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INTERVIEW

Japanese

クリープハイプ

2012年04月号掲載

クリープハイプ

Member:尾崎 世界観(Vo&Gt)

Interviewer:沖 さやこ


-クリープハイプが尾崎さんのソロ・ユニットだった頃の楽曲「蜂蜜と風呂場」などを現メンバーの編成で聴くと感慨深いです。

人と一緒に何かを作るっていうのは凄い大変だし……苦労したりすると思うんですよ。でも、その人しか出来ないものがあるって素晴らしいなと最近思っていて。バンドでも、楽器は各メンバーしかその楽器は出来ないので。僕はドラムも叩けないしベースも弾けないので。ギターも難しいのは弾けないし。やっぱそういう……繋がりがバンドなのかなと思います。

-レコーディング去年の12月くらいですか?

12月いっぱい1ヶ月くらい使ってやりました。初めて長くレコーディング出来たんで良かったです。合宿も行きました。いつもギリギリの時間で作ってたんで。前は“レコーディングなんて時間ないほうがいいの出来るよ”とか言ってたんですけど、時間掛けたほうがいいの出来ましたね(笑)。

-(笑)。メジャーになって環境は変わりましたか?

そうですね、ゆっくり作れたし。人に“レコーディングしましょう”って言われてやれるのが凄く嬉しかったですね。求められてるというか。勿論今までもそうでしたけど、周りに関わる人も増えたし。でも、今までと変わらず進んでいったんですよね。“メジャー1枚目なんだから今まで以上に気合入れてやったほうがいいのかな”って思ってたんですけどバンドのスタンスはそんなに変わらなくて。それに戸惑っている部分もありました。

-「火まつり」は長谷川カオナシさん(Ba)が作詞作曲をなさっていますね。

自分の書く詞とは違うし、自分が書かない歌詞を書いてるんで、バンドにとっていいと思いますね。今回は“1曲まるまる全部歌えばいいじゃん”って言ったんですよ。そしたら“1曲全部はまだ不安なんで”って言われて、Bメロで掛け合いしてるんですけど。それが……絶対覚えづらいだろうなと思って。

-(笑)。

ライヴのときまでに覚えなきゃいけないなぁって(笑)。大変なんですよねぇ。なかなか自分が言わなかったり考えなかったりする言葉なんで、そういう言葉書いたり、曲書いたりする人がいるのはすごくいいことだと思います。自分が歌ってないのに歌が成り立ってるってことが、すごいことだなと思うし。負けたくないなとも思うし。

-『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』というタイトルの由来は何でしょうか。

『踊り場から愛をこめて』とか、『待ちくたびれて朝がくる』とか、印象的な言葉のアルバム・タイトルだったので、どうしてもそういう言葉にしたいっていうのはあったんですけど。今回なかなか思い浮かばなくて。“死ぬまで一生愛されてると思ってたよ”っていう言葉に勝てる言葉がどうしてもなかったんですよ。どんなタイトルつけても1曲目の1行目で負けてしまうと思って。だったらこの言葉にしようと思ってって。このタイトルにしました。

-尾崎さんの歌詞は鋭い切り口だったり、人が使わないような表現が並んでいますよね。敢えてそういうものにしているのでしょうか。

そういう表現があるなら使わないのは勿体無いなと思うし。人が言わないような言葉を……わざと選んでるわけじゃないですけど。人が聴いたときに違和感を覚えるというか、気になる言葉を使いたいという気持ちがありますね。どうせ曲作るならこの世の中にはない曲を作りたいし。そういう“変わった言葉”と言われる言葉だってこの世の中には既に存在しているわけじゃないですか。だからそれを使って、人が使ってない表現を自分のメロディで歌いたいなって気持ちがありますね。言葉だけを言ったらちょっと誤解されたり(笑)、変な気持ちにさせたりするとは思うんですけど、自分のメロディがあれば絶対ちゃんと届くっていう自信もあるし。変なこととか悲しいこととか言ってるところに綺麗なメロディだったり、聴きやすいメロディが乗ってると……面白いなとも思うし。