Japanese
キミノオルフェ
2019年02月号掲載
Interviewer:杉江 由紀
その笑顔に託された想いとはなんなのか。あるいは、その笑顔が持つ真の意味とはなんなのか。キミノオルフェが発表する今回のシングル『この世界に花束を』は、タツノコプロ創立55周年企画新作オリジナル・アニメ"エガオノダイカ"のエンディング主題歌として絶賛オンエア中の楽曲であり、ヴォーカリスト 蟻の紡ぐポエトリー・リーディングや、力強くもたおやかなその歌声に話題が集まっている注目の作品だ。なお、MVについては数々の名作を生み出し続けている東市篤憲監督が手掛けており、音楽と歌詞により織りなされる絶妙な世界観はもちろんのこと、アニメおよび映像というかたちでもこの歌の持ち味を深く掘り下げていくことができるのは、実に興味深い。
-今回のシングル『この世界に花束を』は、現在放映中のTVアニメ"エガオノダイカ"のエンディング主題歌として起用されておりますが、その事実が前提としてあったことにより、やはり詞の書き方や楽曲との向き合い方の面で、これまでとは違う点が出てきたことになるのでしょうか。
作品を仕上げていくという意味で、やっていくこと自体はいつもとそう変わらなかったんですけど、結果的に言えば詞の書き方そのものはいつもとはやっぱりちょっと違いました。"もし自分がこのアニメの中の登場人物だったらどう思うだろう?"とか、そういう視点でこの曲の詞を書いていくことになりました。
-ということは、事前に"エガオノダイカ"に関する資料に目を通されたりしたわけですね。
脚本を読ませていただいたんですよ。物語として捉えたとき、これは今の時代に必要なアニメ作品になるんじゃないかなぁと思いました。近年では現実世界でも震災だとか、豪雨だとか、いろんな災害が起きていますし、いろんなかたちで悲しみを背負っている人たちがたくさんいるなかで、まさにこの"エガオノダイカ"というアニメのタイトルどおりに、何かと引き換えにして笑顔を取り戻そうとしたりすることもあるのかなとか、逆に笑顔が何かの代価になりうることもあるんじゃないかとか。あまり詳しいことはネタバレになってしまうので言えませんけど、この詞は"エガオノダイカ"というアニメを通して、今のつらい世界を生きている人たちにとって何かしらの光になってくれればいいな、と願いながら書いたものだったんです。
-ちなみに、こちらの楽曲そのものについて蟻さんがどのような印象を受けられたのかも教えてください。
今回のシングルを作っていくのにあたっては、何曲か候補曲を作っていくことになったんですけど、最終的には作曲をしているKanataちゃん(Kanata Okajima)が仮歌を入れてくれたデモを聴いたときに、"この歌詞の世界にハマる曲はこれだ!"って思いました。
-では、完成した曲と詞に対して、今回ヴォーカリストとしての蟻さんは、どのように向き合われていくことになったのでしょうか。テレビなどでも不特定多数の方に聴いていただく機会が多い曲であるということを踏まえたうえで、何かしらを意識されるようことはありましたか?
当然そこはアニメの世界ありきというか、その世界をどれだけ表現しているかということを考えながら歌っていきました。曲の中に入れたポエトリー・リーディングもその一環で。もともと、アニメのプロデューサーが私の「虫ピン」(2018年リリースの配信アルバム『君が息を吸い、僕がそれを吐いて』収録曲)という曲を聴いて、その中でやっていたポエトリー・リーディングを気に入ってくださったらしくて。だからといって、今回絶対に入れてほしいというオーダーをいただいたわけではなかったんですけど、そこを認めてもらえたのかなという気持ちを持ったうえで入れることができたものだったので、そこは私としても嬉しかったです。
-実際、「この世界に花束を」の中でのポエトリー・リーディングは、蟻さんらしさを存分に感じさせてくれるものであると同時に、楽曲としての世界観をより色濃くしている要素でもありますものね。
言葉により強い力を持たせることができる、という利点はあるでしょうね。アニメ・ファンの方の間では、"語り入ってキター!www"みたいな感じで楽しんでもらっているみたいです(笑)。まぁ、これをきっかけにポエトリー・リーディングというものを知ってもらうという意味でも、今回のことはいい機会になっている気がします。
-蟻さんにとって、いわゆる歌を歌として歌うことと、ポエトリー・リーディングのようなかたちで"声"を使って表現をしていくことは、どちらもアーティストとしてのパフォーマンスであるという意味で、同一線上にあるものになりますか?
自分としては、ポエトリー・リーディングは気づいたらやっていたことなので、とても自然なものなんですよ。曲を作り出して3曲目あたりでは、もうやっていたような気がします。-そもそも、蟻さんの"声"には不思議な力がこもっていますものね。実は以前、深夜のドン・キホーテで買い物をしていたときにちょうどキミノオルフェの曲がかかっていたのですが、あの猥雑な雰囲気の中でも一瞬でそれが蟻さんの歌声であるとわかりました。いい意味で、蟻さんの声はいかなる状況であっても浮き立って聴こえます。
あぁ、それはなかなか嬉しい話ですね。逆に、そういう雑多な空間に自分の歌が溶け込んでしまうのはちょっとイヤですもん。どうやら、友達から聞いたところによるとラウンドワンでも流れていて、違和感を放っていたらしいんですが(笑)、私としてはこれからもBGMになってしまわずに浮き立つ歌を作っていきたいです。
-ところで、「この世界に花束を」については、MVを以前から蟻さんとは親交の深い東市篤憲監督が撮ってくださっているそうですね。
今回のMVは、すべて東市監督にお任せしました。私自身もMVは自分で撮ったりしますし、音楽のことに限らずクリエイティヴなことをやるのは大好きなんですが、尊敬する方の才能にすべて委ねるというのもひとつのやり方だと思うので、東市監督のファンのひとりでもある私から"お願いします"ということでMVを撮っていただいたんです。
-事前に、何かしらの要望を東市監督に伝えられたことはありましたか?
このMVに関しては、私から"アニメ「エガオノダイカ」の世界との繋がりを持たせたいです"ということを伝えましたね。そして、この映像の中では銃がひとつのモチーフになっているんですけど、東市監督としては"死"を匂わせる表現は入れたいということを打ち合せの段階でおっしゃっていたんですよ。というのも、このアニメは戦争がテーマになっている物語なんです。なぜ殺さなきゃいけないのか、なぜ死ななきゃいけないのか、どんな人生がそれぞれの人たちの背景にあったのか、というような部分が絵コンテを見た段階からこの映像の中には漂っていた印象がありました。
-東市監督らしい光と影の使い方も相俟って、「この世界に花束を」のMVは楽曲をよりドラマチックなものに感じさせる作品となりましたね。
暗闇の中の光、というものをこの映像からはすごく感じます。東市監督からも、"この曲は蟻ちゃんにとって大事な曲になっていくだろうね"ということを言われていて、私自身は何もしていませんが、非常に素晴らしいMVに仕上がりました。
-MV、そしてアニメの映像演出ともども「この世界に花束を」を多角的に聴き込んでいくには、かなり重要な鍵となっていきそうですね。
アニメと曲が一緒になっている様子をオンエアになってから初めて観たんですが、あれはちょっとドキドキもしましたし、感慨深かったですねぇ。ただ、この曲は歌詞が進んでいくにつれ物語とリンクしていくところがあって、実際にテレビで流れるのはワンコーラスだけですけど、実は2コーラス目に重要なキーワードが出てくるようにしてあるので、みなさんにはぜひ全体像を聴いていただきたいです。そして、これをきっかけに今まで出会ったことのなかった人たちが、私の歌と出会ってくれたらすごく嬉しいかな。
- 1
LIVE INFO
- 2025.06.25
-
オレンジスパイニクラブ
ザ・シスターズハイ
SHE'S
星野源
TenTwenty
Czecho No Republic
PEDRO×詩羽
People In The Box
斉藤和義
岡崎体育
- 2025.06.26
-
Creepy Nuts
ザ・シスターズハイ
ヤングスキニー
怒髪天
ドミコ
TENDOUJI
YOUR ADVISORY BOARD
the dadadadys
斉藤和義
WANIMA
岡崎体育
にしな
プルスタンス / Navy HERETIC / cherie / ライティライト
- 2025.06.27
-
四星球
Creepy Nuts
GOOD ON THE REEL
Subway Daydream
東京スカパラダイスオーケストラ
ビッケブランカ
the shes gone
The Slumbers
GLIM SPANKY
オレンジスパイニクラブ
女王蜂
ポルカドットスティングレイ
ドミコ
フリージアン
サイダーガール
TENDOUJI
Nothing's Carved In Stone
荒谷翔大
yama × 群馬交響楽団
chilldspot
WHISPER OUT LOUD / Good Grief / CrowsAlive / UNMASK aLIVE
Amber's × シズクノメ
空白ごっこ
WANIMA
岡崎体育
"LIVEHOLIC 10th Anniversary series~ナニカシラ presents sunriseeee!!!!〜"
- 2025.06.28
-
眉村ちあき
女王蜂
鶴
LOCAL CONNECT
竹内アンナ
GRAPEVINE
怒髪天
[Alexandros]
Lucky Kilimanjaro
Organic Call
浅井健一
"CRAFTLAND"
チリヌルヲワカ
the shes gone
CYNHN × タイトル未定 × fishbowl
OKAMOTO'S / w.o.d. / MONO NO AWARE / Laura day romance ほか
いゔどっと
いきものがかり
ASP
コレサワ
ドレスコーズ
神はサイコロを振らない
Laughing Hick
荒谷翔大
福永浩平(雨のパレード)
FINLANDS
the dadadadys
私立恵比寿中学
スカート
ゴキゲン帝国
礼賛
ORCALAND
"World DJ Festival Japan 2025"
ネクライトーキー
FIVE NEW OLD
斉藤和義
sumika
"TAKASAKI CITY ROCK FES.2025"
忘れらんねえよ / BLUE ENCOUNT / ヒトリエ / 打首獄門同好会 ほか
Halo at 四畳半
TGMX(FRONTIER BACKYARD etc.)
岡崎体育
Novelbright
- 2025.06.29
-
眉村ちあき
アルコサイト
ヤングスキニー
ブランデー戦記
鶴
竹内アンナ
GRAPEVINE
[Alexandros]
HEP BURN
GLIM SPANKY
怒髪天
FINLANDS
Lucky Kilimanjaro
ネクライトーキー
東京スカパラダイスオーケストラ
浅井健一
Chimothy→
SVEN(fox capture plan)
いゔどっと
大原櫻子
荒谷翔大
reGretGirl
ドレスコーズ
VOI SQUARE CAT
終活クラブ
サイダーガール
ポルカドットスティングレイ
いきものがかり
ASP
コレサワ
のうじょうりえ
清 竜人25
私立恵比寿中学
"World DJ Festival Japan 2025"
おいしくるメロンパン
斉藤和義
sumika
"TAKASAKI CITY ROCK FES.2025"
yutori
岡崎体育
Nothing's Carved In Stone
Novelbright
- 2025.06.30
-
Dear Chambers
清 竜人TOWN
浜崎容子(アーバンギャルド)
Hump Back
岡崎体育
- 2025.07.01
-
ビレッジマンズストア
Mirror,Mirror
岡崎体育
- 2025.07.02
-
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
SHE'S
Saucy Dog
Hump Back
Laura day romance × Billyrrom
Jean-Ken Johnny(MAN WITH A MISSION)/ 寺中友将(KEYTALK)/ 谷口 鮪(KANA-BOON)/ アユニ・D(PEDRO)
ドミコ
岡崎体育
- 2025.07.03
-
ヤングスキニー
キュウソネコカミ
斉藤和義
go!go!vanillas
蒼山幸子
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
PK shampoo
TenTwenty
Saucy Dog
ビレッジマンズストア
クジラ夜の街
KALMA
the dadadadys
神聖かまってちゃん
サカナクション
フィロソフィーのダンス×清 竜人25
岡崎体育
- 2025.07.04
-
Nothing's Carved In Stone
MAN WITH A MISSION
斉藤和義
ExWHYZ
GRAPEVINE
SAKANAMON
LOCAL CONNECT
the shes gone
ビレッジマンズストア
蒼山幸子
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
女王蜂
ザ・シスターズハイ
のうじょうりえ
DOLL PARTS
カナタタケヒロ(LEGO BIG MORL)
GANG PARADE
佐々木亮介(a flood of circle)
大原櫻子
緑黄色社会
ポルカドットスティングレイ
リーガルリリー
浅井健一
サカナクション
Mom
- 2025.07.05
-
Nothing's Carved In Stone
SAKANAMON
鶴
THE ORAL CIGARETTES / ヤングスキニー / 水曜日のカンパネラ ほか
reGretGirl
GLIM SPANKY
チリヌルヲワカ
キュウソネコカミ
ART-SCHOOL
コレサワ
[Alexandros]
フラワーカンパニーズ
shallm
go!go!vanillas
アーバンギャルド
ExWHYZ
FINLANDS
"見放題大阪2025"
GRAPEVINE
片平里菜
HY
SCOOBIE DO
the shes gone
怒髪天
荒谷翔大
the dadadadys
envy
サイダーガール
緑黄色社会
め組
Helsinki Lambda Club
androp
WtB
ASP
Conton Candy
The Slumbers
有村竜太朗
- 2025.07.06
-
PEDRO
Creepy Nuts
UVERworld
鶴
ビッケブランカ
sumika / Novelbright / Omoinotake ほか
荒谷翔大
reGretGirl
[Alexandros]
竹内アンナ
go!go!vanillas
ネクライトーキー
FIVE NEW OLD
DYGL × Newspeak × ANORAK!
片平里菜
PK shampoo
GLIM SPANKY
"見放題名古屋2025"
女王蜂
SCOOBIE DO
怒髪天
チリヌルヲワカ
ART-SCHOOL
Bimi
jizue
クレナズム
halca
HY
SIX LOUNGE
ドレスコーズ
LEGO BIG MORL
有村竜太朗
フラワーカンパニーズ
- 2025.07.07
-
ビレッジマンズストア
NakamuraEmi
浅井健一
- 2025.07.08
-
TENDOUJI
Hump Back
go!go!vanillas
ビレッジマンズストア
the dadadadys
kobore × プッシュプルポット × Brown Basket
銀杏BOYZ
- 2025.07.09
-
SHE'S
いきものがかり
Maki
山内総一郎(フジファブリック)
RELEASE INFO
- 2025.06.25
- 2025.06.27
- 2025.06.28
- 2025.07.02
- 2025.07.03
- 2025.07.04
- 2025.07.05
- 2025.07.06
- 2025.07.07
- 2025.07.08
- 2025.07.09
- 2025.07.11
- 2025.07.13
- 2025.07.15
- 2025.07.16
- 2025.07.20
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
音ノ乃のの
Skream! 2025年06月号