Japanese
sora tob sakana
Skream! マガジン 2019年11月号掲載
2019.10.22 @浅草花劇場
Writer 宮﨑 大樹
この日、sora tob sakanaが扉を開いた先で出会ったのは、ただならぬ雰囲気を身に纏った若き音楽家だった。
sora tob sakanaの対バン企画"sora tob sakana presents. ~月面の扉~"。その第8回目となる公演に登場したのは音楽家の君島大空。この日は着席ライヴということもあってか、まるでこれから独演の舞台が始まるかのような、独特の緊張感が会場に漂っていたようにも思える。しかし、君島がインストの「叙景#1」から「鬼壓床」、「散瞳」、「向こう髪」と披露し、色合いの異なる曲でフロアを彩っていくと、観客は君島の音楽が持つ引力に引き込まれ、あっという間に彼のアーティスティックな空気で浅草花劇場が満たされた。とりわけ「散瞳」で鳴らしたアコースティック・ギターの温かい音色と、エフェクトを効かせた機械的な歌声の融合は、思わず呼吸を忘れてしまうほど魅力的であった。君島には、sora tob sakanaへ「燃えない呪文」という曲を提供した縁がある。そんな君島からsora tob sakanaへ"愛を表明する"ために「夜空を全部」のカバーが披露された。君島のフィルターを通した「夜空を全部」は、sora tob sakanaのものとはまた違う情景を見せていく。それはまるで、静かな夜の海辺で星空を眺めるかのような心象風景だった。
君島がステージへsora tob sakanaを招くと、彼が提供した「燃えない呪文」でアコースティック・コラボが始まった。君島が優しく語り掛けるように奏でたアコースティック・ギターに乗せて広がっていく、sora tob sakanaのメンバーが紡ぐメロディ。神﨑風花の優しい歌声、寺口夏花のまっすぐに伸びる歌唱、山崎 愛の透き通った声質、それぞれのソロ・パートもユニゾンも、オリジナルとは異なる表情を見せ観客はうっとりと酔いしれる。さらに君島は"もう1曲やってみたいなという曲がありまして。照井(順政/音楽プロデューサー/ハイスイノナサ/siraph)さんと連絡を取り合っていて、「これしかなくねぇか」みたいな感じになった曲があってですね。僕もすごく好きな曲で、せっかくなのでやってみようと思います"と「ありふれた群青」を披露。君島自身も歌に参加し、sora tob sakanaの歌声に第4の歌声が入ることで味わい深い音像が生まれていく。コラボを終え、君島とsora tob sakanaがステージをあとにすると、大きな拍手が鳴り響いた。
コラボレーションの余韻が残るなか、「whale song」とともにsora tob sakanaが登場。「魔法の言葉」から彼女たちのパフォーマンスがスタートした。君島とのコラボの際に着ていたTシャツから、白くふわっとした衣装にチェンジした彼女たちのダンスは、より柔らかな印象を与えて観客を魅了する。続く「鋭角な日常」では一転してスピーディ且つ躍動感のあるダンスを見せ、鮮やかなコントラストをステージ上で表現した。ダイナミックな動きをしながらも、まるでそうは感じさせないような安定感のある歌声を届けていく。その姿からは、今年結成5周年を迎えた彼女たちが、sora tob sakanaの上質な音楽をステージ上から届けていくために、磨きをかけ続けてきた確かな実力が感じられる。MCを挟んで、ポエトリー・リーディングを取り入れた「ブルー、イエロー、オレンジ、グリーン」、「発見」、「秘密」を披露。君島がカバーで披露した「夜空を全部」でこの日一番の盛り上がりを生んだsora tob sakanaが、ラストに選んだのは「流星の行方」だ。ストリングス、ピアノを織り交ぜた、壮大で疾走感のあるバンド・サウンドにエモーショナルな歌声を乗せて駆け抜けていく。sora tob sakanaのステージでは、何かがバチっとハマったときに宇宙を感じることがある。まさにそのような瞬間がこの日の「流星の行方」にはあったように思う。緩急のあるセットリストで進行していったライヴだったが、決して振り回されているような感じはせず、むしろsora tob sakanaの音楽に身を委ねている心地よさを感じることができた。
終演後、ステージに再び姿を見せた君島は、sora tob sakanaのライヴを"希望の光を感じました"と表現していた。sora tob sakanaの放つ光は、音楽ファンだけでなく、アーティストをも照らしているようだ。"月面の扉"は11月と12月にも開催。新たな"月面の扉"を開くsora tob sakanaは、この日この場所で君島との共演で得たものを吸収し、ひと回り成長した姿を見せてくれることだろう。
[Setlist]
■君島大空
1. 叙景#1
2. 鬼壓床
3. 散瞳
4. 向こう髪
5. 夜空を全部
6. 遠視のコントラルト
7. 午後の反射光
<コラボレーション>
1. 燃えない呪文
2. ありふれた群青
■sora tob sakana
SE. whale song
1. 魔法の言葉
2. 鋭角な日常
3. ブルー、 イエロー、 オレンジ、 グリーン
4. 発見
5. 秘密
6. 夜空を全部
7. 流星の行方
- 1
LIVE INFO
- 2025.09.09
-
Age Factory
THE GET UP KIDS
Hump Back
YOASOBI
打首獄門同好会
9mm Parabellum Bullet
JACK'S MANNEQUIN
"LIVEHOLIC 10th Anniversaryseries~奏・騒・壮!!!Vol.4~"
- 2025.09.10
-
Aooo
Hump Back
ハンブレッダーズ
This is LAST
The Birthday
パーカーズ × 浪漫派マシュマロ
とまとくらぶ
THE GET UP KIDS
打首獄門同好会
- 2025.09.11
-
Bye-Bye-Handの方程式
YOASOBI
The Birthday
w.o.d.
MONOEYES
THE GET UP KIDS
TOOBOE
鶴 × ONIGAWARA
- 2025.09.12
-
Aooo
ナナヲアカリ
神聖かまってちゃん
TOOBOE
w.o.d.
ビレッジマンズストア
YOASOBI
THE BOHEMIANS × the myeahns
the band apart (naked)
Rei
Awesome City Club
"LIVEHOLIC 10th Anniversary series~この声よ君の元まで!!〜"
- 2025.09.13
-
cinema staff
ヤバイTシャツ屋さん / UNISON SQUARE GARDEN / sumika ほか
神はサイコロを振らない
The Birthday
AIRFLIP
神聖かまってちゃん
This is LAST
GRAPEVINE
佐々木亮介(a flood of circle)
四星球 / 藤巻亮太 / eastern youth / 踊ってばかりの国 ほか
Creepy Nuts
KING BROTHERS
崎山蒼志 / moon drop / SPARK!!SOUND!!SHOW!! / ExWHYZ ほか
"ナガノアニエラフェスタ2025"
WtB
PIGGS
TOKYOてふてふ
LACCO TOWER
安藤裕子
GOOD BYE APRIL
The Biscats
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
"New Acoustic Camp 2025"
wacci
- 2025.09.14
-
セックスマシーン!!
ビレッジマンズストア
AIRFLIP
TOOBOE
THE BOHEMIANS × the myeahns
flumpool / 三浦大知 / コブクロ / C&K
ガガガSP / GOING UNDER GROUND / 日食なつこ / LOVE PSYCHEDELICO ほか
ナナヲアカリ
WtB
Academic BANANA
Creepy Nuts
打首獄門同好会 / GLIM SPANKY / yama / bokula. ほか
KING BROTHERS
"ナガノアニエラフェスタ2025"
センチミリメンタル
mzsrz
ぼっちぼろまる
SIRUP
Maica_n
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
"New Acoustic Camp 2025"
Mirror,Mirror
- 2025.09.15
-
セックスマシーン!!
cinema staff
Bye-Bye-Handの方程式
WtB
ビレッジマンズストア
Kroi
GRAPEVINE
Appare!
THE CHARM PARK
TOKYOてふてふ
緑黄色社会 / 04 Limited Sazabys / キュウソネコカミ / Hump Back ほか
羊文学
PIGGS
DYGL
THE SMASHING PUMPKINS
FOUR GET ME A NOTS
Bimi
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
FIVE NEW OLD
eill
UNFAIR RULE / Blue Mash / ペルシカリア / ポンツクピーヤ
アーバンギャルド
NOIMAGE
- 2025.09.16
-
THE CHARM PARK
THE BOHEMIANS × the myeahns
MONOEYES
Aooo
コレサワ
Laughing Hick / アンと私 / つきみ
"LIVEHOLIC 10th Anniversary series〜NEWIMAGE〜"
- 2025.09.17
-
YOASOBI
THE ORAL CIGARETTES
DYGL
Mirror,Mirror
Hump Back
a flood of circle
THE SMASHING PUMPKINS
ガラクタ / 東京、君がいない街 / Fish and Lips
点染テンセイ少女。
- 2025.09.18
-
YOASOBI
キュウソネコカミ
LAUSBUB
DYGL
Mirror,Mirror
MONOEYES
終活クラブ
TOOBOE
THE SMASHING PUMPKINS
椎名林檎 / アイナ・ジ・エンド / 岡村靖幸 ほか
打首獄門同好会
the paddles / DeNeel / フリージアン
otona ni nattemo / 南無阿部陀仏 / ウェルビーズ ほか
- 2025.09.19
-
THE ORAL CIGARETTES
a flood of circle
UVERworld
セックスマシーン!!
Bye-Bye-Handの方程式
Redhair Rosy
たかはしほのか(リーガルリリー)
終活クラブ
あたらよ
Aooo
KING BROTHERS
bokula. / 炙りなタウン / Sunny Girl
The Birthday
- 2025.09.20
-
カミナリグモ
Lucky Kilimanjaro
TOOBOE
GRAPEVINE
This is LAST
LACCO TOWER
WtB
キュウソネコカミ
reGretGirl
岸田教団&THE明星ロケッツ
ASH DA HERO
THE SMASHING PUMPKINS
Miyuu
竹内アンナ
ぜんぶ君のせいだ。
PAN / SABOTEN
SHE'S
"イナズマロック フェス 2025"
LAUSBUB
渡會将士
Plastic Tree
ヨルシカ
cinema staff
Broken my toybox
あたらよ
大森靖子
04 Limited Sazabys / 東京スカパラダイスオーケストラ / ザ・クロマニヨンズ / 奥田民生 / ヤングスキニー ほか
ART-SCHOOL
AIRFLIP
"NAKAYOSHI FES.2025"
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
GOOD ON THE REEL
クジラ夜の街 / Dannie May / 終活クラブ / アオイロエウレカ(O.A.)
フラワーカンパニーズ
- 2025.09.21
-
ExWHYZ
HY
豆柴の大群
TOOBOE
カミナリグモ
LACCO TOWER
The Biscats
WtB
キュウソネコカミ
envy × OLEDICKFOGGY
Plastic Tree
Broken my toybox
ぜんぶ君のせいだ。
THE SMASHING PUMPKINS
アルコサイト
ART-SCHOOL
星野源
"イナズマロック フェス 2025"
岸田教団&THE明星ロケッツ
TOKYOてふてふ
ヨルシカ
竹内アンナ
GRAPEVINE
大森靖子
ACIDMAN / GLIM SPANKY / Dragon Ash / go!go!vanillas / Omoinotake ほか
LAUSBUB
Devil ANTHEM.
peeto
KING BROTHERS
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025"
GOOD ON THE REEL
超☆社会的サンダル / さとう。 / ルサンチマン / SENTIMENTAL KNOWING(O.A.)
PIGGS
- 2025.09.22
-
WtB
reGretGirl
OKAMOTO'S
古墳シスターズ
レイラ
Bye-Bye-Handの方程式
ビレッジマンズストア
Ryu Matsuyama
CENT
- 2025.09.23
-
水曜日のカンパネラ
ART-SCHOOL
Lucky Kilimanjaro
TOOBOE
リュックと添い寝ごはん
古墳シスターズ
Omoinotake
Kroi
TOKYOてふてふ
Plastic Tree
WtB
MUSE / MAN WITH A MISSION / go!go!vanillas
amazarashi
GRAPEVINE
YONA YONA WEEKENDERS
DYGL
cinema staff
Bye-Bye-Handの方程式
Another Diary
adieu
竹内アンナ
Cody・Lee(李)
トゲナシトゲアリ
"TOKYO CALLING 2025"
RELEASE INFO
- 2025.09.09
- 2025.09.10
- 2025.09.12
- 2025.09.17
- 2025.09.19
- 2025.09.24
- 2025.09.26
- 2025.10.01
- 2025.10.03
- 2025.10.05
- 2025.10.08
- 2025.10.10
- 2025.10.11
- 2025.10.12
- 2025.10.14
- 2025.10.15
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ExWHYZ
Skream! 2025年08月号