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INTERVIEW

Japanese

"KITASAN ROLLING"主催 阿部 友和×the quiet room×オレンジスパイニクラブ 鼎談

2023年03月号掲載

"KITASAN ROLLING"主催 阿部 友和×the quiet room×オレンジスパイニクラブ 鼎談

主催代表:KITASAN ROLLING実行委員会 フォールーラー 阿部 友和
the quiet room:菊池 遼(Vo/Gt)
オレンジスパイニクラブ:スズキユウスケ(Vo/Gt)
Interviewer:稲垣 遥

-では今度は、せっかくの鼎談なので、クワルーとオレスパの2組は先ほどから話しているように旧知の仲みたいですが、今お互いにどんなふうに思っているのかお聞きしたいです。

菊池:いやぁ昔対バンしてた頃からだいぶ時間が経って、最近また対バンできるようになって、この間もShibuya eggmanでツーマン・ライヴ("大ナナイトvol.142 ~shibuya eggman 40th ANNIVERSARY 7days~")をさせてもらったんですけど、見違えたなぁ~と思って(笑)。

スズキ:(笑)

菊池:前身バンドのときから観てたので、そのときもすごくいいバンドだったんですけど、もっと若い感じで、そこがいい点でもあったんですが、久々に観たらほんとにかっこ良くなってて、渋くなったというか、いぶし銀というか......。

スズキ:ありがとうございます(笑)。

菊池:一応年齢的には後輩になるんですけど、リスペクトできるバンドだなぁと思いました。

スズキ:いやいやそんな、ありがとうございます(照笑)。

-ではオレスパ側からはどう見えてますか?

スズキ:初めて観たときからクワルーのジャンルというのが定着していて、聴きやすいし、メロディがスッと入ってくるような曲がほんとに多くて。菊池さんも言ったように(Shibuya)eggmanのときにライヴを観てたんですけど、いい意味でなんも変わってないなぁって思ったんです。なんもブレずにちゃんとひとつの道を突き進んで、このジャンルと向き合ってんだなっていうのがすごくうらやましくて。ひとつのことで勝負してるのがすごくかっこいいと思ってて、ステージングもキラキラしてましたし......菊池さんイケメンだなぁって(笑)。

菊池:(※笑いながら顔を覆う)

-改めてそこが印象に残った(笑)。

スズキ:改めてイケメンだなぁ~っていう(笑)。

菊池:ありがとうございます(笑)!

-今回はクワルーとオレスパの出演日が別になるので、お互いのステージを観るのは難しいかもしれないですが、それ以外の出演者で気になっていたり意識していたりするバンドはいますか?

菊池:僕はもともとASIAN KUNG-FU GENERATIONのコピー・バンドから始めたので、純粋に、名前が並んでてすごく嬉しい気持ちです(笑)。しっかり観て勉強しようと思ってます。

-刺激を受ける場になりそうですね。オレスパのほうはいますか?

スズキ:メンバーみんなSHISHAMOさんが好きなので、SHISHAMOさんのライヴを楽しみにしています。

-へぇ~! 意外でした。

スズキ:そうなんですよ。ドラムが特に大好きで。

-そうだったんですね。そんなふうに、例えばASIAN KUNG-FU GENERATIONのような長年ロック・シーンを先導し続けるバンドから、yamaさんのようなネットから一気に駆け上がったアーティスト、そしてここ数年ライヴハウスを賑わせている若手バンドたちといった、普段なかなか接することがないような幅広いラインナップが発表されてますが、阿部さん的にこんなアーティストに出てもらいたいというこだわりはあったんでしょうか?

阿部:そうですね。ひとつに偏るのではなく、長年やられているアーティストさんもそうですし、その次を担えるバンドさんも出ていただいてますし、プラス地元のオーディション企画でブッキングしているバンドもいるんですね。まぁこれから発表にはなるんですけども、そういった北関東から発信するバンドも一体となって、お客さんに喜んでいただけたらと。我々はあくまでも裏方なので、そういった楽しんでいただく場を作っていければなと今まさに準備をしているところです。

-今2組から話を聞いて、他のバンドからも刺激を受ける場になっているみたいですが、いかがですか?

阿部:ものすごく嬉しいですし、あとは栃木のpollyとか、群馬のFOMAREとかも出ますし、バチバチにやり合ってほしいですね(笑)。音楽でどれだけ盛り上がれるかってところで見せていただければなと。楽しみにしています。

菊池:pollyはずっと仲良くさせてもらってるんですが、最近はなかなか一緒にできる機会が減ってたので、久々に対バンというかぶつかり合えることを本当に楽しみにしています。

スズキ:"COUNTDOWN JAPAN 22/23"のときに僕らの前の出番がFOMAREで、すっごくかっこ良くて、袖でちょっと観てたんですけど、自信をなくすくらいいいライヴをしてたので(笑)、"うわこれヤベぇな"と思って。そのときの悔しさみたいな、FOMAREを超えないといけないみたいな自分の気持ちもあったんで、そのときとは違う気持ちで今回は臨めたらいいなと考えています。

-FOMAREも同じ日に出ますもんね。

スズキ:そうなんですよ。前回の悔しさをバネに頑張ろうと思っています。

-いろんなドラマがまた生まれそうで楽しみです。ちなみに、さっき阿部さんからお話が出ましたが、"Slipstream"ではフォールーラー制作のイベントへの出演権が貰えるオーディションも開催されているんですよね。これが茨城、栃木、群馬在住または出身のメンバーが在籍するバンド/ミュージシャン限定のオーディションということで、北関東からニューカマーが現れてほしいという想いが伝わります。

阿部:そうですね。僕ももともとバンドをやってたので、地元にいると、どうやって音源をリリースしたらいいのかわかんないっていう方もいっぱいいると思うんですね。そういう方たちのステップにしてもらえるオーディションを作りたいというところで始めました。

-菊池さん、スズキさんの地元から、期待の新人が出てきそうですね。

菊池:茨城は特に新しいバンドがなかなか出てこなくて。コロナ禍もあって始めるきっかけがなくなっちゃってるのもあると思うんですけど、地元のライヴハウスの店長やスタッフさんと、もっと新しい才能を見つけていかなきゃねって話をしていたので、そういうきっかけづくりをしていただけることはほんとにありがたいなと思います。

スズキ:菊池さんが全部言ってくれたんですけど、ほんとにそうで、特に僕の地元の北茨城なんかバンドが僕らしかいなくて。

-水戸に出てきて、いろんなバンドに出会うみたいな。

スズキ:そうなんですよね~。水戸で刺激あるバンドと出会えました。でも、新しいバンドが出てきたら出てきたで同じ茨城出身として嬉しいですけど、出られすぎても僕らが薄くなっちゃう気がするんで、ほどほどに出てきてもらって(笑)。

菊池:(笑)

-(笑)茨城のバンド・シーンは、これから盛り上がっていかないとなっていう感覚なんですか?

菊池:盛り上がっているシーンもあって、僕らの周りだと伊香賀(守)さんって人がやっている"GFB -つくばロックフェス-"は、僕らがやってる音楽、ギター・ロック・シーンとは違う音楽がシーンを作っていて。そこに集まるアーティストはとても魅力的で、そことも一緒にやっていけたらなぁと思っているんですけど。the quiet room目線で見るとギター・ロック、ギター・ポップスをやってるバンドがほんとにいなくて、そこをもう少し盛り上げられたらなと考えてます。昔から地元でイベントをやるってなったときに、地元バンドをオープニング・アクトに入れたりしていたんですけど、なかなかそれを探すのも難しくなってきちゃって。なのでよく言われる"王道ギター・ロック"じゃないですけど、そういうバンドが久々に茨城から出てきてくれたら嬉しいなぁと思いますね。

阿部:コロナ禍があって、止まってしまったっていう印象は持ってるんですね。なんとか繋いでいかなきゃいけないと思っているので、オーディション企画もしっかりやっていかないとなと考えてます。ただ現場レベルで、楽器店さんとかも回らせてもらってるんですけど、茨城の楽器店さんは結構元気な気がしますね。"みんなスタジオにも入ってるし、戻ってきたよ"という声も聞きますし、これからだろうなって期待しているところです。