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INTERVIEW

Overseas

SKATERS

2014年03月号掲載

SKATERS

Member:Michael Ian Cummings (Vo)

Interviewer:天野 史彬

-SKATERSはミュージシャンとしてのキャリアを持った者同士が集まったバンドなわけですが、曲作りや歌詞作り、もしくは普段のバンド生活において、楽器パート以外にメンバーそれぞれが担っているものや、役割分担があれば教えてください。

みんなそれぞれ過去に色んなことをやってきたけど、得意分野というものがあるからね。大切なのは、各々の得意分野を見極めて、それをバンドに活かすことだと思う。ただ、見極めるのには時間がかかったね。Joshuaと俺はある意味まったくの他人だったから。でも時間が経つにつれて、お互い何が得意かがわかるようになってきたんだ。役割分担は自然に決まるものだしね。色んな人に囲まれる中で自分の役割に気づくようになって、周りもその人が何が上手か、誰が何をやればみんなが心地いいかわかってくるんだ。自分が心地よくないものは、誰か他の人が担うものだってことさ。だからあまり大袈裟に考えたことはないよ。

-多国籍バンドであること、特にアメリカとイギリスの混血バンドであることは、バンドのアイデンティティに影響を与えていると思いますか?与えているとしたら、それはどのような影響でしょうか?

確実に与えていると思うね。Joshuaとバンドをやるようになって、ブリティッシュなものを色々吸収するようになったんだ。スタイルとか、音楽をやることに対するアティテュード(姿勢)とか、流行っていた音楽とかね。いろんなバンドを教えてもらったよ。アメリカ人として視野や世界観が変わったね。アメリカでの人気が必ずしもイギリスに波及するものでもないし、イギリスで人気があるものもアメリカには届かないものが多いんだ。向こうのロック・バンドで、あっちではビッグでもアメリカでは訳がわからないものもあるしね。凄くためになるし、両方の国で受け入れてもらえる音楽を作ろうとするようにもなったよ。どちらかを疎外しなくて済む方法があるはずなんだ。

-あなたたちが結成された2012年より数年前から、アメリカではDEERHUNTERやWAVVES、VIVIAN GIRLS、TITUS ANDRONICUSなど、ローファイでノイジー、かつ衝動的なパンクのエネルギーを持ったバンドたちがブレイクを果たしました。彼らの登場は、あなたたちの音楽性に影響を与えていると思いますか?

うーん、そうは思わないなぁ。みんな個性があるし、今名前を挙げてくれたバンドの中に俺の好きなバンドもあるけど、影響を受けたわけではないな。俺たちはもっとずっと昔を見ているからね。70年代の終わりとか、80年代のパンクとか。その手のバンドがどこから影響を受けているかはわからない。彼らのやっていることは気になるから音楽も聴くけど、影響を受けたかというとそうでもないんだ。アメリカはデカい国だから色んなシーンがあるし、今名前が挙がったバンドだけでも、俺に言わせればみんな違うシーンから出てきているような気がするしね。俺はDUM DUM GIRLS、VIVIAN GIRLS、WAVVESなんかは聴くよ。LAのダーティなサウンドのバンドたちだね。DEERHUNTERはストレートな感じ。色んな音のアルバムを作ってはいるけど。DEERHUNTERは個人的に凄く好きだけど、その影響がSKATERSに表れているかというと違う気がする。国がデカいと色んなものがありすぎてクレイジーだよね(笑)。

-アルバム『Manhattan』を作るに当たって、どのようなアルバムにしたいのか、青写真はありましたか?また、このアルバムを作る際に参考にしたり、影響を受けた作品があれば、教えてください。

こういうサウンドを形にしたい、というものはあったよ。例えば曲によってはRAMONESの「Rock 'n' Roll High School」みたいなフロアタムにしたいとか、ギターをHüsker Düみたいにしたいとかね。そういう細かいところで参考にしたいものがあったな。全体的にはサンプリングやちょっとしたスキットとか、NYのサウンドを取り入れたいというのがあった。ヒップホップや、スケーターたち、彼らの喋り方なんかにも影響を受けているからね。そういうネタは色々あったよ。