Japanese
Awesome City Club
2020年07月号掲載
Member:PORIN(Vo)
Interviewer:吉羽 さおり
-ではここで、PORINさんのパーソナルな面についても掘り下げていきたいのですが。先ほども、今、芸術、アートがどれだけ人に伝わっているのかという話がありましたが、自分の価値観や表現の土台を作り上げてきたもので、一番強い影響があったものってなんだと思いますか。
完全に実家ですね。実家が庭園会社をやっていて、小さい頃からお庭に触れてきたんです。お庭って、刹那を表現していて。四季折々や日々表情を変えていくんです。なので、同じ表情を見ることがまったくできないんですよね。庭は人の手で作り上げたものだけど、そういう刹那を象徴していて。そういうものにずっと触れてきたので、時間の有限さとか、諸行無常、そういうものを幼い頃から感じていたんだろうなというのは思います。
-そうやって自分が培ってきたものと音楽が結びついたのは?
なんでしょうね。音楽自体も儚いものというのがあると思うんですけど。アート全般がすごく好きで、自分で表現したかったんですよね。自分で歌を歌って、自分で哲学を持ってそれを伝えて、それに共感してもらうことに喜びを覚えたので。気づいたら歌っていたんですよね。
-PORINさんはアパレル・ブランドもやっていますが、服を作ることも同様ですか。
すべて連動していると思います。自分の場合はすごくお洋服が好きで、自分が作るもの着るものも、すべて含めて"自分"だから。そこを知って、自分のことを好きになってもらいたいんですよね。人っていろんな顔を持ち合わせているし超複雑だから、1個で表せないじゃないですか。人によっては、いろんなことをやっていることがチャラく見えるかもしれないですけど。私は片手間でやっているつもりはないし、それがないと生きていけないくらいのもので。そこを理解してもらえたら幸せだなって思うんです。
-音楽と洋服、ファッションを、ちゃんとカルチャーとして結びつけて表現しようっていうのは、これまでもずっとしていることですよね。
うざいですよね(笑)。自分、暑苦しいなってすごく思うんですけど。
-そうですか?もともと音楽とファッションは、一体となってカルチャーを作り上げてきたものでもありますし。それこそして今はCDという形よりもストリーミングが主流でもあるから、アルバムのアートワークのこだわりは見えにくい面もあるかもしれないですけど、でも作品にとってそれはとても大事なことで。音楽もファッションも、アートワークも、自分や今の思いを形として表現する大事なものですよね。
そうでなんですよね。何かひとつに特化して突き詰める不器用な人も素晴らしいなと思うんですけど、自分の場合はそうじゃなくて。世界観を大事にしたいタイプなので。ちゃんと、そうやって理解してもらえたらいいなって思うんですよね。
-自分が触れてきた音楽も、そういう作り手の背景、カルチャーが見えるものが多かったんですか。
どうなんだろうな......誰かに影響されてというのがまったくなくて、気づいたら、これが自分の使命なような気がしていて。
-小さいときから、自分で何か作ったり、人と違うことをしたいという子供だったんですか。
人と違うことをというのはあったかもしれないです。群がることがすごく嫌いだったので、ちょっと浮いていたと思いますね(笑)。変な人だったと思う。
-そういうちょっと浮いちゃってる自分が、苦ではないような?
うーん、でも苦しかったです。例えば、クラスや周りの流れとかにうまく乗っかれないことって苦しくないですか。それから逃げるように音楽があったり、私は当時陸上をやっていたんですけど、別に練習しなくてもいいのに、朝早く学校に行って練習をしていたり。クラスに居たくないから早弁をして、昼休み中はずっと外で走っていて、放課後も走ってるみたいな日々で。部活を引退したら、クラスにいるのが苦痛すぎて、1ヶ月に2回も急性胃腸炎になったりしていたんです(笑)。
-それはしんどいですね。
そういう時期ってみなさんあると思うんですけどね。陸上部に所属しながらも、体育会系の子とバンドを組んで送別会で発表するみたいなこともしていたんですけど。バンドでの目標というのは特になくて、ただやりたいからやってるような感じだったんです。でもただやりたいからやるって、すごく大事だなって思っていて。自分がやっていることは遊びの延長だと思うから、その気持ちってすごく大事だし。デビューして何年かは楽しむことを忘れていたので、それは見失っちゃいけないなってすごく思いましたね。
-どうしても、曲を作らなきゃということが先に立ってしまう。
メジャーにいるとリリースのスピード感とかも求められますしね。みんなにバンドとして忘れられちゃいけないから、ずっと露出していないといけないとか。あとは、結果を出さなきゃとか。この"結果"や"数字"というのに、Awesome City Clubはすごくこだわってきたんです。でもそうじゃないよなって、最近はより感じるようになりました。
-デビューから今までの中で、ここで自分は変わったなと思うポイントや出来事っていうのはありましたか。
ずっと変わってきたからどこらへんで変わったというのはよく覚えていないんですけど、責任感が芽生えたことは大きいですね。このバンドを引っ張っていかないといけないなって考えるようになった。私はそもそものスタートがサポート・メンバーで、突っ立っていればいいよっていう感じだったんです。そこからの今は、すごく大きな変化だなと思いますね。今、こうしてひとりでインタビューを受けているのも、当時からは考えられないし。強くなった感じはします。
-最初は、その突っ立っていればいいよっていうのに自分も乗っていたんですか。
当時は、すごいイキがっていたので。そのくらいのほうがかっこいいでしょっていうのはあったんです。それまでは違うバンドをやっていたんですけど、そこで人間関係のいざこざがあって、もう疲れちゃうからバンドをやりたくないなと思っていて。最初は"このくらいのスタンスだったらやれそうだな"と思って加入したんですよね。でも気づいたらこうなっていて。
-本来の自分が出てきたんでしょうね。
そうですね。何かに乗っかるよりも、自分で何かをするほうが好きなので。今はすごく活動しやすいし、居心地がいいです。ちゃんと曲はもちろん、活動のすべてが自分事になってきました。今はただ作るのではなくて、ちゃんと思いが先にあって、それにはこういう背景があって生まれたもので、というストーリーがある。そういう泉のもとから突き詰めてアウトプットしていかないと、これからは無理だなと感じてます。だからこそ、SNSやインタビューのひとつをとっても、発するものに対しては徹底しなきゃいけないなと思いますね。
-世の中の流れもそうですが、ものの背景やストーリーにお金を払うというのはありますよね。消費者として、野菜を買うにしても、洋服を買うにしても、作り手の顔や思いが見えるものを選びたいというモードにもなってきているというか。
すごく素敵なことですよね。私も作り手の顔が見えるものが好きなので。そのほうが安心して消費できるし、思いを受け取って、その先に繋げていくこともできるじゃないですか。それは健全で、いい流れだなと思うんです。苦しいこともたくさんありますけどね。
-ようやく緊急事態宣言が解除されて段階的にライヴハウスの営業も再開となりましたが、Awesome City Clubとしてはライヴについては今どのように考えていますか。
配信ライヴは考えていて、先日もやらせてもらったんですが、やっぱりライヴとは別ものの映像作品だなという感覚がありましたね。ただこうしたことはやっていかないといけないなと思います。でも、これをずっと続けていても受け取る側も疲れるだろうなというのはあって。音を楽しむという本来の感じが、伝わらないというか。
-やはりそれくらい対 人なんですよね、ライヴは。
そうですね。バンドをやっていくなかで、苦しい時期ややめたいと思うこともたくさんあったんですけど、やっぱりライヴで毎回救われていて。お客さんの顔を見て、空気感を感じて、まだこのバンドを終わらせちゃいけないなって思えていたので。だからこそ、5年間続けてこれたと思うんです。それがなくなったときが、すごく怖いなっていうのは感じているんです。
-しばらくはどういう形が自分たちにフィットするか試行錯誤していくという感じですかね。
そうですね。あとは考える時間も増えたので、ものを作っていくターンなのかなっていうのもあります。その先にライヴができるときに、思い切りライヴができたらいいのかなと。
-この時間があったからこそ、何か生まれてきそうな予感もありますしね。
これからアーティストたちがどんなものを作っていくのかワクワクするし。世の中の人も疲弊していると思うので、美しいものを見たいだろうし、豊かなものに触れていきたいだろうなと。より、アートは求められるようになると思うんです。そこは楽しみですね。
-ライヴができないからこそ、発したい欲求、早く形にしたいっていう欲求は溜まっていそうですね。
溜まってますね。なのでSNSとかで、勝手にやったりしてます(笑)。きっとこのコロナの状況じゃなかったらやらないようなこともできてるんですよ。例えば、相対性理論の永井(聖一/Gt)君と勝手に曲作って、それをSNSに上げたりして。今は組織のしがらみみたいなものがまったくないから、勝手にやっちゃおう! って。この感じって最高だなって思うし、これだよねっていう面白さがあって。それはすごく楽しいですね。
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