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INTERVIEW

Japanese

GIRLFRIEND

2019年09月号掲載

GIRLFRIEND

Member:SAKIKA(Vo/Gt) NAGISA(Gt) MINA(Ba) MIREI(Dr)

Interviewer:杉江 由紀

爽やかだけれど力強く、そこに描かれている青春模様は甘酸っぱくもあり、どこか切なくもあるのだ。平均年齢18歳の次世代ギャルバンとして、昨今シーンで頭角を現してきているGIRLFRIENDが今回リリースするシングル『sky & blue』は、そのタイトル通りの清々しさを湛えた逸品だと言えよう。TVアニメ"ブラッククローバー"の第8クールOPテーマとして起用されているこの曲には、しっかりと物語の内容とも相通ずる要素も含まれている一方で、まさに成長過程にある今の彼女たちだからこそ表現できる瑞々しさや勢い、はたまた繊細さもそのままパッケージされている印象が強い。GIRLFRIENDの"らしさ"がここには詰まっている。

-GIRLFRIENDにとって5thシングルとなる今回の『sky & blue』表題曲は、8月の終わりにリリースということもあるのか、なんとも爽やかな雰囲気を纏った楽曲に仕上がっている印象です。また、こちらはTVアニメ"ブラッククローバー"の第8クールOPテーマに起用されておりますが、メンバーのみなさんはそれぞれ、この楽曲に対してどのような解釈を持って臨んでいかれることになったのでしょうか。

SAKIKA:この曲はもともと前回のシングル『ヒロインになりたい』(2019年2月リリース)を作っていたころからデモとしてはすでにあったもので、私も第一印象としては夏にピッタリで爽やかだなという感覚を持っていましたね。青春らしさがある曲だなっていうふうにも感じたんですよ。私たちもこれから成長していくっていうことを考えると、実はこういう曲って、今しか歌われへんのかなって思ってます。

-たしかに、GIRLFRIENDは平均年齢18歳という、現役JKやJDの方もいらっしゃるバンドですものね。リアルな青春を日々肌で感じているからこそ、説得力をもって表現できることは多そうです。

SAKIKA:はい。今のGIRLFRIENDだからこそかたちにできる音や歌を、この「sky & blue」の中には詰め込んでいくようにしました!

NAGISA:リリース時期を考えても、"次は夏の曲を出したいね"ということはメンバーみんなでも話していたので、この曲を今こうして出せることはすごく嬉しいです。イントロのところのコーラス部分も、みんなで一緒に声を出してフェスとかでも楽しめるような曲に仕上げていったんですよ。ライヴでも、とっても盛り上がれるような曲になったと思います。

MIREI:ライヴでこの曲をたくさんやっていきたいっていう気持ちは私も強いです。わりと最初の段階から、「sky & blue」はドラムのリズム・パターンも独特というか、普通じゃない個性を持っている感じだったので、ライヴでやると、さらにパンチがあるものとして聴こえるだろうなっていう確信があったんですよ。だから、早くこの曲をCDとしても出したかったんですよね。ようやくそれが叶いました(笑)。

MINA:そして、私は個人的にアニメがすごく好きなので、TVアニメ"ブラッククローバー"のOPになっている点も大きなポイントだし、嬉しいなと感じてます。GIRLFRIENDとしては初めてアニメのOPをやらせていただくので、この「sky & blue」で私たちのことを知っていただくことができたらいいなと思いますね。私、もともと"ブラッククローバー"はよく観てましたし、この歌詞もちゃんと物語の内容とリンクするようになっているので、アニメが好きな方たちにもきっと共感してもらえるはずです。

-MINAさんご自身も、これまでにはアニメきっかけで曲やアーティストを好きになった経験はございますか?

MINA:あります、あります。サンボマスターさんの"NARUTO-ナルト-"の曲、「青春狂騒曲」だったり、これも"NARUTO-ナルト-"ですけど、いきものがかりさんの「ブルーバード」だったりとか。アニメから曲を知るっていうことは結構あります。

-では、「sky & blue」のレコーディングをしていくうえで、各プレイヤーの見地からこだわったことや実践したことがあれば、それについてもぜひ教えてください。

MIREI:特にサビのリズムがハネていて"取りにくい"曲なので、叩くのはちょっと難しかったです。しかも、ライヴだと私はフルでハモっているので歌いながら叩くとなるとすごく大変で(苦笑)。まぁ、レコーディングではドラムだけやればよかったんですけどね。でも、当然リズムがズレたら"これは終わるな"っていう危機感は強かったので、めっちゃプレッシャーがありました。

-そのハネたリズムは聴いている側からすると心地よいのですが、それだけ叩く側からすると難易度が高い曲なわけですね。

MIREI:そうなんですよー! 流れるように前へ前へっていうリズムを作っていく必要がある曲で、ちょっとでも後ろにいってしまうと"私がすべて悪いです......"となってしまうのでドラマーとしてはかなり責任重大な曲なんです。

MINA:ベースに関しては、特にサビ部分の歌詞に込められているメッセージ性を伝えることが大事な曲だと思っていたので、歌の言葉をひとつひとつ押し出していくような気持ちで弾いていきました。普段、GIRLFRIENDではYouTubeでいろいろな曲のカバーもやっていて、そういうときは楽しみながら自由に弾いてるだけなんですけど、この曲に関してはベース・ラインを考えるにしても、弾き方にしても、細かいニュアンスまで気を使いながら丁寧に作っていきましたね。詞の言葉のアクセントに合わせて、あえてルートを外したところを弾くみたいなこともやってます。メロディに沿いながら同じリズムを取っているんだけど、違う音程で弾いたりしてるんです。

-今のお話をされながら、MINAさんはまさにベースを指で弾くような仕草をされました。つまり、フィンガリングの加減なども大切にされていたのですね。

MINA:あ、まったくの無意識で自然に指が動いてました(笑)。私はピック弾きよりも指弾きの方が好きなので、そこは「sky & blue」でも生かしてます。

-そうした一方で、NAGISAさんが、ギタリストとして「sky & blue」の中で重視されていたのはどんなことでしょうか。

NAGISA:この曲ではサビで全楽器がシンクロするような場面があって、キメが多い作りになっているんですよ。ギタリストとしては、前回のシングル『ヒロインになりたい』ではギター・ソロのときにタッピングをやったりしたんですけど、今回はコードで面白いハーモニーを奏でていくことに力を入れました。ギター・ヴォーカルとして、ギターも弾いているSAKIKAと私ではまったく違うフレーズを弾いていますし、そこのアンサンブルも聴きどころですね。じっくりと聴くとよりわかってくる味わいが、この曲にはいっぱい詰まっていると思います。

-爽やかな仕上がりの曲だけに、各パートとも派手さを醸し出す感じこそありませんけれど、さりげない中にキラリと光るアプローチが垣間見られる仕上がりですものね。

NAGISA:そう言っていただけるとすごく嬉しいです(笑)。ありがとうございます!