Japanese
"ファビュラスナイト"大塚剛央×立花慎之介×堤 健一郎(MASTERHOOD/音楽P)
2021年06月号掲載
大塚 剛央(ギルガメッシュ)
立花 慎之介(千極 兆司)
音楽プロデューサー:堤 健一郎(MASTERHOOD)
インタビュアー:秦 理絵
-少し質問が戻るんですけど、声優であるおふたりから見て、声優×音楽によるメディア・ミックス・コンテンツの人気というのは、どう見ていますか?
大塚:僕が声優を目指したときには、声優というものが人気の職業になっていて、世間的な知名度も上がってきてて。そういうのが影響しているのかなと思いますね。例えば、"ヒプノシスマイク(ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-)"で言うと、ラップって、あまりたくさんの人が聴くジャンルじゃないというイメージがあったのですが、人気の声優さんが歌ったことでとっつきやすくなったなと思ってて。"ラップって良いものなんだな"って知る人が増えた。そんなふうに多方面のジャンルに広がっていったのかなというのは思いますね。
堤:"声優が人気の職業"っていうのは立花さんからしたら衝撃的ですよね。
立花:あぁ、そうですね(笑)。
堤:それも、ここ10年~15年で大きく変わったことですから。
-ええ。声優さんが表に出る活動も増えたし、リアルなライヴ・イベントも人気がありますよね。大塚さんの世代だと声優=歌う、ライヴをやる、顔を出すというのがもはや前提になっている部分はあるんですか?
大塚:作品に出ることによって、そういうものも求められてくる部分もあるのかなとは思ってます。それもその声優さん個人個人のスタイルで、やらない人もいますし、必ずしもやらなければいけないことではないと思うんですね。
-大塚さん自身はどういうスタンスなんですか?
大塚:僕はまだいろいろなことを経験したいと思っているところですね。
立花:僕が声優を目指したのって、もう20数年前になりますけど。その頃から声優が表に出始めたんですよ。声優雑誌が出てきたのもその時代だったので。僕もその雑誌を見て、ちょうど"卒業M"っていう、緑川(光)さんとか阪口大助さん、置鮎(龍太郎)さんとか、あのへんの年代の方が歌って踊ってたグループを知ったんです。もともと僕は歌うことが好きだったので。声優になったら、いつか歌もやれたらいいなと思うようになって。
-うんうん。
立花:で、そういう流れの中でここ7~8年前からアプリが開発されるようになって、アイドルもののコンテンツに火がついたんですよね。たぶん最初に"アイマス(アイドルマスター)"でムーヴメントが起きて、"BanG Dream!(バンドリ!)"が追いかける流れになって。そのあとから、男性声優がメインになるアイドル・コンテンツが出てくるようになった。そういうものが次々に出てくるってことは、世の中が求めてるってことだと思いますね。ただ、その流れも今はだいぶ成熟してきたと考えているんです。僕はここから、この声優×歌っていうジャンルがどうなるか楽しみなんですよ。そろそろもう1個進化しないと、みんな同じようなところにいるなとも感じてるので。
-ある種、このジャンルが成熟期に達したからこそ、"ファビュラスナイト"みたいな挑戦的な作品が生まれたとも言えるのかもしれないですね。
立花:そうですね。あと、(ライヴで)大きな舞台に出られる機会って、女性声優に比べて男性声優は少ないんです。例えば、ドームに立つとか。でも、こういうコンテンツが人気になることで、僕らにもチャンスがあると思ってるんです。
-そう考えると、この作品には夢がありますね。
立花:世の中のお父さんに見せたいんです。40代のパパも頑張って踊れるんだよって。
一同:あははは!
-では、ここからは大塚さん、立花さんのおふたりが演じるキャラクターについて掘り下げつつ、各ホスト・ソングについても詳しく話を聞ければと思います
大塚:はい。
-まず、大塚さんが演じているギルガメッシュは、この"ファビュラスナイト"の舞台となる街"ミセランド"の中でも、一番の有名店である"クロノスタシス"というクラブに所属するNo.1ホストです。自分を"神"と称する突き抜けたキャラクターですね。
大塚:コンテンツが始まったばかりの段階では、このキャラをどうやって作り上げていったらいいのだろう? というのは難しかったです。今も悩みながらではあるのですが、少しずつ彼が神たる所以が見えてきて。夢を叶えるためにストイックに走り続けてきた結果今の彼がいるから、その道筋を踏まえたうえでの自信のある発言なんだなと。それがわかると、その台詞も腑に落ちるようになったんです。
-ギルガメッシュはかなり気障なセリフも多いですもんね。
大塚:そうなんですよ。あと、ホストとして女性を前にしたときのおもてなしは一流ですよね。純粋に女性に夢を見させてあげたいっていうのを第一にしているので、その気持ちにはきちんと寄り添うようにします。
-大塚さんはギルガメッシュとして歌っているホスト・ソングは2曲ですね。ソロ曲「GODSELF」と、同じクロノスタシスに所属する声優陣(蒼井翔太、佐々木喜英、増田俊樹)と歌ったクラブ曲「Mythology」。それぞれ楽曲に対して、どんな印象を抱きましたか?
大塚:今まで僕が触れてきた音楽とは違うなと思いました。歌を入れたものと、インストを聴くと、かなり印象が違うような気がするんです。
-インストだとダンス・ミュージックの部分が強調されるけど、歌が入るとキャッチーなメロディに耳がいくぶん、歌モノとして聴こえるのかもしれないですね。
大塚:たしかに。自分が歌を聴いたあとに曲だけ聴いたら、"あれ、こんな曲だっけ? と思ったんですよね。そこは面白かったです。
-レコーディングでは、どんなことを意識しましたか?
大塚:ソロ曲の「GOLDSELF」はこれからレコーディングなんですけど、クラブ曲「Mythology」は、4人で歌ったときにかっこ良くなる曲ですね。特に、サビは"みんなを巻き込んでやるぞ"みたいな勢いがあるんです。僕は最初に歌入れをしたんですけど、そのなかで、"もうちょっと切なさを出していこうか"ってディレクションをいただいたので、ギルガメッシュのそういう部分も出していけたらなと思いました。あと、クロノスタシスは、クラブとしてすごく雰囲気がいいんですよ。競争意識はあるけど、みんな同じ目的に向かって頑張っている。そういうところも伝わればいいなと思います。
-堤さんは、大塚さんがギルガメッシュとして歌唱するうえで何を求めますか?
堤:キャラクター・ソングの在り方って、キャラクターをより立体化していくものだと思うんですけど。特に、ギルガメッシュのソロ曲「GODSELF」は、その立体の真正面の曲として作ったので、ぐーっとキャラの奥行を広げていけたらいいんじゃないかなと思いますね。トラックとしても華やかさ、豪華さ、ゴージャスであることを目指していて。上品であることって大事だよねというところです。ただ、歌詞はマイクスギヤマさんに遊んでもらって、我々が思っていたギルガメッシュとしては、ちょっとはしたない言葉遣いもあるんですけど。
大塚:はい(笑)。
堤:"そういうところもきっとあるよね"っていうかたちになりました。我々スタッフ陣が思ってもみなかったギルガメッシュの表情を大塚さんが出してくれて、新たなキャラの魅力を見つけさせてもらいました。あと、ヴェンデッタ 天魔(CV.小野賢章)のソロ曲「BITE」も"天魔ってこんな怒りを持ってるのか"とか"天魔って本当に歌が好きなんだな"って思ってもらえるような要素がちりばめられていると思います。
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