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INTERVIEW

Japanese

エルフリーデ

2020年04月号掲載

エルフリーデ

エルフリーデ

Official Site

メンバー:みくる(Vo) 山吹 りょう(Gt) 星野 李奈(Ba) ゆーやん(Dr)

サウンド・プロデューサー:小田内 志徳(Quint/Vo/Gt)

インタビュアー:宮﨑 大樹

4人組ガールズ・バンドのエルフリーデが、約1年ぶりのフィジカル作品となるメジャー1stミニ・アルバム『rebirth』を完成させた。本作のコンセプトである"再生"は、かのパブロ・ピカソの言葉"すべての創造は、破壊から始まる"から着想を得ているという。本作では、彼女たちの武器であるロックとポップスのハイブリッドなサウンド、そしてキャッチーなメロディはそのままに、シャッフル・ビートやラップ、ツイン・ヴォーカルといった新たな扉が開かれている。これまでのバンドのイメージを壊し、新たな魅力を生み出すことに成功した本作について話を訊いた。

-メジャー・デビューからもうすぐ1年が経ちますけど、振り返ってどんな1年でした?

みくる:メンバーのグルーヴ感が出てきたんじゃないかなっていうのは思いますね。前は揃っていなかった部分とかも、なんとなく気持ちで通じているというか、そういうのは感じるようになりました。

星野:"この1年ですごく成長できたか?"と聞かれたら正直わからないんですけど、ずっと見てくれている人たちからは、メジャーに行って、初めてツアーをやって、"音が変わったね"って言われるようになりました。"ステージングとかコミュニケーション力も全然違うよ"って言ってもらえることも増えて。でも1年があっという間すぎて、自分たちとしては実感がないというか。

1年前のインタビュー(※2019年5月号掲載)でも実感がないって言ってましたよ。

みくる:実感が湧かないんですよね(笑)。

ゆーやん:でも、小さいころに会っていたいとこから"お母さんに(エルフリーデのこと)聞いたよ"ってDMが来たり、友達から"ドラムやってたんだ!"って連絡が来たりして、いろいろバレてるんだと思いました。

-バレてるって(笑)。山吹さんはどうですか?

山吹:機材とかが最近まとまってきていて。最近、新しいアンプも作ったんです。

星野:メジャーに行ったことで機材提供とかのお声が掛かりやすくなって、よりやりやすい環境になったっていうのはありますね。

山吹:うん。ライヴもやりやすくなりました。

-ライヴでいうと、1月にバンド史上最大規模のワンマン・ライヴ"エルフリーデ 4thワンマンライブ- break down -"が渋谷CLUB QUATTROでありましたよね。このライヴの中で、バンドが目標としていた恵比寿LIQUIDROOMでのワンマン(7月17日開催の"「rebirth」Release Tour 2020 FINAL『- Evolution -』")も発表されて。

星野:3年以内のLIQUIDROOM公演を目標にしていたので、ちょうどバッチリな時期にできるんです。クアトロ(渋谷CLUB QUATTRO)の前のワンマン("エルフリアルメモリアルツアー"ファイナル公演)では"エロフリーデ"みたいな、企画を挟みこんだりしていたんですよ。クアトロに向けたタイミングでは、恵比寿LIQUIDROOMでワンマンをやることはもう知っていたので、そこに向けて成長するっていう意味でも、クアトロでは"楽曲だけで攻めるライヴをやってみよう"っていうのがあって。なので、そのときの持ち曲15曲を出し切って、演奏だけで勝負するっていうのをやりました。それが自分たちの中でしっくりきたんですよ。"私たちは音楽をやってるんだな"って実感できたライヴになりました。LIQUIDROOMに向けてちょっと安心できたというか、私たちもここまでできるようになったんだなと。

-3月18日にリリースするメジャー1stミニ・アルバム『rebirth』は、LIQUIDROOMを意識しての、ライヴでの新しい武器になる1枚になったんじゃないかなと思いました。

星野:これで持ち曲が20曲になったんですよ。20曲あればセットリストの組み方も幅広くなりますし、今回はシャッフル・ビートみたいに今までと違うものだったりとか、ツイン・ヴォーカルの曲が増えたりとか、お客さんを飽きさせないで攻め立てていくライヴができる楽曲が揃いました。私たちも早くライヴでやってみたい気持ちがあって楽しみです。みくるちゃんはレコーディングが大変そうだったよね?

みくる:今回は苦戦した曲が多かったですね(笑)。ただ、こだわりを持ってできたので、そのぶんすごくいいものになったとは思います。これまでやったことなかったツイン・ヴォーカルとか、作詞にチャレンジしてみたりとか、ラップに挑戦したりとか。今までと違うことをやったので、音楽的にも成長できたのかなって。

-『rebirth』のコンセプトは"再生"ですよね。"成長"でも"進化"でもなく"再生"。ということは、一度壊れたり、失ったりしてまた生まれるということですが。

星野:5人目のメンバーであるサウンド・プロデューサーの小田内さんから、"今年はこういうふうにやっていきたい"という発表があって。クアトロのタイトルに"break down"という言葉が含まれているんですけど、そのタイミングから、言っていただいた"一度壊す"ということをしています。今回の『rebirth』は、エルフリーデのイメージとか先入観をいい意味で壊して、さらに強く、新しくなったエルフリーデを見せるというコンセプトなんです。自分たちを投影してくれた意味での"rebirth"="再生"というタイトルになっています。

-なるほど。

星野:そのコンセプトは、パブロ・ピカソの"創造は、破壊から(すべての創造は、破壊から始まる)"っていう言葉から来ているらしいです。私たちもその言葉を聞いたときに"ただ成長するだけじゃダメなんだな"って思いました。このスピード感で成長していっても、現状維持の延長になっちゃうのかなと。

-この作品で壊そうとしたエルフリーデのイメージや先入観とは?

星野:"ギター・ロック"という部分が一番大きいですね。『real-Ize』(2019年リリースのメジャー・デビュー・アルバム)でもギター・ロックから幅は広がっていたんですけど、今回はピアノやストリングスが入ってきたりとか、大人っぽいアレンジが入っていたりとかして、"ガールズ・バンド"、"ギター・ロック"という感じから、さらに幅が広がっています。あまりガールズ・バンドではシャッフルの曲をやらないし、「Break Heart」みたいに男性バンドがやっていそうなサウンド感をガールズ・バンドに落とし込めているっていう新しさがあると思いますね。

ゆーやん:いい意味で、"違うエルフリーデ"を見せていけるんじゃないかなと。

-今回、アーティスト写真や衣装もいいなと思ったんですよ。ファンタジックでもあり、ロック・バンドとしてのクールなカッコ良さあり、女性らしいオシャレさあり、いい塩梅に融合されてます。

星野:普段うちのメンバーはポヤポヤしているんですけど、衣装が変わるとライヴのパフォーマンスに自信がついてくるんですよ。髪型と衣装って後押ししてくれるんですよね。

-アーティスト写真にも"再生"のコンセプトが繋がってきていますか?

小田内:楽曲以外の部分でのバンド像では、これまではカジュアル・ポップな感じの服装だったりしました。でも、今回はいわゆる今っぽいというか、ギター・ロック・バンドっぽい衣装だったり、スポーティなほうに寄せたりっていうのがあって。見た目だけでも"今までのエルフリーデ感"というのは抜けているのかなと。そこは『rebirth』の"創造は、破壊から"っていうところにも結びついていますね。

-ジャケット写真もやはりそういうところから?

小田内:まさに、ですね。ジャケット写真に描かれている"像"は、パブロ・ピカソのインスピレーションから来ていて、そういう印象付けをジャケットにもしてくれています。

-そんな本作のリード曲「Break Heart」は、サウンドの方向性としてはエルフリーデらしいポップスとロックのハイブリッドでありつつ、ストリングスの壮大な感じだったり、幻想的な感じだったり、エルフリーデの世界観に深みが増したような印象でした。

星野:ミュージック・ビデオを撮る曲って、よりいっそう歌詞や曲に対して深く考える時間が生まれるんですけど、リズム隊としてゆーやんと話していたのは、"この曲はどういうテンション感で演奏すればいいのか"ということでした。前半はギターとかもしっとりしているんですけど、後半はどんどん元気になっていく、ドラマチックな曲だなと思っていたので、間奏からどんどんテンションを高くできるようにして。あと、最後に向けてみくるちゃんの声がお客さんに届くようにっていうの話し合ってましたね。

-こちらはMVも公開されていますね。

星野:このMVで女の人が髪の毛を切るんですよ。切ったあとに鏡で自分の顔を見て、すごく前向きになっているのが今回の"rebirth"っていうテーマにハマっているなと。間違いなくリード曲だなって、しっくりくる感じはしました。みくるちゃんがこのMVあたりから表情とか動きに自信がついていて、すごく褒められてたよね? 後ろで弾いていてもみくるちゃんの成長はすごく感じてました。

-たしかに。それで言うと、ゆーやんさんもドラムの叩き方に自信が出てきている印象がありました。

ゆーやん:はい。私もあまり自信がないタイプだったんですけど、いつの間にかついてましたね。最初のころはよく"自信を持って"って言われてたんですけど、最近は言われなくなりました。