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INTERVIEW

Japanese

Gacharic Spin

2020年03月号掲載

Gacharic Spin

Member:はな(Vo/Gt) アンジェリーナ1/3(Mic Performer)

Interviewer:荒金 良介

-「永久 No mission」はスウェディッシュ・ソングライティング・チームが提供した曲ですよね?

はな:はい。これはGacharic Spinに違う血を入れたくて、お願いしたんです。過去の私たちではやらなかった曲調だけど、今の6人でやったら絶対面白いだろうなと思ったから。ほど良いラウド感とツイン・ヴォーカルの歌い分けもこうしたらいいかなってイメージも膨らんで。いつもは普通のメロディを私が歌い、パフォーマーがラップやラウドなパートを歌うことが多いけど、この曲はあえて逆にしてみました。私がラップをやって、アンジーがメロディを歌うことに挑戦したんですけど、それがうまくハマったと思います。あと、提供してもらった曲なので、自分では出てこないメロディもあるわけじゃないですか。それも新鮮でしたね。

アンジェリーナ1/3:海外の方が作ってくれた曲なので、英語っぽい歌詞にしたいし、歌い方もかっこ良く決めたいよねと話してて。歌うときも普段の自分は熱く歌うことが多いけど、この曲はクールに歌おうと意識しました。

はな:歌詞を書くときも英語にも聴こえる日本語をひたすら選んでいるので、歌詞カードを見ないでふんわり聴いたら、あれ、英語かな? ってなると思います。そこも注目して聴いてほしいです。

-それもバンド的には新しいアプローチだと?

はな:ちょいちょい入れたことはあるけど、ここまでふざけて全面的に入れたことはなかったので面白い楽曲になったと思います。大変でしたけどね(笑)。英語っぽいノリを出しつつ、日本語で伝えたい部分もあったので、どちらも考えて作りました。

-はなさんはラップに挑戦していかがでした?

はな:こういうラップは初めてなんですよ。曲のイメージを損ねずにやりたかったし、ちょっとチャラい雰囲気で熱量をあまり入れず、かわいくなりすぎないように心掛けました。ライヴでやってもめちゃ楽しい曲ですね。

-今作の表題曲である「Gold Dash」が1曲目を飾っているのが印象的で、第5期として新たなスタートを切る気持ちが強く出ているんですかね?

はな:そうですね。今回、パラスポーツを応援するプロジェクトに参加していて、競技の応援も意味も兼ねているので、金メダルを獲りにいくぞという気持ちも込めてます。

-自分たちにとっての金メダルとは?

はな:私はいいライヴをして、いろんな人に認めてもらうことが金メダルになるのかなと。

アンジェリーナ1/3:Gacharic Spinにとっての金メダルはたくさんの音楽があるなかで、このバンドの曲を聴いたときに"一番元気になる"、"一番寄り添ってもらえる"とか、そういうふうに感じてもらえることですね。

はな:金メダルを奪いに行くとは言いながら、型にハマッて固くなってはダメだと思うんですよ。ハート次第で幸せの感じ方は違うし、成功はひとつじゃないので、自分の中にある金メタルを獲ればいいんじゃないかと。

-なるほど。

はな:今作に限らずですけど、私は歌詞を書くうえで、闘う相手が自分であることが多いんですよ。誰かと比べて勝ちたいとかじゃなく、自分を超えていく、自分自身に勝つという内容が多くて。実際に、パワーリフティングの会場に行って選手のみなさんの試合を見たりインタビューをして話を聞いたりして、その姿を見て自分たちのバンドとリンクした歌詞を書いたり、たくさんの人に共感してもらえることを意識して、届けたいという思いで内容を追求して歌詞を書いたりしましたね。

アンジェリーナ1/3:私は自分らしさを追求した歌詞が多くて。はなさんの自分との闘うもそうですけど、自分にウソをついてたら真正面から闘うこともできないと思うんですよ。一番大切なものは自分らしさなのかなって。本当の自分だから出せる力って無限大だと思うんですよ。「起死回生 Forever」の最後でも"誰かの正解が答えじゃないでしょ?"と歌詞で言ってますけど、自分の中で正解を決めて突っ走ると、周りでいろんなことを言う人がいると思うんですよ。でも自分の決めた道を信じていきたいなと。それだけで力が発揮されると思うので。

-音楽はまさにそうですよね。答えがひとつではなくて、自分たちがいいと思った表現を選び取って、それを応援してくれるファンの人がいるわけですからね。あと、「逆境ヒーロー」が、今作の最後を締め括ってますが。

はな:yuriはあとから入ってきたので、この曲でスタートした部分もあって入れたかったんですよ。歌詞にはみんなのヒーローとして頑張っていきたい、という気持ちが込められてますからね。このアルバムの流れで聴くと、また聴こえ方が違うなと思いました。ベスト盤(2019年3月リリースのベスト・アルバム『ガチャっ10BEST』)に収録されていた「逆境ヒーロー」は小さな芽だったけど、今はそれが育って木のようになった印象を受けたんですよ。

アンジェリーナ1/3:私はGacharic Spinで初めてレコーディングした曲なので、以前はこんな声を出していたんだなって。始まりはこの曲だから、ずっと大切にしていきたいですね。

-「ルラララ」はミドル・テンポの歌モノで、これもいい曲ですね。

はな:この曲はTOMO-ZOがヴォーカルを担当していて、"大人TOMO-ZOを魅せる"......と本人は思っているようです(笑)。どんどんいい味が出てますからね。本人はライヴで大変みたいです。アレンジはシンプルだけど、演奏は楽しいですね。

-今作はツアー中にリリースされるわけで、作品発表前後でまたライヴの雰囲気は変わりそうですね。

はな:私たちのライヴはセットリストが全部違うし、新曲が入ることで今回のツアーはまた違うものになると思います。リリース後も観てもらいたいですね。

アンジェリーナ1/3:加入して2年目になるんですけど、もう47都道府県行けるとは思わなかったのでウキウキしてます。ひとつひとつの場所で魅せ方も変わるから、今作はこれから出会う人にも届いてほしいし、Gacharic Spin都道府県を作れたらいいですね。

-Gacharic Spin都道府県(笑)?

アンジェリーナ1/3:ええと、Gacharic Spinの色をつけたいと思ってます!

はな:47都道府県を回るなんて昔はイメージできなかったけど、バンドを長く続けると、47都道府県回ってみたいという夢が生まれて......。最強最高になった5期で全国の人に会いに行けるのが本当に楽しみですね。