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INTERVIEW

Japanese

Jake stone garage

2015年10月号掲載

Jake stone garage

Member:ワタナベサトシ(Vo/Gt) 西 司(Ba) 岩中英明(Dr)

Interviewer:岡本 貴之

-最近はスマホやiPod等で音楽を聴く人が多くなりましたが、そうした変化は今回のレコーディングに影響していますか?

ワタナベ:深沼さんがミックスしたデータが僕らに送られてくるんですけど、なるべくいろんな方法で聴くようにしているんです。プロはそこそこのヘッドフォンで聴くのが普通だと思うんですよ。ですけど、それをステレオで聴いてみたりカーステで聴いてみたり、iPhoneのイヤフォンで聴いてみたり、ちょっと良いイヤフォンで聴いてみたり。でもきっとみんな1番聴いてるのはiPhoneのイヤホンだと思うんですけど(笑)。まあ難しいんですよね、どこを基準に音作りをするのかというのは。全部違って聴こえるんですよ。ヴォーカルがすごく聴こえたり、低音がすごく聴こえたり、鳴ってる位置が違ったり。正直とっても難しくて。なので、深沼さんはヘッドフォンをひとつ決めていてずっとそれで作業して最終的に決めるんです。だから僕も同じ物を買ったんですけど(笑)。今は重いデータがMP3に圧縮されているからそうなるとまた違いますし、レコーディング現場はCDよりもうひとつ上のデータで作っているので、もっと音が聴こえますし。だからそのへんはなかなか難しいんですけど......ただ、今回レーベルが新しくなって、人の心を震わせるのはそういう音質とかじゃなくて、もっと大切なものがあるんじゃないかなっていう話もしているんですよね。

-それは演奏や歌の力ということでしょうか。

ワタナベ:そもそもの曲、言葉、もしくはそもそもの気持ち。どういう気持ちで作ってどういう気持ちで演奏しているのか。それがもしかしたらダサダサな録音だとしても、それはもしかして伝わるかもしれないんですよね。だから今自分がこだわっているのは枝葉の部分なのかもしれないとも思うし、でもおろそかにはしたくない部分ではある(笑)。作るなら細部まで自分が納得したものを人に聴かせたいので。今回はそこまで納得したものになっています。

西:ベースの音で言ったら、僕は今までドンシャリというかあんまりミドルを出さない音で録っていたんですけど、今回は深沼さんがミドルが出る感じのプレジション・ベースっぽい音で録ってみてって言ってくれて。基本そういう音で録ったんですけど、やっぱりいいなって。ちゃんと馴染んでいるというか。

岩中:ドラム的には、曲作りの時点でフレーズを決めたりとかという意味で考え方が変わってきたところはありますけど、基本的にはあんまり変わっていないですね。スネアのチューニングをちょっと落としたくらいで。昔はすごいカンカンにしてたんですけど。

ワタナベ:(岩中のドラムは)歌いやすいですね、とても。

岩中:でしょうね。腕がいいので、やっぱり。

ワタナベ:まあ腕じゃなくて、楽器がね。

-(笑)アルバムの曲について他に伝えたいことがあれば。

ワタナベ:僕はずっと音楽を聴いてきて、救われてきたというか、曲を聴くとその時代とかを思い出すんですよね。どういう気持ちだったとか、シチュエーションまで思い出す曲もあったりして。それって素晴らしいことだなと思っていて。なので、自分たちの曲が誰かの人生の1ページに寄り添うものになってくれれば良いなという気持ちでバンドをやっているので、それはどの曲でも良いし、もしかしてライヴのMCなのかもしれないし、表情ひとつなのかもしれないし。それでもいいと思うんですよ、その人の人生にとって価値のあるものになってくれれば。そういうバンドでいたいと思います。

-11月に札幌Sound Lab moleと渋谷CLUB QUATTROでワンマン・ライヴが控えていますが、意気込みを聞かせてください。

ワタナベ:正直、渋谷CLUB QUATTROは僕らにとっては挑戦です。これも深沼さんが言ってくれたんですけど、"このタイミングでやるべきだよ"と。CLUB QUATTROは位置的に登竜門というか、大きくなるバンドが必ず通る道なので、札幌から東京に拠点を移して新しいアルバムを心機一転新しいレーベルから出して、今ここでやらないとダメだよと。それくらいの決意でバンドが動いてやってるんだというのを世に知らしめた方がいい、と言ってくれまして。それでちょっとバンド会議をしまして、"じゃあいってみよう"ということで。本当に挑戦なんですけど。

-バンドを続けていくうえで、今後の夢があれば教えてください。

西:僕はまだバンドを始める前の中学生のときに、目標を立ててたんです。そのときの1番上が武道館でのライヴだったんです。Jakeで武道館ライヴをやりたいというのは常に思っています。

岩中:ずっと長く続けることと、たくさんの人に聴いてもらうことです。それとアメリカと韓国にはライヴで行ったことがあるんですけど、音楽は国境がないですし、せっかく音楽をやっているんだから日本だけじゃなくて違う国にももっと行ってみたいなと思っています。

ワタナベ:定期的にちゃんとアルバムを出したいのと、もっともっとライヴをやりたいですね。もっと細かく、全国の小さいライヴハウスにも出たいです。アルバムの曲を聴いてもらって、気に入ってもらいたいです。みなさんぜひ聴いてみてください。