Overseas
THE 1975
Skream! マガジン 2023年05月号掲載
2023.04.27 @ぴあアリーナMM
Writer : 山口 智男 Photographer:Jordan Curtis Hughes
"SUMMER SONIC 2022"以来8ヶ月ぶりとなるTHE 1975の来日公演が東京、横浜、名古屋、大阪を回る計5公演のジャパン・ツアーとして実現した。一部の公演では追加チケットも発売されたそうだが、計5公演はすべてソールド・アウト。THE 1975にとって最大規模となった今回のジャパン・ツアーは、この日、Matthew Healy(Vo/Gt)がステージで言った、"the biggest in Japan"を改めて印象づけるものとなった。その昔、今はもうない赤坂BLITZで観た上半身裸でワインをラッパ飲みするMatthewの姿が、強烈な印象として未だに脳裏に焼きついていると言ったら、いつの時代の話をしているのかと笑われるかもしれない。
昨年10月にリリースした『Being Funny In A Foreign Language』を含め、これまでリリースしてきた5枚のアルバムは、すべて本国イギリスではNo.1ヒットとなっているが、そのエピソードだけでは伝わらない彼らの存在の大きさを感じるのが、日本の若いバンドが異口同音に語るTHE 1975の影響を耳にするときだ。メインストリームで鳴る王道のポップスを、80年代以降のUKロックのバンド・サウンドに落とし込んだTHE 1975を、彼ら若手バンドはひとつのロール・モデルとして考えているようだが、そんな音楽性のみならず、時代の気分に相応しい現代のポップスを奏でながら、ポップスという言葉が連想させるものとはちょっと違う――それは曲と曲の間にフラスクボトルのウイスキー(?)をあおったり、ワインをラッパ飲みしたりするMatthewのパフォーマンスによるところが大きいと思うのだが、バンドが漂わせるエキセントリックで、どこか危なげな魅力もまた多くのバンドマンを魅了しているに違いない。改めてそこに気づけたことが今回彼らのライヴを観た中で一番の収穫だったかもしれない。
Elvis Presleyの「Love Me Tender」が会場に流れるなか、ふらっとステージに出てきたMatthewが(その姿を追うカメラの映像がステージ背後のスクリーンに映し出されていた)、サポート・メンバーのピアノと自ら爪弾くギターだけで「Oh Caroline」ともう1曲をしっとりと聴かせた、どことなく即興っぽいオープニングからもそれは窺えた。そこから2時間、最新アルバムからの6曲に加え、代表曲の数々を時折曲の導入に交えるMatthewの弾き語りが、ライヴならではの臨場感を印象づけながら披露していく。
そしてエレポップ調の「Looking For Somebody (To Love)」やアーバンな「Happiness」をはじめ、ダンサブルなポップ・ソングでアリーナ席からスタンド席まで揺らす一方で、ポップスのひと言に収まり切らない聴きどころを持つ曲を随所におり交ぜ、ロック・バンドの矜持も刻み込む。中でも、ドローン・サウンドを効果的に使ったサイケデリックなドリーム・ポップの「Medicine」、トリップ・ホップ風のジャジーなバラード「Fallingforyou」、重厚なサウンドで圧倒したダーク・ウェーヴの「Love It If We Made It」、00年代調のニュー・ウェーヴなロック・ナンバー「Sex」が特に印象に残っている。また、「Sincerity Is Scary」では、同曲のMVでMatthewが被っているものを思わせるニット帽を観客がステージに投げ入れ、Matthewが歌いながらそれを被るという見どころも。パーティー調の陽気なポップ・ロック・ナンバー「If You're Too Shy (Let Me Know)」の演奏中、ステージ背後のスクリーンに抜かれた歌い踊る観客の笑顔から、そこにいる誰もが今この瞬間を楽しんでいることは間違いなかった。
今回のツアーでは、パーカッション奏者とサックス奏者を含む4人のサポート・メンバーを迎えていたが、最後の「Give Yourself A Try」はMatthew、Adam Hann(Gt)、Ross MacDonald(Ba)、George Daniel(Dr)の4人だけでポスト・パンク調のエネルギッシュな演奏を繰り広げ、タイトなバンド・アンサブルをダメ押しでアピール。前日あったアンコールは、この日はなしという彼ら一流の気紛れ(?)からも、THE 1975がライヴを型通りに考えていないことが窺える。
[Setlist]
1. Oh Caroline
2. When We Are Together
3. Looking For Somebody (To Love)
4. Happiness
5. Ugh!
6. Oh Caroline
7. Me & You Together Song
8. Medicine
9. If You're Too Shy (Let Me Know)
10. I'm In Love With You
11. Fallingforyou
12. About You13. Robbers
14. Somebody Else
15. It's Not Living (If It's Not With You)
16. Sincerity Is Scary
17. Paris
18. Chocolate
19. Love It If We Made It
20. Guys
21. I Always Wanna Die (Sometimes)
22. The Sound
23. Sex
24. Give Yourself A Try
- 1
LIVE INFO
- 2025.11.27
-
打首獄門同好会
MONOEYES
Cody・Lee(李)
moon drop
桃色ドロシー
オレンジスパイニクラブ
OKAMOTO'S
ザ・クロマニヨンズ
TENDRE
Another Diary
cakebox(シノダ/ヒトリエ)
PEDRO
Tempalay
あたらよ
- 2025.11.28
-
Galileo Galilei
優里
BLUE ENCOUNT
go!go!vanillas
怒髪天
DJ後藤まりこ × クリトリック・リス
VII DAYS REASON
Dios
崎山蒼志
凛として時雨
ズーカラデル
コレサワ
SHERBETS
Another Diary
cakebox(シノダ/ヒトリエ)
ポルカドットスティングレイ
おいしくるメロンパン
sajou no hana
NEK!
CENT
OKAMOTO'S
meiyo
RAY
reGretGirl
- 2025.11.29
-
ビレッジマンズストア
Appare!
YOASOBI
NEE
暴動クラブ
brainchild's
Cody・Lee(李)
キタニタツヤ
優里
くるり
TOKYOてふてふ
MONOEYES
キュウソネコカミ
moon drop
THE BACK HORN
androp
The Biscats
フレデリック
チリヌルヲワカ
怒髪天
eill
LOCAL CONNECT
wacci
LACCO TOWER
大橋ちっぽけ
BLUE ENCOUNT
ドラマチックアラスカ
アーバンギャルド
ねぐせ。
ExWHYZ
UVERworld
フラワーカンパニーズ
愛美
浪漫革命
東京スカパラダイスオーケストラ
BACK LIFT / 魔法少女になり隊 / LEEVELLES / パピプペポは難しい ほか
Bentham
MONO NO AWARE
NANIMONO
カミナリグモ
9mm Parabellum Bullet
PIGGS
- 2025.11.30
-
ビレッジマンズストア
YOASOBI
NEE
TOKYOてふてふ
凛として時雨
キタニタツヤ
崎山蒼志
くるり
キュウソネコカミ
moon drop
SHERBETS
THE BACK HORN
TENDRE
アーバンギャルド
the paddles
秋山黄色
TOMOO
LACCO TOWER
ドラマチックアラスカ
LUCY
ExWHYZ
Maki / SIX LOUNGE / w.o.d. / KUZIRA / TETORA
UVERworld
フラワーカンパニーズ
ポルカドットスティングレイ
NANIMONO
ズーカラデル
ぼっちぼろまる×ポップしなないで×ぜったくん
コレサワ / ヒグチアイ / のん / ひぐちけい
miwa
MONO NO AWARE
Conton Candy
JYOCHO
離婚伝説
- 2025.12.02
-
RADWIMPS
LONGMAN
Dios
RAY
マカロニえんぴつ × DISH//
私立恵比寿中学
GLIM SPANKY
SUPER BEAVER
IneedS
- 2025.12.04
-
TENDRE
LEGO BIG MORL
私立恵比寿中学
SHERBETS
Homecomings
アーバンギャルド
キュウソネコカミ
吉井和哉
Hakubi
- 2025.12.05
-
桃色ドロシー
私立恵比寿中学
moon drop
ポルカドットスティングレイ
ザ・クロマニヨンズ
NANIMONO
eill
Laughing Hick
崎山蒼志
さかいゆう / 望月敬史 / L'OSMOSE(O.A.)
flumpool
とまとくらぶ
Another Diary
岡崎体育
Rei
ズーカラデル
打首獄門同好会
- 2025.12.06
-
キュウソネコカミ
AIRFLIP
ザ・クロマニヨンズ
凛として時雨
OKAMOTO'S
BLUE ENCOUNT
indigo la End / a flood of circle / Galileo Galilei / go!go!vanillas ほか
Cody・Lee(李)
brainchild's
LEGO BIG MORL
NANIMONO
怒髪天
ねぐせ。
CVLTE
UVERworld
eastern youth
キタニタツヤ
優里
Kroi / Jeremy Quartus(Nulbarich) / BREIMEN / luv
flumpool
チリヌルヲワカ
Aooo
Mirror,Mirror
心愛 -KOKONA-
THEラブ人間 / ビレッジマンズストア / 忘れらんねえよ / KALMA ほか
フラワーカンパニーズ
Ryu Matsuyama
MyGO!!!!!
- 2025.12.07
-
ぜんぶ君のせいだ。
崎山蒼志
キュウソネコカミ
MOSHIMO
moon drop
ポルカドットスティングレイ
凛として時雨
BLUE ENCOUNT
AIRFLIP
OKAMOTO'S
sumika / マカロニえんぴつ / Kroi / ズーカラデル ほか
NANIMONO
怒髪天
Devil ANTHEM.
ACIDMAN
eastern youth
小林私
UVERworld
優里
秋野 温(鶴)
LACCO TOWER
OAU
the telephones
BIGMAMA
フラワーカンパニーズ
9mm Parabellum Bullet
PENGUIN RESEARCH
トゲナシトゲアリ × RAISE A SUILEN
- 2025.12.08
-
ザ・クロマニヨンズ
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
RAY × きのホ。
ドラマチックアラスカ
PACIFICA
シベリアンハスキー
雨のパレード
never young beach
- 2025.12.09
-
キュウソネコカミ
天女神樂
ザ・クロマニヨンズ
FRANZ FERDINAND
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
ドラマチックアラスカ
TENDRE
PACIFICA
Galileo Galilei
Dios
ザ・シスターズハイ
ストレイテナー
PEDRO
モーモールルギャバン
- 2025.12.10
-
PACIFICA
Galileo Galilei
山本彩
東京スカパラダイスオーケストラ × HEY-SMITH
くるり
森 翼
Wez Atlas
すなお
ストレイテナー
BLACK COUNTRY, NEW ROAD
RELEASE INFO
- 2025.11.27
- 2025.11.28
- 2025.11.29
- 2025.12.01
- 2025.12.03
- 2025.12.05
- 2025.12.06
- 2025.12.09
- 2025.12.10
- 2025.12.12
- 2025.12.17
- 2025.12.19
- 2025.12.20
- 2025.12.21
- 2025.12.24
- 2026.01.01
FREE MAGAZINE

-
Cover Artists
ザ・クロマニヨンズ
Skream! 2025年11月号


















