shepherd

Japanese

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2014年03月号掲載

Member：中野誠之 (Vo/Gt)　今村崇人 (Gt)　神尾将義 (Ba)　日下部順洋 (Dr)

Interviewer：山口智男

－さっき以前よりもメッセージ性を意識するようになったと言っていましたが、今回はどんなメッセージが込められているんでしょうか？

中野：今回は、『Mirror』というタイトル通り、鏡というか、自分と向き合うことや、その先にあることがテーマになってるんですけど、誰にでも外でこうやって他人といる時は見せていない素の部分があると思うんですね。その素の部分と、他の人に見せている部分は必ずしも一緒じゃない。僕自身がそうなんですけど、家から一歩出ると、すっと外モードになれるし、家に帰ると、ふっと素に戻れる。ただ、素に戻ると落ち着ける反面、孤独でもあって、不安というか、内面的にせめぎあいがある。きっと、そういう人は他にもいるんじゃないか。というか、本質的にみんなそうなんじゃないかと思うんですけど、自分も含め、そういう人たちに向けて、鏡の前で素の自分に立ち返って、そのままでいることを認めて、ちゃんと明日を迎えようというメッセージを、今回、込めてみました。

－中野さんはメンバーにも素の部分は見せない？

中野：いや、そんなつもりはないんですけど。

神尾：ふふふ。

中野：でも、メンバーから見た自分。他の友達から見た自分。恋人から見た自分って全員、同じ自分なんですけど、ちょっとずつ違うと思うんですけど、その全てに共通しているのが鏡の前の自分だと思うんですよね。本当の自分って何なのかって難しい問いではあるんですけど、人間の存在の根幹にあるもの。そこに改めて向き合うという意味で、今回、鏡をテーマやタイトルにしてみました。

今村：個人的には、今回、アルバムを作りながら自分が音楽をやる理由に改めて向き合えたんですよ。そういう意味でも、鏡というタイトルはぴったりだと思いましたね。

－そういう想いが込められた作品であると同時に、新しいshepherdのサウンドを提示した作品でもあるアルバムをより多くの人にどんなふうに届けていきたいですか？

中野：3月21日からツアーが始まるので、今は、まず直接、ライヴで届けて行きたいっていう気持ちが大きいですね。

神尾：今回、初めて広島と福岡に行くんですけど、そこの人たちには新作の曲ももちろん、今まで僕たちがやってきた曲も改めて聴いてほしい。今までこういうことをやってきたバンドだよってことも知ってほしいので、改めてshepherdはこういうバンドですってことをライヴの中で1つの世界を作って届けていきたいですね。

今村：ライヴももちろんなんですけど、アルバムをリリースするにあたって、サウンド面の聴きどころに加え、中野誠之君が書いた詞の世界もぜひ知ってほしい。CDには歌詞カードがつくんですけど、買ってくれた人が歌詞カードを見た時、誠之君が書いた言葉にきっと引っかかると思うんですよね。だから、歌詞カードを読みながら、僕らが作った音楽に向き合ってもらえたら嬉しいです。ライヴを見て、いいなと思った人は、ぜひCDも買ってください（笑）。

－CDを買った人はライヴに足を運んでほしい、と。

今村：はい。ライヴにも来てほしいです。僕らが奏でた音を、実際に聴いて、感じてほしいと思います。

神尾：いいことを言ってるんだけど、まとめるとCDを買ってください。ライヴに来てくださいってことだよね（笑）。