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INTERVIEW

Japanese

おとぎ話

2010年01月号掲載

おとぎ話

Member:有馬和樹(Gt/Vo)

Interviewer:佐々木 健治


-「コトバとコトバ」は?

これはTHE WHOの「Kids Are Alight」みたいないい曲作りたいと思って。単純な曲で、コード数も少ないし。気に入っている曲ですね。いつも下ネタばかり言ってる、大阪のおじさんがいるんですけど。40歳を過ぎていて。そのおじさんが酔っ払うといつもこの曲を口ずさむんでいいんですよね。「僕の好きなコトバ~」って。だから、ああいい曲なんだなと。

-(笑)「I LIKE SPORTS」は、個人的に凄く好きなんですよね。

これ、いいですよね。

-いいですね。

うちのメンバー・・・またベース以外なんですけど(笑)、ベース以外は皆ロックが好きなので。『In Utero』とかああいうアルバムが凄く好きだし。今年は結構久しぶりに洋楽のハードコアを聴いていて、CONVERGEとか凄く好きで。そういうのを聴いていたら、気持ちがあがってリフものを作りたいなと思って。最近はずっとそことTHE PIXIESの間でせめぎ合っていますね。

-ハードコアとTHE PIXIESの間ですか(笑)。

ハードコアなんだけど、ハードコアにならないというか。そこで乗っかっているメロディが不思議っていうのが、おとぎ話の良さなのかなと思いますね。歌詞とかも含めて、結構完璧だと思ってるんですけどね。

-うん。この音でこの歌詞っていうバランスはかなりいいと思いますね。

信じられないですよね。歌詞にハチミツとか出てきますからね。

-(笑)スポーツっていうイメージもあまりなかったですけど。

ないですよね。何でこの曲名になったかと言うと、多分曲を作っている時にサッカーとか観てたんじゃないですかね。それだけしか思い浮かばない(笑)。意外性のある人を食ったような曲名が好きだから。何で!?みたいなタイトルが好きなんで。

-最初からスポーツの曲を書こうみたいなこともなかった?

全然思っていなくて、自分の中ではただ「I LIKE SPORTS」っていう語呂とかの感じが好きだっただけなんですよね。だけど、途中でエンジニアの岩田さんが「皆で歌ったほうがスポーツ感が出るから、スタジアム・ロックにしようぜ」みたいなことを言われて。「バカだな、この人」と思って、そこからされるがままに100人分くらいの声を録音しましたね。

-100人?

自分等の声をどんどん足していって、100人分くらいになったのかな。

-へえー(笑)。「泣き出しそう」は?

これはTHE BEATLESとかサザンですね(笑)。「泣き出しそう」みたいな曲は作ってみたかったんですよ。結構、終末思想とかあって。僕、明日とか何なら今すぐにでも地球が終ってもおかしくないと思っていて。人って簡単に死んじゃうから。そういう時に大事なものって何かなと考えたら、やっぱり景色だったりとか、好きな人、友達の気持ちとか。あとは、目が悪い人にも、何か景色みたいなものを思い浮かべてもらえたらいいなと思って作った曲ですね。

-終末思想って、有馬君の中で根本的にあるんですか?

根本的にっていうか、例えば、異常気象だったりするじゃないですか?それに、周りでも人が死んでいるし。誰かに自分が刺されたら死んじゃうし。まあ、そこは小さいところなんですけど。単純に、地球がもうヤバイんじゃねえかと常に思っているというか。
だったら、何をしたいのかなと。昔、何かのテレビ番組でスペイン人のことをやっていて。スペイン人は、明日死ぬかもしれないから、信号を無視すると。まあ、それはもちろん大枠だと思うんですけど。それを聞いた時に、感動しちゃって。そんな信号無視はしないですけど、自分で責任とれるなら、それでいいじゃんと思って。明日、死ぬんだったら、後悔しないようにしようというか。何か、無理して少し高いものを食べたいと思ったら、必ず食べるようにしているから(笑)。