので、そのアンコール用に作った曲です。
EMILY:Nakamuraさんや竹原ピストルさんをめちゃくちゃ尊敬しているんです。一線で戦われている方々を観て受け取るものが多くて。
KAWAGUCHI:活動していくなかで、この形でいいのかなっていう疑問もあって。ずっと自信満々にやってきたわけじゃなくて、常に模索しながらやっている。でも竹原さんやEmiさんみたいな方を見ると、歌とギターだけで場を圧倒していて、やっぱりこれが一番かっこいいでしょって思うんですよ。じゃあ自分たちが突き詰めていくのもこのスタイルじゃないのっていうのが、あの曲には込められていると思います。自分たちの10年の歴史の重みも出ているんじゃないかな。
-変わらない軸はありつつも、新しい一面も感じられて、11年目の活動に相応しい作品になりましたね。そして、このアルバムを携えて、5月には"夜明けのドーンツアー2025"も行っていましたが、久々に地方を回ってみていかがでしたか?
KAWAGUCHI:ツアーの初日が仙台だったんですけど、初めてお世話になるライヴハウスだったんです。そうしたらやっぱり、あれがないこれがない、控室もあるのかないのかみたいな状況になって、どうする? って。お客さんの動線とか物販の売場の配置とか、じゃあトイレはどこを通って行くんだとか。いろいろ試行錯誤するのは大変でしたけど、これが自分たちがやってきたことだし、やっていきたいことなんだなと。これだなっていう久々の感覚を味わいました。
EMILY:"生きている"って実感するツアーでしたね。
-そのツアーを経て、10月にはさらなる新曲「やっても歌」もリリースされます。この曲もまた共感する人が多そうですが、どういったきっかけで生まれた楽曲ですか?
KAWAGUCHI:EMILYがバンド活動でやらかすことが多くて、そのたびに落ち込んでいるんです。今までだと落ち込みそのものを歌にしてきたんですけど、もう開き直りまでいったほうが面白いんじゃないかなと思ってできた曲です。
-ということは、歌詞にある"やってもうた"なことは1つではない?
KAWAGUCHI:いろんなパターンがあります(笑)。だから、具体的に失敗を書くよりは、誰にでも当てはまるように、抽象的に作ったつもりではありますね。
-EMILYさん、表情が固まってます(笑)。最近やらかしたこともあるんですか?
KAWAGUCHI:日々小さいやらかしはあるけど、それこそあれじゃない?
EMILY:地方遠征に行ったときね。KAWAGUCHI君が運転してくれることが多くて、旅程も組んでくれるんですけど、出発当日の朝、車に乗るときに"この旅程ミスってない?"って配慮のないことを言っちゃって。"いや、文句があるなら前もって言ってくれないと困るよ"みたいに......。
KAWAGUCHI:ブチ切れた(笑)。気分的には"よし! じゃあ今から、楽しく遠征行くよー!"みたいな感じで朝行ったらそう言われて、こっちもカチンときて、車の中で喧嘩になりました。
-KAWAGUCHIさんが組んだ旅程自体は間違っていなかった?
EMILY:全然間違ってないです。私が勘違いをしてしまって。結果的にお互いに配慮のないことを言っちゃった。
KAWAGUCHI:でもそれでキレるのは大人気なかったね。
EMILY:あとは、YouTube撮影がある前の日に私が飲んじゃって、もう顔がパンパンにむくんだ状態で撮影に行ってしまって。歌詞は覚えてないし......すごく気まずい撮影でした。
KAWAGUCHI:今禁酒中だ。
EMILY:禁酒してます!
-ちょっとしたことが積み重なっているんですね(笑)。日々小さなやらかしは誰しもあると思うんですけど、周りは気にしていなくても自分はすごく気になっていると、歌詞にもある"思い出して変な声出る"瞬間、あるある! と思って。
EMILY:ありますよね! もう"うわぁー!"って!
-この曲のアレンジはどのように進めていきましたか?
KAWAGUCHI:これはもう完全に、11月2日に開催する、SHIBUYA PLEASURE PLEASUREでのワンマン・ライヴでできる新曲を作りたいな、というところからのスタートでしたね。この日もバンドがいるので、みんなでやれる感じにしようかなって。
-アレンジでこだわったポイントを教えてください。
KAWAGUCHI:展開がコロコロ変わるところと、2番以降の平成感ですね。僕は昭和生まれなんですけど、EMILYは平成生まれで、青春時代は2人とも平成なんですよ。その世代の感じが出たところです。
-シンセサイザーの音とか、確かに平成っぽいですよね。
KAWAGUCHI:m.c.A・Tさんみたいな感じですね。
-パーカッションの音も軽快で、より開き直れるマインドになるといいますか。
KAWAGUCHI:そうですね。(失敗が)重たすぎて"あー!"ってやけっぱちになっているというか、1人パーティー状態になってるみたいな。そういう感じをサウンドでも表せたらいいなと思って作りました。
-その新曲も披露される、11月2日開催のSHIBUYA PLEASURE PLEASUREでの"HONEBONE ホールワンマンライブ2025「人生まるごと全肯定‼」"。非常にポジティヴなタイトルですね。
KAWAGUCHI:このタイトルは僕が出したんですけど、ライヴのタイトルとして、メッセージ的なものを出したいなと思ったんですね。今まではシンプルに"何々ツアー・ファイナル"とか、いわゆるライヴのタイトルみたいなものしか付いてなかったんです。でもこの日が特別だってことをお客さんにも知ってほしいので、自分たちのメッセージがライヴ・タイトルに付けばいいなって、いろいろ案を考えた中から決めました。ライヴ・タイトルを先に決めて、その後に「やっても歌」を作って、"人生まるごとやってもうた"って歌詞を入れましたね。
-この日はどんなライヴにしたいですか?
EMILY:来た人が元気になれる、スカッとしたねって気持ちで帰ってくれるライヴにしたい。自分たちの曲としては暗い曲もあったりするんですけど、最終的には"今日いいもん観たね"、"明日から頑張ろうか"って思ってもらえるライヴにしたいですね。
-会場がホールになるということで、この日初めてHONEBONEのライヴを観に来る方もいらっしゃると思います。最後に、HONEBONEのライヴのここを観てほしいという見どころをぜひ教えてください。
KAWAGUCHI:振り幅があるところですね。よくお客さんがSNSで"感情が迷子になる"って感想を書いてくれるんですが、要はすごく楽しい曲をやった後に悲しい曲をやるですとか、行ったり来たりみたいなものを自分たちでも意識して曲順を組んでいるんです。そのジェットコースターのようなところを、ぜひ皆さんにも楽しんでいただきたいです。
LIVE INFORMATION
"HONEBONE ホールワンマンライブ2025「人生まるごと全肯定‼」"
11月2日(日)SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
OPEN 17:00 / START 18:00
前売 ¥6,000 / 当日 ¥6,500(D代別)
詳細はこちら
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