Japanese
Lucie,Too / ayutthaya / sora tob sakana
Skream! マガジン 2018年07月号掲載
2018.06.10 @下北沢LIVEHOLIC
Writer 稲垣 遥
女性ならではのしなやかさ、強さ、そして刺々しさ。世代も形態も異なる女性ヴォーカル・グループ3組がこの日鳴らした音楽は、三者三様でありながら、そんな魅力を湛えていた。


まず最初に静かに現れたのは、4人組ガールズ・グループ sora tob sakana。真っ白な衣装に白のスニーカーという装いは、若さから放たれるとびっきりの瑞々しさを際立たせていた。1曲目は5月にリリースされたばかりのメジャー・デビュー作より「Lightpool」。スピーディなエレクトロニック・ロック・サウンドに乗った"流れ出した星屑たちに照らされ踊る/甘く長い夢の様に"という詞は、この空間を作り出す彼女たち自身を意味するかのようで、メッセージ性を感じる。クールでロックなインパクトを与えたあとに演奏した「魔法の言葉」は、一転して電子音がキラキラと煌くひたすらキュートでポップな楽曲。4人も後ろを向き、いたずらな笑顔を見せていた。次いで、人差し指を口に当て、かわいらしさを孕んだ陰を演出した「秘密」を披露。クールなだけでもかわいいだけでもない、くるくると変わる表情に驚かされる。
トリッキーなリズムにメンバーが"こ"、"と"、"ば"とひと言ずつ紡いでいく「広告の街」は、背伸びをした恋を、危うさも見え隠れさせながらドラマチックに歌う。最後はコールも沸き起こった「夜空を全部」から、手を何度も天に突き上げる振付が印象的な「Lighthouse」へ繋いで締めくくった。
短い時間ながら、メンバー各々の個性をしっかりと見せつけたのだが、そこにあったのは、その年齢に似合わない卓越した表現力と強い志だった。はけ際に靴紐がほどけているメンバーがいたことに気づいたが、それをパフォーマンス中にまったく気づかせない姿もさすがだ。彼女たち自身も気づいてない魅力がまだまだ秘められていそうで、今後を期待させるステージだった。


2番手に登場したのはayutthayaである。ゲスの極み乙女。のほな・いこか(Dr)との2ピース・バンド"マイクロコズム"のメンバーとしても知られる太田美音(Vo/Gt)を中心に、独自の存在感を放つプレイヤーが集結したバンドだ。ナイキの"JUST DO IT"と書かれたTシャツにデニム・パンツという服装を身に纏い、飾らない様子の太田がチューニングしながら始めた「海岸線」で幕開け。ゆったりしたギターからスタートするが、サビに入った途端、太田のまっすぐ伸びる声と弾けるようなバンド・サウンドでフロアの空気を一瞬にして変えてみせた。誰にも似ていない。でも耳なじみがよく、すぐに覚えられる不思議な魅力を持つ楽曲たち。アンニュイなギター・リフと隙間がありつつ手数の多いドラムに、浮遊感のある声で"もったいない"、"もったいなくない?"と自問自答を繰り返す「mottainai」は、部屋の中でまどろんでいるようなムードから、後半の怒りが爆発するような激しさへと緩急をつけた展開に迫力を感じる。太田は"今日(出演者の)年齢差がすごいなと思って。ばばぁでーす"と笑わせながら"でもやるしかねぇよ。負けてらんねぇよ"とTシャツの文字にかけてニヤリとする。そして、アラカワシ(Gt)と向かい合いギターを奏で、荒っぽさと優しさを同時に演出した「グレープフルーツ」に続き、ニューEP『dejavu』にも収録されている新曲「君なら」へ。シンプルなリフを繰り返す展開だからこそ、透明な歌声がひと際ストレートに胸に突き刺さった。
"みんなLucie,Too待ちなんでしょ?"とラストに「GUM」を放つ。憎まれ口を叩きながらも、そのステージからは爪痕を残してやろうという気概が伝わる天邪鬼っぷり。うねうねとたゆたうベース・リフにキレのいいドラムという独特のバランスと、ラストで一気にかき鳴らし走り切るギター。最後に太田が"ざっす!"と観客にお礼。シニカルに自身の音楽をやり切る様が痛快だった。


トリはカナダ公演も経験し、勢いを増すガールズ・バンド Lucie,Too。チューニングではChisa(Vo/Gt)が、レーベルの先輩であるナードマグネットの新曲のリフを鳴らしほくそ笑む。そのChisaが1音1音大切そうに爪弾くアルペジオに合わせ、ぼんやり明るくなっていく照明のなかで"そんな自分が嫌い"と歌う、痛々しく素直な楽曲「リプレイ」からスタート。その後エッジの効いた楽曲を次々と披露していくが、クリーンながらも太いギターと弾むリズム隊、3ピースの粒立った音像が心地よい。
"LIVEHOLIC、3周年おめでとうございます!"とChisaが祝いの言葉を述べたあと、「Lucky」から、家で悶々と想像を膨らませる片想いの曲「幻の恋人」へ。ヒリヒリしたギター・ソロとドコドコと響くバスドラ。"やってやるぞ!"と気合を露わにするのではなく、自然体でパフォーマンスをしてのける3人。フロアも着実に熱を帯びてじわりと温度が上がっていく。Chisaがまっすぐ前を見つめ、牧歌的ながらもパワフルな歌声で止められない恋心を叫ぶ「ドラマチック」では胸がぎゅっと締めつけられる。
3人が中央に集まって、シバハラナホ(Dr/Cho)のカウントから始めたのは、ダウナーな重めのサウンドに、話すような歌声が乗る、バンドの新たな一面を感じさせる新曲。ラストは飛び跳ねながら、ポップな「Fairy Kiss」、「キミに恋」と畳み掛け、性急なビートにフロアからは自然と拳が突き上がる。Chisaもステージ上でつまずくほどの振り切ったテンションで、くしゃっとした満面の笑顔を見せてくれた。それを見て彼女たちは等身大のまま、爽やかさの中に熱を滲ませることができるバンドなんだと確信した。アンコールはデビュー曲「May」でセンチな余韻を残し、堂々たるステージを終えたのだった。
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