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INTERVIEW

Japanese

Any

2010年12月号掲載

Any

Member:工藤 成永(Vo & Gt) 大森 慎也(Ba) 高橋 武(Dr)

Interviewer:沖 さやこ

「このバンド、メンバー全員平成生まれだって!」なんて珍しさは、とうの昔の話。いつの時代もムーヴメントというものは、更なる発展の可能性を秘めた若者が作るものである。Any(エニー)もそういうパワーを秘めたバンドのひとつだ。横浜ハイスクールミュージックフェスティバル(通称YHMF)でグランプリを受賞し、今年の9月にシングル『優しい人』でメジャー・デビュー。少年から大人に変わる成長の断片を垣間見たファースト・アルバム『宿り木』について、メンバー全員にじっくり語ってもらった。

-今回インタビューとしてはSkream!初登場、そして今作はメジャー・ファースト・アルバムということで、この作品でAnyを知っていく人も多いと思うので、まずAnyというバンドについてお尋ねしたいと思います。2006年12月に結成ということですが。

大森:もともと僕と工藤くんが同じ高校で、同じ軽音楽部に所属していたんです。それぞれ違うバンドを組んでいたんですけど、工藤くんが組んでいたバンドがYHMF(横浜ハイスクールミュージックフェスティバル)という大会でグランプリを取ったんです。それをキッカケにして工藤くんが「一緒にやらないか?」って声を掛けてくれて。その後、僕のバンドに居たドラムと、僕と工藤くんの3人で組んで、そこでAnyってバンドが出来たんです。

工藤:その頃からプロになりたいなぁっていう願望だけは凄くあって。グランプリを初めて取った時に、もっと音楽でちゃんとやっていきたいなぁって思ったんです。その時“このメンバーでやっていくのか、どうなんだろう?”って考えて。みんながみんな、本気でプロを目指す気持ちでは無かったんですよね。前からもともと大森くんとやってみたいなぁって気持ちがあったんで彼を誘いました。

-お二人と高橋さんとの出会いは2007年のYHMFなんですね。

高橋:Anyがグランプリ取った時に僕は他のバンドで出場してて、そこで2人と話したりしてて。いつか一緒にやれたらいいねって言ってたんですけど、半年過ぎたくらいに連絡があって。

-高橋さんはAnyというバンドのどこに惹かれましたか?

高橋:一番は曲ですね。大会で見てるときも、普通に凄い良い曲だなって思ってたんで。それと同時に「あー俺だったらドラムこうしたい!」とかその時からずっと考えてたんで、誘ってもらったときは嬉しかったですね。

工藤:その当時武くんの名前は高校生のバンドの中で広まってて、僕も名前だけは知ってたんです。「うまい奴がいる」って。で、2007年のYHMFで彼のドラムを予選会場で見た時に「あ、うまいなぁ、評判通りだな」って思って。で、前のドラムが脱退して「次誰入れようか?」って考えた時に、彼の名前が一番に上がった。まさか彼がそんなにやりたいと思ってくれてると思わなかったんで、嬉しかったですね。

-相思相愛で。

工藤:でも入ってみたら、何だこんな奴だったのかっていうのはありますけどね(笑)。

一同:(笑)。

-AnyにおいてYHMFがかなり大きな飛躍や出会いのキッカケになっているんですね。

工藤:大会にレコード会社の人とか事務所の人とかがちらちら来てて。その中で、僕らと一緒にやりたいねっていってくれる一番気持ちの強い方がいたんで。大会がなかったら僕ら3人も一緒にバンドを組んだり、出会ったりしてなかったし。そうですね。

-そして21歳になる皆さんが、今年メジャー・デビューなさったということで。こういう大舞台に飛び込む不安などはありましたか?

工藤:最初から根拠の無い自信があったんですよね。なんか出来る気がする(笑)。ずっと、なんかやれる気がするなーっていうのがあって。だから不安っていうよりも、これから何が待っているんだろう?っていう期待のほうが凄く大きかったですね。

高橋:不安っていうネガティヴな思考ではなかったですね。これから更によくなる可能性、伸びしろって思ってます。緊張感とかは勿論ありますけど。

大森:これから今まで以上に沢山の人に聴いてもらう機会が増えてくると思うんで。常にいいもの届けて行かなくちゃなっていう責任感はありますね。