Japanese
君ノトナリ
2019年07月号掲載
Member:鈴木 穂高(Vo/Gt/Key) 末永 優磨(Ba)
Interviewer:稲垣 遥
神奈川県座間市出身の幼馴染で結成されたバンド 君ノトナリが、1stフル・アルバム『GOLDEN RECORD』を完成させた。同作は、LAST ALLIANCEのギタリスト、佐野森吾をプロデューサーとして迎え、新たな制作方法にもトライし、確かな手応えを感じながらの意欲的な制作となったという。Skream!では、デビュー作『未完星ドラマチック』以来約3年半ぶりのインタビューということで、今作についてはもちろん、前作リリース以降のバンドの道のりや、そこにおける変化や自身の成長、そして今年5月に発表されたメンバーの脱退や今後についてまで、鈴木穂高と末永優磨のふたりに訊いた。
-まずは、待望の1stフル・アルバムのリリースおめでとうございます! 前回のSkream!でのインタビューが2016年1月の1stミニ・アルバム『未完星ドラマチック』のリリース・タイミングでしたので、そこからのバンドの動きについてうかがっていきたいと思います。『未完星ドラマチック』は初の全国流通盤だったということで、反響も大きかったのではないでしょうか?
鈴木:ありがとうございます。正直、想像とのギャップはありましたが、それでも全国流通を機に活動拠点以外のところでも僕らのことを知っていただけて、ツアーに足を運んでくださる方もいたりして、確かな広がりは感じました。
末永:全国流通をすることで、僕らの音楽を県外にも届けることができました。
-その後、"小田原イズム2016"にて100枚限定で「北極星に魅せられて」を無料配布されたようですが、瞬く間に配布が終了したとのことで、注目度の高さを感じましたか?
末永:100枚限定だったということもあり、すぐに配布終了してしまったので、さらにたくさんの人に知ってもらいたいという欲求が湧いてきました。
-この曲は今回のフル・アルバム『GOLDEN RECORD』にも収録されていますが、地響きのような激しいドラムと煌びやかで壮大な音が鳴るなかで、最後に歌い上げるのではなく、ポエトリー・リーディングで終わるというのが聴き終わったときに残るものがあるなと感じました。この構成にはそういう余韻を残したい思いがあるのでしょうか?
鈴木:そうですね。アルバムの最後を詩の朗読で締めるというのは、日本語詞にこだわってやってきた君ノトナリというバンドが、このアルバムの先もまだ進化し続けるという意味での余韻になっていると思います。"小田原イズム2016"で配布したときの音源はミドル・テンポのバラードでした。そこからプロデューサーと一緒にアレンジした最初の楽曲です。ポエトリー・リーディングの案は、アルバムの収録曲を決めているときに、プロデューサーに"穂高の作るポエトリー・リーディングの曲が聴きたい"って言われて書いた曲があって、めちゃくちゃかっこいいって気に入ってもらえたんですけど、アレンジとか、もろもろ作業をしていくなかで"出し惜しんでもいいかもね"ってことで収録されなくなったんです。それで、「北極星に魅せられて」のレコーディング中に"穂高、この曲の最後でポエトリー入れない? 俺やっぱりこのアルバムでもポエトリー聴きたくなっちゃった"ってプロデューサーに言われて、"あぁ、じゃあちょっとやってみます"ってそのとき試しに入れてみたテイクがそのまま使われています。レコーディング・ブースを真っ暗にして録ってたんですけど、録ったあとしばらく電気がつかなくて、"ダメだったかなぁ"って思っていたらコントロール・ルームが明るくなって、"穂高ちゃん。俺鳥肌立っちゃったよ。最高"って(笑)。
末永:まずシンプルにかっこいいなと思いました。穂高もこういうことできるんだなというか、穂高のこういうのもいいなと。バックの演奏が激しく壮大にラストに向かっていくなかで、静かに淡々と語り掛ける対照的な一面が混ざり合っていて、お互いを引き立てていると思います。
-"北極星"に"君"を重ねて世界の中心にいることを表現するという、ロマンチックな歌詞になっています。『未完星ドラマチック』もそうでしたが、"星"をモチーフにした曲が君ノトナリのひとつのカラーだと感じました。その点は意識してのものでしょうか?
鈴木:意識はしていないです(笑)。というのも、僕が星をはじめとした宇宙とか夜とかっていったものに憧れやロマンを感じていて、曲を作るときも勝手にそういうものとの繋がっていくというか。頭の中に常にいる感じです。日本語を聞いて育った人間が日本語を喋っているのと同じで、自動的に、無意識のうちに出てくるというか。
-その後配信リリースされた「繚乱レトロニカ」は疾走感があって、逞しさや泥臭さみたいなものが感じられるナンバーです。こちらも今作に収録されていますが、他の曲は爽やかでファンタジックな要素が多いため、この曲はアルバムの中でも空気感が違う感じがします。どういうきっかけで作られた曲なのですか?
鈴木:バンドの曲とかそういうの抜きで、遊びとして曲を作っていたときに生まれました。もともと君ノトナリで演奏するつもりはなかったんですけど。素っ頓狂に見せかけてめちゃくちゃ前向きに励ますような歌詞なんですよね。それで、"キラーチューンとして演奏してもいいんじゃない?"ってことになって、バンド用にアレンジし直してって感じです。自分の中にこんな引出しもあったんだなっていう発見にもなりましたし、自分自身の殻を破ることができた曲だと思います。
-これまで4人編成で活動してきて、2019年5月に中久喜 翼(Gt)さん、笛木 翔(Dr)さんの脱退が発表され、現在はおふたりで活動をされています。中学の同級生で結成してから約8年間一緒に歩んできたメンバーということで、可能な範囲で構いませんので、現在の心境をおうかがいできればと思います。
鈴木:まず何より、制作に携わっている関係者の方々、そして何より応援してくださる方に対して本当に申し訳ないと思っています。僕自身も、アルバムが完成したあとに脱退の意向を告げられたので、ただただ落ち込みました。"お前の書く曲じゃこれ以上無理だよ"って言われたようなもんじゃないですか。でも、迫るリリース日やワンマン・ライヴの予定があって、待っていてくれる方々の気持ちを考えたら解散したり落ち込んだりしてる場合じゃないなと。僕ら4人で始めたバンドですけど、今はたくさんの人に支えられているし、僕は僕だけのためじゃなくて、そんな人たちのためにも歌いたい。"君ノトナリのおかげで~"とか"穂高くんの書く曲のおかげで~"っていう声やファンレターをいただくことが増えてきたタイミングだったこともあって、誰かのために歌える幸せを再認識できたし、今となってはいいきっかけになったなと思います。
末永:脱退する前に何度も話し合いをしたり、意見をぶつけ合ったりしたかったんですけど、"今すぐにでも抜けたい。これ以上は無理だ"とのことだったのでもうどうしようもないなと。お客さんやレーベルに対して申し訳ない気持ちもあるし、せめてリリースやツアーを終えてからが筋じゃないかとの旨も伝えましたが、ダメでした。一緒にやっていけなくなることがこんなにも悲しいことなんだと、心苦しさでいっぱいになりました。しかし、立ち止まってはいられないと思い、前向きに頑張ろうと思いましたね。僕自身は穂高と続けていきたいと伝えました。穂高が音楽をやめるのはもったいないと。
-今後、新メンバーの加入というのは考えていますか?
鈴木:もちろん視野にあります。一緒にやっていきたいと思ってくれる人がいれば、そして何より君ノトナリを好きになってくれる人であれば。
末永:考えてはいます。前向きに、バンドを存続させる方向に決まったときからその考えはあります。
-では、今回リリースとなるフル・アルバム『GOLDEN RECORD』についてうかがっていきます。今回の収録曲は、4人で制作した曲が多いのでしょうか。
鈴木:前回のアルバムもそうですが、基本的に僕が全部アレンジメントまで作り込んだデモをメンバーに聴かせて、メンバーがそれをコピーしてスタジオで合わせながら細かいアレンジをしていくというやり方です。今回は、僕が曲を書いた段階でプロデューサーに送ってプロデューサーとアレンジを練るといった形も新たに生まれました。
-今作は、新たな試みとしてLAST ALLIANCEのギタリスト、佐野森吾氏をプロデューサーとして迎えていますが、そこにはどういうきっかけがあったのでしょうか?
鈴木:「北極星に魅せられて」が書けたタイミングで知り合いました。そこから何回かライヴに来てくださって、あるときの打ち上げで"近いスピリットを感じるし、俺にアレンジさせてくれない?"と言われて、こちらは"一緒にやっていきたいです"と伝えました。
-佐野森吾氏との制作はいかがでしたか? 新しい発見などもありましたか?
鈴木:たくさんありましたね。例えば曲作りの面で、プロデューサーがお題を出して、それに沿った曲を書いたりとか。僕は音楽理論とかまったく勉強していないタイプの作曲家なんで、自分の感覚だけが頼りというか、自分の中で違和感がなければ何やっても許されちゃうみたいな、逆に自由すぎるんですよね。なので、お題で縛りがあるなかでの曲作りっていうのが、謎解きパズルみたいで楽しくて仕方がなかったです。あとは、単純にプロデューサーの引き出しの多さというか、メロディが生きるアレンジメントについて学ぶものが多かったですね。アルバム制作期間中は常に"グッド・メロディ"というテーマが与えられていたので、世の中で売れている楽曲を聴き込んだりして、アルバム制作以前と以後では知識量というか、音楽の聴き方、生み出し方への考えが圧倒的に広く深くなりました。
末永:自分たちが考えつかなかったようなことも、何歩先もかっこ良さを追求していく力がものすごいと実感しましたね。穂高の書く大切な曲たちがより良いものになっていくところを見ていて、プロデュースをしていただけて本当に良かったなぁと思いました。
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