Japanese
Lucie,Too × 新代田FEVER presents 放課後の学園祭
Skream! マガジン 2018年12月号掲載
2018.11.07 @新代田FEVER
Writer 林 なな
キュートに装飾された会場の入口、色とりどりのフラッグが揺れるフロアの天井、ロビーと場内にはいくつかの出店が立ち並ぶ。この日のオープニング・アクトとして出演したくすだまは、Lucie,Tooのかなこ(Ba/Cho)率いるチャットモンチーのコピー・バンドということで、初っ端から漂う学園祭感にワクワクが止まらない。MomとThe SongbardsはLucie,Tooと初共演らしいが、両者口を揃えて"本当の学園祭みたいで楽しい"と言いながらおおらかに身を委ねていた。No Busesにいたっては学校終わりに駆けつけ、まさに"放課後の学園祭"にぴったりのアクトだと証明するかの如く瑞々しい音をぶっ放す。
Lucie,Tooは「Lucky」でライヴをスタートさせた。8ビートの上に乗せられた明快なギター・ロックに、フロアはたちまち心地よさで包まれる。続くのは「EGOIST」。彼女たちは曲の中で恋を歌う。"恋"と言っても波瀾万丈な大恋愛では決してなくて、そのへんを歩いている女の子がふと心に思い浮かべたような甘くてかわいらしい恋を歌うのだ。しかもコード、メロディ、リズム、歌詞、これらには難解なものなんて何ひとつなく、映し出されていくのはただただ自然体な音だ。「ドラマチック」で文句なしに疾駆するサウンド。かなことシバハラナホ(Dr/Cho)によるかわいさの真逆にありそうなグルーヴィなリズムがいいアクセントとなっているからこそ、Chisa(Vo/Gt)の透明な声がよく通る。曲を終え、Chisaは"私たちのバンドには現役大学生がふたり(かなことナホ)いて。でも、自分たちの学園祭に出れないっていうね(笑)。どうしてもウェイ! したいからこの学園祭をしようと思って。みんなもウェイ! したいでしょ?"と問い掛ける。かなこが"楽しかったね~、ね!"と続けると、Chisaがすかさず"ね~!"と返し、それを見てナホがクスクスと笑う。オーディエンスの前とは思えないような気取らないやりとりが目の前で繰り広げられるものだから、フロアにも朗らかな笑顔が咲いていた。そして、「Siesta」から演奏が再開。音源よりも一段と跳ねてみせた「幻の恋人」から「オレンジ」まで連続で結び合わせる。Chisaが歌うその後ろで、かなことナホがちょっとイタズラっぽく笑いながら互いの息を合わせるその姿は、なんだか本当に大学の軽音サークルで組んだバンドのようだった。そのあとに"実行委員長からの挨拶!"とナホが話を振られると、さらにそう見えてくるのも面白い。実行委員長と呼ばれたその理由は、彼女が主導となって出店団体を募り、会場装飾もスタッフと共に試行錯誤して完成させたからなのだという。「Fairy Kiss」のアウトロでだんだんとパワフルさを増して響きわたるアンサンブル。3つの音のバランスが絶妙に噛み合い、そのうえ"かき鳴らす"という言葉がぴったりなシルエットがステージに並んでいるから、テンションもガッと上がる。音圧がはみ出そうになったところでテンポが落ち、Chisaが"キミに恋!"と叫び、「キミに恋」へ。元気良くスタートしたこの曲は、ステージとの距離がないくらい密接に響く。本編を終え感謝の言葉を投げ掛けたあと、アンコールで出てくるなり再び感謝の言葉を述べていた3人。この日から会場限定盤として発売されたEPより「exlover」を軽快に、しかしじっくりと奏で、祭は終了した。
曲を聴いたみんなが同じ方向へと歩き、同じ感情を抱く、ということを彼女たちは求めてはいない。ひとりひとり違う恋のストーリーがあって、それぞれ違う想いを抱いて、そこにこの音楽はそっと寄り添ってくれる――だからLucie,Tooの音楽を聴いて抱く感情もそれぞれでいいのである。彼女たちの音楽は、きっと今日も誰かの味方となってくれているはずだ。そうであってほしい。
- 1
LIVE INFO
- 2024.07.27
-
ぜんぶ君のせいだ。
Bye-Bye-Handの方程式
ASP
Ado
豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL
"OGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL VOL.13"
ジュウ×アンと私
いきものがかり
凛として時雨
おいしくるメロンパン
私立恵比寿中学
NakamuraEmi
終活クラブ
"FUJI ROCK FESTIVAL'24"
愛美
マオ(シド)
osage
MyGO!!!!!
halca
- 2024.07.28
-
ASP
Ado
Bye-Bye-Handの方程式
終活クラブ
"OGA NAMAHAGE ROCK FESTIVAL VOL.13"
PIGGS
LUCY IN THE ROOM
ヤングスキニー
NakamuraEmi
おいしくるメロンパン
私立恵比寿中学
PEOPLE 1
"FUJI ROCK FESTIVAL'24"
マオ(シド)
KEYTALK
MyGO!!!!!
THE BACK HORN
ExWHYZ
- 2024.07.30
-
終活クラブ
打首獄門同好会
THE FOREVER YOUNG
ゲスの極み乙女
離婚伝説
超☆社会的サンダル
東京スカパラダイスオーケストラ
- 2024.07.31
-
終活クラブ
PEDRO
THE FOREVER YOUNG
くるり
cadode
ヲドルマヨナカ
GANG PARADE × BiS
SPARK!!SOUND!!SHOW!!
水曜日のカンパネラ
ザ・シスターズハイ
ExWHYZ
東京スカパラダイスオーケストラ
- 2024.08.01
-
TENDOUJI ※振替公演
桃色ドロシー
向井秀徳
Wisteria
SILENT SIREN
NakamuraEmi
- 2024.08.02
-
TENDOUJI ※振替公演
ビレッジマンズストア
ヤユヨ
THE FOREVER YOUNG
終活クラブ
GIFTMEN
フラワーカンパニーズ
くるり
Creepy Nuts
菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)& NAOTO QUARTET
- 2024.08.03
-
SHAKALABBITS
桃色ドロシー
back number
マオ(シド)
ASP
NakamuraEmi
GIFTMEN
いきものがかり
THE FOREVER YOUNG
フラワーカンパニーズ
GRAPEVINE
G-FREAK FACTORY × 四星球
Ado
パピプペポは難しい
終活クラブ
向井秀徳
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024"
なきごと
milet
- 2024.08.04
-
ASP
back number
桃色ドロシー
いきものがかり
くるり
NakamuraEmi
"Heaven God Beach 大作戦 GIG 2024"
Bye-Bye-Handの方程式
"PSYCHIC FES 2024"
いゔどっと
ジュウ×アンと私
Ado
ヤユヨ
"ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024"
豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL
愛美
フジファブリック
- 2024.08.05
-
Novelbright
- 2024.08.06
-
THE FOREVER YOUNG
くるり
ゲスの極み乙女
NakamuraEmi
Hello Hello
polly
桃色ドロシー
Mega Shinnosuke / DYGL / yonige
- 2024.08.07
-
THE FOREVER YOUNG
ゲスの極み乙女
NakamuraEmi
オレンジスパイニクラ / Laughing Hick / シンガーズハイ / カネヨリマサル ほか
ASP
"閃光ライオット2024"
- 2024.08.08
-
polly
くるり
KANA-BOON / Cody・Lee(李) / bokula.ほか
Sou
ヤングスキニー
ゲスの極み乙女
めろん畑a go go
GIFTMEN
みゆな
ポップしなないで
cinema staff × HEY-SMITH
- 2024.08.09
-
終活クラブ
ハク。
Bye-Bye-Handの方程式
ぜんぶ君のせいだ。
そこに鳴る
詩羽(水曜日のカンパネラ)
凛として時雨
コレサワ
RELEASE INFO
- 2024.07.29
- 2024.07.31
- 2024.08.01
- 2024.08.02
- 2024.08.07
- 2024.08.08
- 2024.08.09
- 2024.08.10
- 2024.08.13
- 2024.08.14
- 2024.08.16
- 2024.08.20
- 2024.08.21
- 2024.08.23
- 2024.08.28
- 2024.08.30
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
East Of Eden
Skream! 2024年07月号