Overseas
JAMIE T
2010年02月号掲載
Interviewer:佐々木 健治
デビュー・アルバム『Panic Prevention』のジャケットは、彼の音楽を端的に示している。機材やアナログ・レコード、ポスターや写真で埋め尽くされた雑然とした部屋でギターを抱えるJAMIE T。様々なジャンルをミックス、サンプリングしながら生み出される自由奔放な音は“一人ARCKTIC MONKEYS”“UK版BECK”などと称され、本国イギリスでは高い注目を集めた。そんなJAMIE Tがセカンド・アルバム『Kings & Queens』でいよいよ日本に登場する。このポップでリリカルなアルバムについて、メールでインタビューを敢行!!!
-はじめまして。ニュー・アルバム『Kings & Queens』が日本でも発売されることになりました。今作も、素晴らしいアルバムですね。日本盤は今回が初めてということで、簡単にあなたのプロフィールからお話を伺わせてください。あなたはロックからヒップ・ホップ、スカやレゲエまで、多様なスタイルをミックスさせた音楽をやられていますが、どのような音楽を聴き、音楽を創るようになったのですか?
小さい頃からBEASTIE BOYS、RANCID、THE CLASH、それと60年代の古いスカ音楽を沢山聴いていていたんだけど、例えばその流れでレゲエとパンクロックとかをミックスする文化が生まれたとするじゃない?そういう事の影響を受けて、あまりジャンルを気にせずに色々と音楽をミックスする自分スタイルが生まれてきたかな。それと、ドラムンベースとかもよく聴くかな。一つのスタイルに固執せずに、音そのもの自体を楽しむ今のスタイルが生まれてきたね。
やっぱり若い頃に聴いていた音楽らが今の自分に影響を与えているね。その頃聴いていたものを楽しみ、そこから“自分が何をしたいか”とはっきりと決めていくことが大切だと感じたよ。で、実際自分が作ったものを自分が楽しみ、そのことによって他の人も楽しんでくれることを考えていくことが一番だと思うようにもなったし。
-あなたが音楽を創るきっかけになったような決定的な作品を挙げるとすると、何になりますか?
さっきの質問でも言ったけど、やっぱりTHE CLASHかな。1978年発売の「White Man In Hammersmith Palais」を聴いたとたんすぐに「これ絶対好きだ」ってわかったね。まだその頃は13歳だったけど。今でも聴くし、いつ聴いても色あせない一曲だね。その曲を聴いてから自分が何を好んでいるのかはっきりとわかったよ。
-あなたの様々なジャンルをミックスするスタイルというのは、音楽を作り始めた当初からのものですか?
そうだね。自分の最初のキャリアは15歳くらいに始まったね。パンク・バンドをやっていて、ドラムを担当していたんだよ。そこからドラムンベースにはまり、次はギターをやり始め、次第に色んなことが合わさってきて、自分で音楽を作る頃には過去やってきた色んなジャンルの音楽がミックスされて今のスタイルがすでに出来上がっていたよ。
-サンプリング・センスも素晴らしいですが、かなりのレコードを持っているのでは?
実際数えたことはないけど、数千枚はあると思うよ。今はもうあまりCDを聴くことはなくなったけど、レコードは今でも好きだし、聴くね。それと映画も大好きで、映画DVDも物凄い本数持っているよ。何百本という単位でね。
ちなみに最近ではiTunesとかのオンラインでも音楽は買って聴くことはあるよ。最近の新しい音楽とかね。たまに間違って買うこともあるけど。
自宅に戻ってゆっくりするときに聴くのは、結局なんだかんだ言ってアナログ盤レコードだね。レコードが一番好きだよ。例えばオンラインで曲を買って気に入ったら速攻でレコードを買いに行くよ。実際手にとってアートワークを色々とみたり、歌詞を読んだりするのが本当に好きなんだ。それをオンラインで曲を買ったときには出来ないからね。やっぱり現物を所有する喜びはなんとも言えないよ。
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