Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

MENU

INTERVIEW

Japanese

Crispy Camera Club

2019年08月号掲載

Crispy Camera Club

Crispy Camera Club

Official Site

メンバー:ミサト(Vo/Gt) 稲本裕太(Cho/Gt) 中根トモヒロ(Ba) りんすけ(Cho/Dr)

インタビュアー:秦 理絵

-「ひとりぼっちのレイニーレイン」でサウンドが次々に展開していくあたりは、メンバーがいろいろなイメージを持ち寄った感じがしました。

ミサト:うん、これも最初はマンチェスターっぽい歌だったんですよ。

中根:マンチェスターの中でも選択肢があって。OASISっぽいポップなものにするか、THE STONE ROSESみたいな渋みがある感じにするか、みたいなのがあったんですけど、後者のほうで固めていった感じですね。

ミサト:THE CHARLATANSとかね。

中根:ただ、ベースでマンチェスターは意識してなくて、『The Beatles (White Album)』のときの、Paulっぽいことをやりたかったんです。

稲本:マンチェスターっぽい曲を作るのに、同じ場所から持ってくるのが気にくわなくて、なんとか気持ちの落とし所を見つけた曲です(笑)。サンプリングって、どこに何を持ってくるかのセンスですからね。

-歌詞は"夢からさめない生き物でいたい"がキラー・フレーズだと思いますが。

中根:スピッツですね。

ミサト:出てきたんですよ、スピッツっぽい言葉が。いつも夢に対して憧れはあるんですけど、それを現実的に捉えないようにしたい、みたいな感じですね。冷静に考えたら、(夢から)醒めてくることがあるんですけど、憧れのまま思い続けたいっていうか。

-バンドが向かっていく終着点に関しても、現実的にイメージするより、その終着点に向かうまでの道のりを楽しみたい、みたいな感覚ですか?

ミサト:えっと......。

中根:たぶんゴールがあるわけじゃないけど、この過程自体が夢の中っていうことを書きたかったんだと思うんですよ。それがアルバムのタイトルの"ROMA"にも繋がるんです。これは僕が考えたんですけど、ロマはヨーロッパとか北インドにいる移動型の民族のことなんですね。だから、バンドもひとつの家族とか社会って考えると、僕らもロマっぽいなと思ったんです。ゴールがあるわけではなく進んでいくっていう。

ミサト:全国流通を出す前から、ずっとタイトルはローマ字4文字にしてるんですけど、今までのタイトルともちゃんと意味が続いてる感じもしますね。

中根:あと、稲本さんが入ってから、僕らは"ロマンチック・ユース"っていうのを掲げてるんですけど、そこにも掛かってるからいいかなと思います。

-ロマンチック・ユース?

稲本:ギター・ポップとか、そういうんじゃない。なんとなく、"どういう音楽性なんですか?"っていうのを表現するときに、しっくりくるかもなと思って掲げてるんです。

中根:CDの帯に、"「ロマンチック・ユース」は荒野を行く"っていう言葉を掲げてるんですけど、それで、このアルバムが完成したなと思いましたね。

-テン年代だからこそ鳴らせるロマンチックなものというか、明確な意味をつけたり、メッセージを放ったりするわけじゃない自由な音楽性を感じる言葉ですね。

稲本:うん、絶対に何か意味があるというよりも、意味がないことのほうに意味があるんですよね。こういうことを表現したいっていうものじゃなくて。

中根:意味はあとからついてくるものであるほうが、発見したときに自分らでも嬉しくなったりしますからね。

-その想いは、ラスト・ソングの「ティンセルタウン (ROMA mix)」にも通じてる気がします。

ミサト:そうですね。"ティンセルタウン"っていうのは、ハリウッドみたいな街なんですよ。そのハリウッドみたいな派手な街を、"金ピカな街"みたいに皮肉った言い方なんですね。だから、みんな自分を派手に見せかけたいという気持ちだけで動いてるのかもしれないけど、それでもなんて言うか、旅を続けずにはいられないっていう歌ですね。......うまく言えないんですけど(笑)。

中根:ティンセルタウンは、本当はないんですけど、僕らはそこを目指してて、その旅自体が目的っていうことですよね。だから、この曲が最後にある意味は大きいなと思います。

-ミサトさんが書いてるのに、中根さんのほうが説明がうまいんですね(笑)。

稲本:ほんまにそうですよね(笑)。

ミサト:うまいこと説明できないんです......。

りんすけ:ライヴでも最後にやってる曲だから、私もなんとなく最後がいいなって思ってたんですけど、中根君が、今みたいなことを説明してくれるから、"あ、そういう意味もあるなら、なおよし"っていう感じでした。

-今回のアルバムができて、またバンドの可能性が広がったんじゃないですか?

稲本:もっとブラッシュアップしていけそうですね。前作を作ったときよりも、自覚的にポップスに近づけていけたと思います。ちゃんとみんなの歌になるためには、足す必要がある、引く必要があるっていうのを精査していきたいです。

中根:ポップスって、広義の意味ではミクスチャーだと思ってるから、それが少し体現できたと思いますね。もっと面白いサンプリングを突き詰めていきたいです。

りんすけ:このふたり(稲本と中根)はインタビューで喋るのが上手ですよね(笑)。うーん......もっと濃い曲ができたらと思います。4人の個性がちゃんと出せるような曲を作っていきたいです。

ミサト:それぞれの持ち味がもっと光っていくといいなと思いますね。