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INTERVIEW

Japanese

26時のマスカレイド × 井上苑子

2022年06月号掲載

26時のマスカレイド × 井上苑子

26時のマスカレイド

Official Site

本誌でコラム[26時のマスカレイドの"26時の音楽図鑑"]を連載中の、5人組アイドル・グループ"ニジマス"こと26時のマスカレイド。このたび、同コラムの特別編として、メンバーの吉井美優のセンター曲「今日だけ。」を、シンガー・ソングライターの井上苑子が楽曲提供したことを受け、ニジマスから3名(江嶋綾恵梨、吉井美優、中村果蓮)と井上苑子による座談会が実現した。終始賑やかだった取材の模様をお届けする。

26時のマスカレイド:江嶋 綾恵梨 吉井 美優 中村 果蓮
井上苑子
インタビュアー:宮﨑 大樹 Photo by 清水舞


あたかも吉井ちゃんがそういう恋愛をしているんじゃないかと思えるような、リアルな曲を書けたらいいなと思って(井上)


-今回の座談会は井上さんがニジマスに楽曲提供したことを記念して開催されたわけですけど、そもそもそれ以前の接点はあったんですか?

井上:吉井ちゃんと高校が一緒で。

吉井:そうなんです。(井上が)先輩で。

井上:見かけたことがあって、"かわいい子がいるな"と思っていたくらいです。

-楽曲提供に関しては、吉井さんが井上さんに熱烈なオファーをしたと聞いていたんですけど、それ以前の繋がりがあったんですね。

吉井:高校の先輩だから聴いているとかじゃなくて、誰しもが知っている方だったので。友達と一緒に聴いたりして、私の青春時代を共にしてくださったのが苑子ちゃんだったんです。友達に苑子ちゃんのガチオタクみたいな子がいて、修学旅行に行ったときにその子から"苑子ちゃんにお土産を買ってきたんだよね。渡しに行くからついてきてくれない?"と言われて。私が高1で高3でしたよね? そのときに一緒についていって、苑子ちゃんにプレゼントを渡しているのを横で見ていました。

井上:そうそうそう! めっちゃ覚えてます。ファンの子が同じ学校にいたんですけど、その子は高校が同じだと知らずにファンになってくれて。"お土産買ってきたから"って、教室に来てくれたその横にかわいい子がいるから、"めっちゃかわいい友達やな"って(笑)。

-ということは、そのころの吉井さんは一般の高校生だったんですね。

吉井:はい。一般人でした。

-そう考えると、まさか一緒に仕事をするとは――

吉井:思っていませんでしたね。

-縁ですね。井上さんはニジマスについての認識があったんですか?

井上:もちろん知っていました。序盤のライヴを観に行ったこととかありまして。メンバーと共通の知り合いがいるんです。曲を作っている人も知っていたので、曲も聴いたら"めっちゃいい曲やん"と思って。あんまりアイドルさんのライヴを観に行ったことがないんですけど、キャピキャピしているというよりは、ちょっと落ち着いたアイドルだなという印象だったかな。そこが面白いというか、ちょっとオシャレだなぁと思った印象でした。

江嶋:嬉しいですね。アーティストさんというか、シンガー・ソングライターさんとかがライヴに来てくれるのって嬉しいし、曲を褒めてもらえるとさらに嬉しいです。

井上:みなさんの声が全然違うのが好きで。私は今までずっとひとりでやっていて、振り分け? 割り振りと言うのかな? レコーディングしていたときもそうですけど、"ここの部分はこの子が歌うとこんなに華やかになるんだ"とか、そういう印象があって。楽曲提供する前からそういうイメージはありました。

-では、ニジマスのメンバーから見た井上苑子さんの魅力はどんなところでしょうか?

江嶋:声がめっちゃ好き。

吉井:大好き。

中村:めっちゃ好き。

井上:(笑)喋り声が全然違うって言われるので、恥ずかしいですね。喋っているときからいい声でありたかったなと思う(笑)。

江嶋:ギャップということで(笑)。声が一番印象的で。バラードでもアップテンポでも、歌っている声質がすごく好きで聴かせてもらっていたので、よしちゃん(吉井)が好きなのは超わかるんですよ。果蓮もめっちゃ聴いてるよね?

中村:めっちゃ聴いています。ラジオで紹介させてもらったりしていて、隠れファンです。なので今はちょっと緊張しています(笑)。

井上:レコーディングで最初に"写真撮ってください"と言ってくれて(笑)。

中村:撮りたくて撮りたくて、それを目標にレコーディングを頑張ろうと(笑)。

-ふたりは誕生日が一緒なんですよね?

井上:え? 何月ですか?

中村:12月11日です。知らなかった。

-いえ、実は中村さんご自身が過去にSNSで呟いていました(笑)。

中村:え? 果蓮って何人かいます?

一同:(笑)

江嶋:でもすごい、奇跡起きとうやん。

井上:お祝いしましょう。

中村:しましょう!

-吉井さんは友人と一緒にライヴを観に行ったりしたんですか?

吉井:友人とは行っていないんですけど、一度、新木場でやっていたライヴに行かせてもらって。本当に私のどストライクのすべてなんです。声を聴いていて落ち着くし、寄り添ってくれるんですよ。落ち込んだりとかすると、歌詞が心にスっと入ってくるんです。"なんでわかるの? 苑子ちゃん!"って思います。落ち込んでいるときとかは、泣きながら聴いていたりするので、曲を聴くとそのときの光景が思い返されますね。"この曲はこのときにこういうことがあったなぁ"とか。新曲が出るたび、すぐに聴いていたので、"この曲と言えばこれだよなぁ"みたいなものがあります。学校に行く道で聴いていたので、季節とかでも思い出しますね。"この季節の匂い、あの曲を思い出すなぁ"とか。

井上:えぇ~、すごい。恥ずかしすぎてにやけが止まらない。嬉しい。

吉井:本当に好きなんです。ごはんのとき伝わらなかったですか?

井上:ごはん......私、自分のことが好きだと言ってくれるのが嬉しくて、いかに自分がヤバいやつかを話したくなったんです(笑)。"そんなに好きって言われるほどの人間じゃないぞ"って。でも、こんなに受け入れてもらえているなら、何個か忘れてもらいたい(笑)。

-そこは良く見られたいと思わないものなんですね(笑)。

井上:そうですね。普通の人間として見られたくて(笑)。

-それはニジマスメンバー全員との会だったんですか?

井上:いや、ふたり(江嶋、吉井)とそれぞれごはんしただけですね。(江嶋は)家に来てくれました。ごはんを食べていて、うちが近かったから"もう一軒行く?"、"うち来る?"とか言って(笑)。

江嶋:お邪魔しました(笑)。

-こうやって話していると、井上さんもメンバーなのかと思うくらいに和気あいあいとしていますね。

井上:曲を作るなら、吉井ちゃんのことを知りたいとなったし、自分が壁を作るのが嫌いなので、仲良くなりたいなぁと思って。

吉井:苑ちゃん(井上)が意外とすごくフレンドリーで。

井上:え? 意外? ショック(笑)。

吉井:高校のときに友達の付き添いで行っていたときのイメージだったの。だからごはん行くときも、先輩だし、年上の人とごはんに行くこともなかなかないので、"どうしよう、怖い"と思っていたけど、一発目からマシンガントークすぎて。初めてだと思えないくらい打ち解けてくださいました。私も男っぽい性格なので、すぐ打ち解けて仲良くなって――"私も"って言っちゃった。

井上:はい。男です(笑)。

-男っぽいかどうかは置いておいて(笑)、内面的に通じるものがあったから、井上さんの音楽が好きだったのかもしれないですね。だからこそ、吉井さんのセンター曲を井上さんが書いたことに意味がありそうです。具体的にはどんな流れで楽曲提供が決まったんですか?

吉井:私が苑子ちゃんのことを好きだというのはマネージャーさんに言っていて。で、"いつか曲を書いてくださったらいいな"とは思っていたんです。そんなにガツガツ"したいしたい"と言っていたわけではないんですけど、話が進んでいたので、まさかでしたね。叶うと思っていませんでした。

-井上さんはオファーを受けてどう感じていました?

井上:初めての楽曲提供だったんです。以前、違う方から"曲を書いてもらえるものなのか?"とお話をいただいたことがあって。そのときは、自信がなくて"無理だと思う"と言ったんですよ。私が書いて、私が歌うのなら私が責任を持てるけど、私が書いてその方のお客さんが喜んでくれるのかわからなくて。今回も不安だったんですけど、吉井ちゃんのことは昔から知っていたから"こんな機会はない"と思ったんです。不安もありつつ、曲を書くときは"楽しんでやろう"と意識しました。吉井ちゃんが好きだと言ってくれる自分の曲を聴いて、"こういうのが好きなんだ"と思って、そこを自信にして書きましたね。

-オファーは即決したんですか?

井上:断るという気持ちは全然なくて。"本当に私でいいのかな?"という感じですね。それは私のマネージャーさんにめっちゃ聞きました。

-決め手になったのは、高校時代からの縁があったからですか?

井上:そうですね。

-それがなかったら実現しなかったかもしれないですね。決まったときはどうでした?

吉井:嘘だと思いました。そういう話って、すぐなくなるじゃないですか? "井上苑子さんと打ち合わせ(仮)"――あぁ、なんか言ってるなぁって(笑)。でも、お会いしたときに本当に書いてくださると直接聞いて、会えることでさえも嬉しかったのに、知ってくださっていたことも嬉しいし、いろいろとビックリしていました。

-江嶋さんと中村さんは、今回の楽曲提供についてどう思っていました?

江嶋:すご! と思って。ニジマスがアーティストさんに提供してもらうって初めてなんです。そんなビッグコラボがある? みたいな感じで、どんな曲が来るのか楽しみでした。

中村:自分もずっと苑子ちゃんの曲を聴いていたので、苑子ちゃんが歌割を決めてくださったときに、"ここは果蓮のことを考えてくれたのかなぁ?"とか思って(笑)。"中村"って書いてあるところが嬉しかったです。

井上:かわいい(笑)

-歌割も井上さんが決めたんですね。

井上:そうなんです。クボ(ナオキ/編曲)さんと一緒に決めました。普段どんな感じで歌割を決めているのかも知らなかったんですけど、曲を作っているときに、"ここは誰かなぁ"とか想像していたんですよ。実際に現場に行ったらクボさんが"こういう高いところは吉井が得意です"とかいろいろ教えてくれて。そういう、みんなの得意としているところをクボさんに聞きつつ、基本は私に決めさせてもらいました。それがめっちゃ楽しかったんですよね。自分の想像で決めていたんですけど、実際に声が入ってみると新鮮で。

-ご自身の曲を作るときって、自分だけが歌うものとして作るじゃないですか。でも今回は複数人で歌う前提で。作り方もいろいろ変わりましたか?

井上:今回は吉井ちゃんが私のことを好きだと言ってくれていたから、"自分の曲を書くときと同じようにしよう"と。もちろん歌詞のテーマとかはニジマスさんに引っ掛かるものがあればいいなと思っていましたけどね。自分の曲は女子の恋心を書いている曲が多いから、あたかも吉井ちゃんがそういう恋愛をしているんじゃないかと思えるような、リアルな曲を書けたらいいなと思って、切ない曲にしちゃおうと。"誕生日だけど会えない"みたいな、恋のお話を書きました。