Japanese
あれくん
2021年03月号掲載
Interviewer:稲垣 遥
どんどん下り坂になってたので、少しの期間を経て、新しい曲でもう1回バズったというのはすごく自信になりましたね
-さらに、昨年は夜韻-Yoin-の活動もスタートして。アーティストとしてかなり転機になった年だったんじゃないですかね? 活動の幅が広がった感覚というのはありますか?
ありましたね。今まで自分ひとりで制作とかをしていたので、夜韻-Yoin-の涼真(Composer/Gt)と美咲(岩村美咲/Pf/Director)という他の人と作るのは、自分の力になってるというか、プラスになってるって思ってます。
-リスナーの反応の面ではいかがですか?
最初、自分の名前が大きい部分があって、ユニットを作ったとしても"あれくんの夜韻-Yoin-"になってしまわないのかなという心配はあったんです。でも、最近になってだんだん夜韻-Yoin-のネームバリューがついてきて、"僕の"じゃなくて、夜韻-Yoin-というグループって認識のされ方をしててすごく嬉しいなと思います。
-夜韻-Yoin-からあれくんの曲を聴いてくれる人もいる?
はい。僕のことを知らない方で夜韻-Yoin-から入ってくれてる人もいるので、それは嬉しいなって。
-そして、あれくんとして9月にリリースした「好きにさせた癖に」がTikTokをきっかけに自身最大のヒットと言える再生回数を記録しています。
そうですね。今(※取材は2月上旬)670万回再生くらいですかね。
-これについては、曲自体あれくんがソロでこれまでしてきた弾き語りの集大成的な印象もあって、それが大きな反響に繋がったのは、自信にもなったんじゃないですか?
本当に嬉しくて。自分の作ったものが「ばーか。」に続いてちゃんと形になってというか、第三者から見ても作品として評価が得られているのは、次の作品を作るにしても、モチベーションにも繋がるなと思いました。それと「ばーか。」からどんどん下り坂になってたので、少しの期間を経て、新しい曲でもう1回バズったというのはすごく自信になりましたね。一発屋じゃなかったんだなって(笑)。
-今まではあれくん自身が上げていた歌ってみた動画やカバーを、今度は様々な方がこの曲でアップしていますね。そのことについてはどう感じていますか?
自分で言うのもあれですけど、大きくなったなって感じますね(笑)。
-ここまで、やってみたらとんとん拍子にという感じでお話を聞いていますが、実際はそれなりに苦労もあったんじゃないんですか?
どうなんですかね? でも、本当にみんなが思うよりそういうのはしてないです。ただただ直感で生きてきた人間なので、水道を捻って水飲んでるくらいの感覚ですね。
-それで600万再生ってめちゃくちゃすごいですよ(笑)。でも、今回の作品でメジャー・デビューということもあって、環境も変わって、関わる人も増えたと思うんです。そういう面でプレッシャーとかも感じないんですか?
それはちょっとありますね。今までは自分ひとりだったので、結構ラフに動けてたのもあるんですけど、大人が絡んでくるといろいろ気をつけないといけないところがあるんで、そこらへんが肩身が狭くなるわけじゃないですけど。どう動いていけばいいのかなっていうのを常に考えながら動いていかなければならないのは、プレッシャーになりますね。モチベーションが少し補強された感じに近いのかなって思います。
-そういう経験も経て今回リリースとなるのが「ホワイトノイズ feat. 有彩」です。今回も男女の気持ちをそれぞれの目線から描くラヴ・ソングです。そもそも、あれくんの曲は切ないラヴ・ソングがほとんどですが、そこに何か意図はあったりしますか?
これも......ないんですよね、あんまり(笑)。結構直感でずっとさせていただいてて。何かバックグラウンドにあってとか、実体験でとかもなくて、ふっと降りてくるものでいつも曲を作ってるので、深いところまで何かを探られると困っちゃうというか(笑)。でも、作品を作ったときにこういう考え方もあるんだなとか、こういう感じ方もあるんだなとか、自分でも新しい発見になるんです。作ってる最中はどんなものができるかわかんないんですよね。なので、形になるまで未知で、形になってからこういう意味かと自分でわかるってくらい本当に直感です。
-へぇ~! 曲の主人公が勝手に歩いていくみたいな。
はいはいはい! そんな感じです!
-でも、そういう曲が多いから、リスナー的にはあれくんと言えばラヴ・ソングというイメージになると思うんです。そこについては?
いいんじゃないですかね。それこそ夜韻-Yoin-のインタビュー(※2021年1月号掲載)のときも言ったと思うんですけど、誰かに寄り添えればそれでいいのかなと。音楽の形ってそうだと思うので。
-あれくんのYouTubeの概要欄には、[1分、1秒でもあなたの心に"幸せ"を届けるコトをモットーに。]とあります。
恥ずかしい(笑)。あれはずっと変えてないですね。
-共感の果てに、自分だけじゃないという安心とか、例えば自分の好きな人もこう思ってくれてたらいいなと前向きになるとか、そういう気持ちになってほしいですか?
そうですね。そういうのもあります。
-でも、ハッピーな状態のときの恋愛の曲があんまりないのはどうしてでしょうね。
はい......。曲を書くときって病んでるときか、ちょっと落ち込んでるときとかに言葉が出やすいので、幸せなときに曲が作れないんですよね。でも、ファン側からしたら新しい曲作ってほしいわけじゃないですか。だから、どん底に落ちろみたいに思われてるかも(笑)。
-新曲を聴きたいときは、あれくんが幸せだと逆に困るという(笑)。曲作りのエネルギー源がそういう病みとか、うまくいかないところとかなんですね。
そうですね。そのネガティヴなものを曲に昇華して、そのネガティヴさ、負のオーラも曲と一緒に心の中から出して、自分もちょっとハッピーになるみたいな(笑)。
-あれくんも曲作りすることですっきりするし、リスナーも共感できてすっきりすると。
Win-Winじゃないですかね(笑)。
-なるほど。今回の曲は、ラヴ・ソングはラヴ・ソングでも、これまでは近くにいるからこそのすれ違いを描いていたのが、「ホワイトノイズ feat. 有彩」は遠距離恋愛の曲ですね。こういうテーマになったのはなんでだと思いますか?
やっぱりこのコロナ禍っていうのもあったりして。この曲ができたのが去年の10月くらいだったかなと思うんですけど、その状況の中で自分が会いたいけど会えないとかいうことについて、そんなに考えてたわけじゃないんです。でも、そういう状況だったのがたまたま曲に反映されたのかなって思ってて。というのがこの曲は遠距離恋愛だけに捉えられるものじゃなくて、遠くの友達とかも含めて、コロナ禍で会いたいのに会えない人っているじゃないですか。そういうのをうまく曲に落とし込めたのかなって思いますね。
-そして、レコーディング・エンジニアは、ヒプノシスマイクの曲のミックスにも参加している同世代の辻本 清さんで、『白紙』や「好きにさせた癖に」に引き続きになりますね。作品を重ねてきて、より言いたいことも言えたりするようになったりしましたか?
そうですね。アットホームな感じで。優しい、気さくな方で、やりやすい環境でさせていただいてますね。アーティスト第一で、言ったらなんでもやってくれるんです。
-例えば、どんなふうに環境づくりをしてくれるんですか?
僕は歌うときに雰囲気づくりを大事にしてて。YouTubeのライヴでも、部屋を暗くしてやったりするんですね。そのほうが、気持ちが入りやすいので。それでレコーディング・スタジオでも灯りを落としてくださったり、間接照明的なもので照らしてくださったりも提案すればやってくれるので、優しく雰囲気を作ってくれる感じです。
-音を構築する以前のところから整えてくれるんですね。今回音作りで印象的なのは、アコギの音に空間を感じるというか、静かな部屋に響きわたっているような感じがあって、それがまた空虚感みたいなものに拍車を掛けていますね。
アコースティック・ギターは結構凝りましたね。プロの方って仕込みをしていく人もいるんですけど、そういうのが僕はできないので、何も練らずに当日行ったんですけど。歌いながら弾いてて、"これがいい!"とかをいろいろ模索してて。実際弾きながら歌うと雰囲気がすごく出るので、1回弾き語りの形でやって、こんな感じがいいのかなっていうのを確かめながらレコーディングしました。
-もともと弾き語りでいこうというのは決めていたんですか?
はい。
-あれくんの曲の中にはバンド・アレンジのものもあるじゃないですか。そのなかで今回弾き語りにしたのにはこだわりがあるんでしょうか?
ありますね。ファンの方々は弾き語りの曲を求めてて。別にバンド・サウンドで出したアルバムがこけたわけじゃないんですけど、ずっと弾き語りであれくんとして活動させていただいていたのもあって、みんなアコースティック・ギターの音が馴染み深いんですね。「好きにさせた癖に」もそうなんですけど、原点に戻ってやったほうが、みんなの心によりぐさっと刺さるんじゃないかと。音ひとつじゃないですか。
-はい。そのほうがあれくんの歌声が際立つというのもありますね。
そうなんですよね。温かくなるじゃないですか。それがいいなって。
-あれくんのヴォーカルは本当に透明感があるし、癒されるし、でも意志もあっていい声ですもんね。いい声って言われることについてはどう感じてますか?
ありがとうございます。歌声に関してはすごく嬉しいなって思います。喋り声はあんま好きじゃないですね。聞きたくないです(笑)。
-でも、冒頭の話に戻っちゃうんですが、そもそも軽音部に入るときにヴォーカルをやめた経験があったじゃないですか。そのあと歌に対する自信を取り戻したのはなんでだったんですかね?
「ばーか。」がバズって、世間的に自分の歌声が認められるようになったのが大きいのかなって思います。この声でいけるんだという。で、歌を練習するにつれて、自分のダメなところを聴き直したりするんですよ。それで自分の声に自分が慣れたのもあると思います。
-聴いてくれる人の声も力になったんですか?
そうですね。それがあって、じゃあこれからもやってみようかなっていうモチベーションにどんどん繋がってます。
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