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INTERVIEW

Japanese

22/7

2025年07月号掲載

22/7

Member:西條 和(滝川みう役)

Interviewer:宮﨑 大樹
©22/7 PROJECT

何もできなかった頃からファンの方に支えていただいて、"こんな私でも応援してくれる人がいるんだ"と思って活動していた


-「あなたでなくちゃ」は西條さんが参加する最後のシングル曲でもあり、"カッコウの許嫁Season2"EDテーマでもありますよね。もともと原作を読んだり第1期を観ていたりしたんですか?

正直言うと私は観たことがなかったんです。(Season2が)夏から放送なので、それまでに観ておこうかなと思っています。この曲がタイアップになることと、私が卒業することって、同じ瞬間に発表されたんです。そうしたらメンバーのみんなが"「カッコウの許嫁」だー!"って喜んでいたので、私の手柄ではないですけど嬉しいなと思いながら見ていました。

-そうすると、レコーディングでは作品を想いながらではなく別の感情で歌っていた。

そうですね。タイアップ曲ってアニメをたまたま観た方も聴いてくださると思うので、凝り固まらないようにというか。ナナニジっぽくとか自分っぽくとかアニメっぽくとか、どこかに寄りすぎないように気を付けています。特に私は声があまり高くないほうなので、こういう爽やかな曲調だと、普段通り歌うと浮いちゃう節があるんです。なので、あまり自分を出しすぎないように気を付けています。

-完成した音源を聴いてみてどうでしたか?

私はどちらかというとメッセージ性の強い落ち着いた曲が好きなんですけど、今回は夏のアニメのタイアップということもあって、みんなのはじけた感じの声が好きでした。やっぱりいい声だなって思いましたね。この曲は10年後とかにも聴き返したいです。どう思うんだろう。

-カップリングに収録されるのは「あざす」という楽曲です。卒業に向けた真面目な話をしたばかりですけど、"あざす"を連呼するなんだかすごい曲ですね(笑)。

すごいですよね(笑)。メンバーもどよめきました(笑)。仮歌を聴いた限りだと"あざす"って言っているなぁくらいの感じだったんですけど、この曲はディレクションにすごく凝っていたらしくて、私の前にレコーディングをしていた子が、"「クレヨンしんちゃん」で歌ってと言われました"とか言うんですよ。ユーモアに振り切ろう、みんな普段と違う声とか、ちょっとキャラを付けて面白い感じで歌おうとなって。私は本当にそういうのが苦手なので、しばらくレコーディングをボイコットしようとしていたんです(笑)。

-(笑)

"ちょっとレコーディングには行けない"とか言っていたんだけど、後輩たちから"行けます!"、"頑張りましょう!"って励まされながら、渋々レコーディング・ブースに入りました。私はサビ前のセリフみたいなところを担当しているんですけど、メンバーが"和さんの代わりに私たちがはじけるので大丈夫です!"と言ってくれて、私の1つ前の歌割の子が"クレヨンしんちゃん"をやってくれたんです。私もいつもよりテンションを上げたんですけど、そんなに変なことはさせられずに、みんなのおかげでなんとかレコーディングを乗り越えました。
この曲はみんなにソロ・パートがあって、それぞれのディレクションが違うんですね。"クレヨンしんちゃん"っぽくした子もいれば、ぶりっこみたいな感じでやった子もいるので、"この子はどういうコンセプトで歌ったのか"って想像しながら聴いていただきたいです。

-卒業シングルなのにすごい振り幅の2曲になりましたよね。これもいい思い出になりそうですか?

(笑)いつか笑って話せるのかなぁ。

-さて、そんな15thシングル『あなたでなくちゃ』の"完全生産限定フォトブック盤(西條和盤)"にはフォトブックが付くそうですね。

私はナナニジの衣装が本当に好きなんですけど、卒業が決まると、もうライヴで着ない衣装も出てくるんです。後輩が入る前の曲の衣装だと、後輩の衣装がなかったりもするので、ここ2年くらい着ていない衣装も存在するんですけど、最後に全部の衣装を着たいという願望があって。なので"もう1回全部の衣装を着たいです"って言ったら、フォトブックになっちゃいました(笑)。

-撮影はどうでしたか?

アイドルのCDジャケットって、普通だと自分たちが写っているものが多いと思うんですけど、私たちの場合だとずっとキャラクターがジャケットに登場しているんです。毎回リリースごとのアーティスト写真とCDジャケットは全然違うものなので、今回は、フォトブックの中で、そのCDジャケットに描かれているキャラクターたちがしていることを、私自身が実際にやってみました。例えばデビュー・シングルだと、体育館に教室の机を置いてそこに座っているんですけど、それと同じことをやってみています。

-それは面白そうですね。撮影が大変なものもあったんじゃないですか?

5thシングルの『ムズイ』(2020年リリース)が水に沈んでいるみたいなジャケットなんです。イラストだと自由自在なんですけど、それを生身の人間がやると重力とか浮力とかが掛かるので、なかなか同じように撮るのは難しかったですね。

-カロリーの高そうな撮影ですね(笑)。

そうですね、1日5、6着くらい着替えながらおおよそ2~3日で撮影したので大変でした。全部で17着だったかな。

-ちなみに、特に好きな衣装ってありますか?

想い入れで言うとデビュー・シングルなんですけど、デザインだけで言うと12thシングルの『後でわかること』(2024年5月リリース)の衣装ですね。それまではずっと制服っぽい衣装だったんですけど、これはドレスっぽいし色も暗めだったのが珍しくて、大人になれた気分がしたのですごく好きです。

-完全生産限定フォトブック盤(西條和盤)には撮影のメイキング映像も入るんですよね。

何着も着替えながら髪型も変えるので、髪の毛を整えている間もずっと撮っていたんですよ。髪の毛が爆発しているときも撮っていて、あれが世に出るのかなぁとか思っています(笑)。

-完成版が楽しみですね。ところで、卒業後に何をするかは考えているんですか?

さっき言ったように衣装が好きというのがずっとあって、衣装を作ってもらうたびに作る側になりたい気持ちが徐々に強くなっていったんです。なので、そういう服を作る勉強をしたいなと思っています。ナナニジが10周年とかで大きなステージに立つとなったら、メンバーに何かを作りたいなって野望があったりしますね。10周年は衣装さんとして関わりたい。

-もともとアイドルになりたかったわけではない西條さんが、アイドル活動を通してやりたいことが見つかったのってすごくいいですよね。学生時代とか青春時代って、やりたいことを見つける時間だったりしますけど、西條さんにとってはナナニジが青春なのかもしれませんね。

そうですね。普通に地元で学生をしていたらこういうふうに思えていなかったはずなので、本当に貴重な8年半だったなと思います。

-最後に、卒業までの活動に向けての気持ちを聞かせてください。

何もできなかった頃からファンの方に支えていただいて、守っていただいて、"こんな私でも応援してくれる人がいるんだ"と思いながらいつも活動していたんです。ファンの方は"悔いのないように応援する"と言ってくれるんですけど、私も悔いがないように活動したいですね。卒業に対していろんなことをやってくださっているので、あとはファンの方にできる限りの、悔いのない恩返しをしたいなと思います。

RELEASE INFORMATION

22/7
SINGLE
『あなたでなくちゃ』
2025.7.16 ON SALE


【完全生産限定盤A】CD+2Blu-ray+アーティストトレカA
SRCL-13336~9/¥10,000(税込)


【完全生産限定盤B】CD+2Blu-ray+アーティストトレカB
SRCL-13340~3/¥10,000(税込)


【通常盤】CD
SRCL-13344/¥1,350(税込)


【期間生産限定盤(アニメ盤)】CD+Blu-ray
SRCL-13345~6/¥1,850(税込)


【完全生産限定フォトブック盤(西條和盤)】CD+Blu-ray+PHOTOBOOK+西條和アーティストトレカ
SRCL-13347~9/¥10,000(税込)

[Sony Records]