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DISC REVIEW

Japanese

2021年06月号掲載

AUGURIES

The Songbards

『AUGURIES』

Release Date : 2021-06-02
Label : ビクターエンタテインメント

3部作の第2章となる本作は、かき鳴らされるギター・サウンドが印象的な「Engineered Karma」や、ブリティッシュ・ロックを思わせる「ブルー・ドット」など全5曲を収録。特にラストを飾るミディアム・バラード「夕景」では、エモーショナルな世界観を引き立たせる神秘的なコーラス・ワークに惚れ惚れとさせられる。各曲の文学的な歌詞とも相まって、全曲聴き終わったあとは、まるでひとつの小説を読み終わったような感覚を覚えた。今作のテーマである"人はなぜ生きているのか"とは、正解のない哲学的な話だが、歌詞にも多く使われている"愛"が彼らの導き出した答えではないだろうか。第1章で存在の肯定をし、第2章で生きる意味について探求した彼らが最終章で何を表現するのか、今から楽しみだ。(伊藤 美咲)


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SOLITUDE

アメリカの詩人、エラ・ウィーラー・ウィルコックスの"貴方が笑えば、世界は貴方と共に笑う。貴方が泣くとき、貴方は一人で泣く。"("Solitude"より)から着想を得た今作は、これから始まる3部作の第1弾。"SOLITUDE=孤独"がテーマだが、このアルバムで歌われているのは決して絶望や悲嘆ではなく、誰もが心の片隅にそっと忍ばせている分量の寂しさや心細さと、その隣に静かに寄り添い、世界へ微笑みかけられるよう導いてくれる光だ。シンプルなグッド・メロディと、彼らが敬愛するTHE BEATLESを想起させる美しいコーラス・ワークも、まさに"隔てる心を優しく解かす"(「窓に射す光のように」)。まだベールに包まれた3部作プロジェクトの続きが待ち遠しくなる1枚。(岡部 瑞希)


CHOOSE LIFE

THE BEATLESを敬愛し、ブリットポップやOASISなどUKロック、そしてVAMPIRE WEEKENDらも並列して吸収する今の20代ならではのサウンド。ただ卓越しているのはその音楽が正面切って美しいところだ。英文和訳的な青春文学風の歌詞もしかり。初のフル・アルバムは、60年代UK的なコーラス・ワークとリフが印象的な「ストリートアレイ」から始まり、グルーヴ感においてOASISを想起させる「悪魔のささやき」、少しひねくれたメロディ・センスがユニークでソウル・フレーバーもある「Othello」、いなたさがむしろ堂々とした印象を与える「青の旅」など、どこを切ってもフレッシュ且つロックのルーツがある。例えば、DYGL好きもandymori好きもハマれそうな特別な個性。(石角 友香)


The Places

2017年3月から本格的に活動を開始した神戸発4ピース The Songbardsが、チャットモンチーやGotchらを手掛けてきたエンジニア 古賀健一など、豪華制作陣を迎えた2ndミニ・アルバムをリリース。敬愛するTHE BEATLESをはじめとした90年代ブリットポップなどのルーツを、The Songbardsとして奏でたいロックへ見事に昇華している。伸びやかで澄んだ上野皓平の歌声と力強い松原有志の歌声が交わるツイン・ヴォーカルや、息ぴったりの4人のコーラス・ワークがシンプルなグッド・メロディに重なり、美しくポエティックな歌詞の魅力を増幅する。英リバプールで開催された世界最大のTHE BEATLESの祭典"International Beatleweek"への出演など、海外公演を経験した彼らが本作をどう演奏するのかも楽しみだ。(渋江 典子)



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