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INTERVIEW

Japanese

CYNHN

2020年12月号掲載

CYNHN

メンバー:綾瀬 志希 月雲 ねる

インタビュアー:吉羽 さおり

ロシア語で"青色"の意味を持つ、ヴォーカル・ユニット CYNHN(スウィーニー)が1st EP『#0F4C81』(読み:クラシック・ブルー)をリリースする。毎作、青をテーマに様々な青い感情、世界観を形にしてきた彼女たちだが、今回はメイン・ソングライターである渡辺 翔のほか、トオミヨウ、ケンカイヨシ、草野華余子、mol-74、そして蒼山幸子といったソングライターたちが曲を書き下ろし、CYNHNの青の世界をより幅広く表現した作品になった。表情豊かで、またイマジネイティヴな曲も増え、ヴォーカル・ユニットとしてさらに繊細に、エモーショナルに表現している、CYNHNの大きな一歩になる作品だろう。今回は、綾瀬志希、月雲ねるのふたりに話を訊いた。

-EP『#0F4C81』は、いろんなタイプの曲があり、挑戦的な内容の1枚となりましたが、完成しての感触はいかがですか。

綾瀬:EPはグループとして初めてなんです。今までにない1枚だなって思うんですけど、手にとった人が曲を全部聴き終わったときに、いろんな感情とか、CYNHNの物語みたいなものが見れるんじゃないかなって思うものになりました。すごく濃いなって(笑)。

月雲:4つの曲が、今までの曲調や歌詞のテイストとまったくちがう曲ばかりなので、CYNHNとしての新しい魅力みたいなものが見せられるのではないかなという作品になったなと思っています。

-自分たちでも変わっていきたい思いが芽生えていたんですか。

綾瀬:環境というか、自動的に変わっていったことのほうが多くて。この先活動を続けていくには、やっぱり何か変えていかなきゃいけないという思いはたぶんそれぞれにあったなと感じます。

-綾瀬さん自身のことではどうですか。

綾瀬:現状を壊したいというのは前から思っていて......なんていうか、このままじゃいけないなという感じはしていました。自分の内側もそうですけど、いろんな方がCYNHNに携わってくださって、いろんな歌を歌わせていただいているんですけど。ただこの船に乗っているだけじゃダメだな、みたいな。自分でどんどん掴み取りにいかないといけないなと思う瞬間がいっぱいあって。そういう思いもあって、アニメーションMVを作ったんです(※「解けない界面論」、「Redice」、「くもりぎみ」のアニメーションMVを手掛けている)。メンバー間の信頼とかも、いい方向に変えていきたいというか。

-いつぐらいから自分の中での変化があったと思いますか。

綾瀬:みんなはどうかわからないですけど、私自身は"いいのかこのままで"というか、違和感みたいなものはずっとあったと思います。

-今年3月に7thシングル『水生』がリリースされてから、コロナの影響でツアーができなくなったりして、ジレンマもあったと思います。思うような活動ができない時間は、みんなでどうしていきたいのかとか、これからを見据えて何をしていくのかとか、話したりはしましたか。

月雲:コロナの影響で、お客さんの前でのライヴができなくなってしまって、配信ライヴが多くなったんですけど。そのために、例えばカメラにどうアピールをするのがいいのかとか、より伝わりやすいパフォーマンスをするにはとか、考えたりしました。ただ、この状況からどう次のステップにいくかというのは、たしかにみんなで悩みはしましたね。

-今回のEPがその先に引っ張ってくれそうな感じはありますよね。

月雲:そう思います。

-では、早速内容についても聞いていきたいのですが、まずは1曲目の「イナフイナス」から、これまでとガラリと雰囲気が変わります。これまで曲を作ってきた渡辺 翔さんの曲ですが、これまでとちがうタッチできて、シアトリカルな面白さ、表現の面白さを追求した曲だなと思いました。曲を貰ったときは、どう感じましたか。

綾瀬:きたなって思いましたね(笑)。

月雲:(笑)

綾瀬:新しいですよね、この感じが。CYNHNに今までなかったというのもありますし、サウンド的にもすごく新しいなと。CYNHNのメンバーそれぞれがいろんな重さを持っていると感じていて。いろんな思いとか、弱さとか、弱い部分を引きずりながら生きていて、それを強さに変える力があるメンバーだなって私は思っているんです。それがこの曲にすごく出ていて。歌詞で"ガラガラ引き摺ってくのは私の形"ってあるんですけど。今までってグループとして一本道しか歩けなかったなと思っていて。CYNHNにはいろんな方が携わってくださっているんですけど、あっちだよ、あそこだよ、こうやっていくよって先導してくれる、そういう一本道しかなかったと思うんです。ここからは、いろんな道が見えるなっていう曲になっていて、いい意味で裏切りにもなるし、舵を切るような曲だなって。等身大の曲だなと感じています。

-まさにさっきの話ですよね。この船に乗っているだけじゃダメだなっていう。

綾瀬:まさに、そうですね。

-よりユニット発信になっていくその力強さやエモーショナルな感じが出ている。ただこのメロディ・ラインは、強弱もアップダウンも激しくて、難しそうですけど。

綾瀬:本当にそうです(笑)。

月雲:この曲は、今までのCYNHNのがむしゃらさとか、前しか見れていない余裕のなかったところから、ちょっと余裕を持っていけそうな気がします。歌詞もそうですけど、曲調的にも攻めている曲だと思うので、これをステージで歌うときに、ちょっと余裕な表情で歌えそうだなって。レコーディング前にこのデモを聴いたときは、自分がこの曲をうまく歌えるのか自信がなかったんですけど。曲を作ってくれた渡辺(翔)さんがレコーディングで褒めてくださったので、早くライヴで歌いたいです(笑)。

-はい、何かぶち破るイメージがあるからライヴでも映えそうですね。

綾瀬:私は、自分のフェイクから始まって終わり部分も歌うというありがたいパートをいただいてるんです。聴いた人がスカッとするような、嫌なことがあったけど、まぁいいかって思えるような、荒々しさは出したかったですね。

-冒頭の掴みは強烈ですね、これは綾瀬さんだったんですね。

綾瀬:胸ぐらを掴むようなイメージでやらせてもらいました。

月雲:ここは絶対、志希ちゃんにくるだろうなって思った。