Japanese
マコトコンドウ
2025年04月号掲載
Interviewer:吉羽 さおり
1stアルバム『いききる』から約1年半ぶりとなる、2ndフル・アルバム『不完全ルーティン』をリリースしたマコトコンドウ。ネオ・ソウル・ポップ系マルチ・トラックメーカーとして様々なジャンルや時代、国境を横断し、洒脱でアイディアふんだんなアレンジで聴かせるサウンドは、このアルバムでより温かみや肉感的なボリュームを増した。歌に綴られた、クスッと笑えたり時に感傷的になったりもする日常のシーンがより鮮やかとなって、あなたや私の日常と重なってくる。そんな体温を持った音楽となっている。人生、生きることといった大きなテーマを持った前作から一歩踏み込んで、小さくもかけがえのない日々にスポットを当てた『不完全ルーティン』に込めた思いを訊いた。
-昨年はそれぞれコンセプトを持った3作のEP『くりかえし』(3月)、『432』(7月)、『そばにいて。冷めた光で』(11月)をリリースしてきました。その3作が、ニュー・アルバム『不完全ルーティン』にも繋がっていくものになったと思いますが、まずどういった経緯でコンセプチュアルなEPを作ろうとなったのでしょうか。
これまでEPを出したことがなかったので、出してみたいという単純な気持ちからだったんです。EPを作るにあたって、何かしらコンセプトがあったほうがいいだろうということで、そのコンセプトはその時々の気持ちや気分でもあったんですけど(笑)。これまではシングル単発で、この曲はこんな曲ってところで作っていたんですけど、EPというくくりになることで、作品の物語性、作品性が増した気がします。
-結構マニアックなコンセプトでしたよね。『くりかえし』では全曲が同じコード進行となっていたり、『432』では全曲がA=432Hzのチューニングで制作されていたり。
『くりかえし』の頃は、日常を歌いたかったモードでもあったので、同じコード進行を繰り返す。循環でずっと続いていくコード・ワークは、日々繰り返していくこと、生きることを表しているかなというもので。 次の432Hzというのは地球の周波数、自然と調和しやすい周波数と言われているんです。これを作ったきっかけが、僕自身歌うときにちょっとピッチを低く取ってしまう癖があって、普通は440Hzとか442Hzといったところでやるんですけど、432Hzになるとちょっとピッチが低くなるんです。それが自分の歌に合いやすい周波数なのかなってことで、トライしてみたいなというものもあったし。安らぎを感じやすいと言われる周波数だから、僕がリスナーの方に提供をしたい安らぎや揺らぎの部分を、もっと大きくお届けできるんじゃないかなというのがあった作品でした。 次の『そばにいて。冷めた光で』はラヴ・ソングで、個人的な愛を歌うのは恥ずかしさがあってラヴ・ソングはあまり作ってこなかったんですけど(笑)、作ってみたら? って担当のスタッフの方に言ってもらって。書いてみたら、悲しい失恋の曲が多いんですけど。
-そうですね。
でもそれってリアルじゃないですか。人間らしい部分が感じられるというか。
-その人間臭さの例えも面白いですよね。アルバムにも収録された「ソカラ」は、心にこびりついた思いを、料理のおこげを意味するソカラ(Socarrat)で表現するっていう。
こびりついている気持ちがちょっと女々しいかなって思いましたけどね(笑)。でも僕はわりと執着しちゃうというか、あのときはああだったなとか思うこともあって。そこが人間らしいし、そういったところを表現することで、共感してくれるであろう人が1人でもいて、少しでも心が動いてくれたらいいなと思うんです。
-前作の1stアルバム『いききる』(2023年リリース)は、まさに生きることがテーマでしたが、今回の2ndフル・アルバム『不完全ルーティン』は、そこから一歩踏み込んだ日常をテーマに、どうしたら心地よく日々が送れるのかに軸を置いています。先程のEP『くりかえし』のお話にもありましたが、今は日々のことにより目がいっているんですか。
そうですね。前作『いききる』は哲学的というかテーマが大きかったんです。今回はもっと身近な存在になれるアルバムになるといいなという感じでしたね。EP『くりかえし』を作っている頃は『いききる』の後だったからなのか、人がどう生きるかについてよく考える時期だったんです。ちょっと変な言い方になるんですけど、悪い生き方をする人もいるわけじゃないですか。悪い生き方をしたいと思っているけど、それをダメだと思ってしない人もいる。あとはシンプルにいい人がいるとか、そういうことを考えていて。僕は悪い人になりたいとは思わないけど、悪い人から見たら、生きるのが下手だって思われるのかなとか。
-ずる賢くはなれないと。
そうです。僕は、そういう悪い人になりたくないし、無理していい人を演じてでも悪い人にならないようにしたいなって。そういうことを、昨年の春頃はよく考えていたんですよね。日々は繰り返していて、自分としては変わらないけど、自分の周りの環境は地続きに変わっていって。ずっと変わらない人はいないけど、変わりたくない部分に意固地になっているところって人間っぽいなとか、いろんなことを考えていた時期があったんです。
-コンドウさん自身、そういう不器用さがある感じなんですか。
めっちゃ下手だと思います。嫉妬なんてしないほうがいいと分かってるのに、すぐ嫉妬しちゃうとか、またそういう自己認識をしているとか。普段は考えなくてもいいことだけど、考えてしまう自分が嫌だなぁって思うこともありますしね。生き方が下手なんだと思います(笑)。
-そういう思いを音楽に乗せて、昇華するまではいかないまでも、ちょっとでもユーモアを感じてもらったり、気持ちが楽になったりすればって感じですかね。
そうですね、同じように考えている人ってきっといるだろうなと思うんです。そんな人たちに寄り添えたらというか。人の心を動かすって、その人が変わろうって思わない限り、僕は正直できないと思うんです。でも変わろうと思う"微か"になったらいいなと思うんです。その"微か"を作り続けたいなって今音楽活動をしている気がします。
-誰かの心に少しでも何か残したいという思いから、コンドウさんがメロディや歌詞を書いたり、トラックを作ったりする上で意識することはありますか。
言葉の伝え方が難しくならないようにというのはありますね。できるだけ子どもでも知ってる単語にしようという気持ちはあって。難しい言葉を使えたらかっこいいですけどね(笑)。でもそこはできるだけシンプルに。それでいて、一人一人違った受け取り方、解釈や考え方ができる言葉にしたいなって思ってます。
-メロディと言葉とが生む心地よさもそうですし、MVやアートワークでは、ゆる〜いキャラ("ニートくん")が登場するキャッチーさや取っ付きやすさがある。でもサウンドを紐解くと音楽的な豊かさやマニアックさもありと、いろんな要素、入り口を持っている音楽ですよね。トラックメイキングへのこだわりを感じますが、今回のアルバムでより細かにこだわった曲、いろんな仕掛けをした曲はありますか。
そういうことで言うと「たぶんね」はシンプルな作りではあるんですけど、ピアノの音源を1度カセットテープに録音して、それを再録音したりということをしていますね。あまり分からないかもしれないですけど、温かみが出る部分があるかなとか。あと「たぶんね」はブラス系がわりと入っていて。
-この曲はブラスのアレンジがいいですよね。
音色もコルネットを使っているんです。コルネットって結構柔らかい音色なんですけど、それをあえてちょっと汚なめの音にして吹くとか、シンプルではあるんですけど、音のテクスチャーに関してはこだわった曲でしたね。
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