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DISC REVIEW

Overseas

Music For Cars EP

THE 1975

『Music For Cars EP』

Release Date : 2013-04-08
Label : Polydor Records

THE 1975は、夜の闇に隠れてロックで踊る。マンチェスター出身のこの不良たちの音楽は“ロックの復権”なんて安っぽい言葉で片付けられない大きな希望に満ちている。ちょっと学が足りなさすぎるんじゃないの……なんて下手したら勘違いしそうになる歌詞やギター・フレーズの執拗なまでの反復は、エレクトロやクラブ・ミュージックの快楽性を切り取ったものだし、ポップなメロディの隙間に顔を覗かせるマンチェスターの工業地帯の荒涼とした夜を思わせるサウンドスケープは、SIGUR ROSや各種のシューゲイザー・バンドを思い起こさせる。しかし、その実験の成果が「Chocolate」のような素直なポップに結実しているのが彼らの可愛いところであり、また大きな可能性を感じさせる部分だ。大期待。(小田部 仁)


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Notes On A Conditional Form

2018年の前作『A Brief Inquiry Into Online Relationships』と対になるニュー・アルバム。環境活動家 グレタ・トゥーンベリのスピーチに端を発し、UKガラージ、アンビエント、ヒップホップ、果てはインダストリアル・パンクまで多種多様な音楽的背景、地球温暖化やLGBTQなどの社会的トピックが22曲に詰め込まれ、まるで現代社会の混沌をパッケージしたかのよう。そんな一歩間違えば雑多な作品になりかねない題材を、洗練されたサウンドへと見事にまとめ上げるのがTHE 1975という稀代のバンドのなせる業なのだろう。変化し続ける世界に道標を立て続ける旅のような作品で、それだけにバンド・メンバーへの愛を歌うラスト・トラック「Guys」が胸を打つ。(菅谷 透)


I Like It When You Sleep, For You Are So Beautiful Yet So Unaware Of It

やたら長いアルバム・タイトルと、グラム・ロックとPRINCEがマリアージュしたような先行配信ナンバー「Love Me」、「Ugh!」が話題で、1月の来日公演も即完売。と、ここまで書いて、今、そんなロック・スターめいた"洋楽バンド"他にいる? と思うわけだ。若干の"暗さ"をマンチェスターという出自と結びつけていた1stと比較すると、今作は前述の2曲を始めとする80sフレイヴァーでミニマル・ファンク調にハジケたポップ・チューンや、USのトレンドであるエレクトロ/R&B、スタジアム・バンドで言えばCOLDPLAYのお株を奪い去りそうなスケール感。しかもシンセ・ポップ経由のドラマチックなナンバーが居並ぶのだから、さらに全世界を魅了する可能性大。サウンドとしてのロックを漂白してもロック的という不思議な作品。(石角 友香)


Music For Cars EP

THE 1975は、夜の闇に隠れてロックで踊る。マンチェスター出身のこの不良たちの音楽は“ロックの復権”なんて安っぽい言葉で片付けられない大きな希望に満ちている。ちょっと学が足りなさすぎるんじゃないの……なんて下手したら勘違いしそうになる歌詞やギター・フレーズの執拗なまでの反復は、エレクトロやクラブ・ミュージックの快楽性を切り取ったものだし、ポップなメロディの隙間に顔を覗かせるマンチェスターの工業地帯の荒涼とした夜を思わせるサウンドスケープは、SIGUR ROSや各種のシューゲイザー・バンドを思い起こさせる。しかし、その実験の成果が「Chocolate」のような素直なポップに結実しているのが彼らの可愛いところであり、また大きな可能性を感じさせる部分だ。大期待。(小田部 仁)



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