Japanese
ビレッジマンズストア
2024年10月号掲載
Member:水野 ギイ(Vo) 岩原 洋平(Gt) ウエムラ(Ba) 坂野 充(Dr)
Interviewer:サイトウ マサヒロ
やってほしいことは全部言ってくれよ、それを確実にちゃんと上回るから
-そこから、もう一度作品を作り直そうということでできあがったのが今回の『勝手』なんですね。
水野:そうですね。だから、内容も当初やりたかったものから変わっているし。
-シングル曲に加えて、3曲の新曲が収録されています。これは4人で制作した楽曲なんでしょうか?
水野:今の状況で出したいものってなんだろう、これを出したら喜んでくれるんじゃないか、ということを改めて考えて作りました。
-リスナーの目線に立って?
水野:そうですね。その時その時で、バンドにどんな活動をしてほしいかって違うと思うんですよ。俺は結構それを考えるタイプだから、自分がやりたいことをやったらいいでしょっていう考えはしたことない。
-"勝手"というタイトルとは相反する姿勢ですね。
水野:たしかに。お客さんは、困難が起きたときにそれに引っ張られて弱くなる姿を見たいわけじゃないだろうから、"俺たちには勝手にやっててほしいんでしょ?"っていう、ラリーを経た上での"勝手"(笑)。
岩原:いろんな反応を想像してたけど、一番嫌なのはお客さんが"苦しそうだね"って言って、俺らが"うん、苦しいの"って返すような状態で。それよりは、今はこれしかないからこれをやるっていうまっすぐな姿勢が一番しっくり来ました。
水野:そうだよね。ロック・バンドってスカッとするもんだしな。
-向こう見ずに暴れ散らかしてやろうという姿勢は、収録曲の音にも言葉にも表れています。でも、それもやっぱり20年やってきたからこそ辿り着いた無鉄砲さなのかなって。
水野:あー、そうだと思う。結局、何かを恐れて無茶できなかったときのほうが上手くいかなかったなっていう経験があるし。無茶でもしょうもないことでも、何かをやってるやつのほうが面白いっていう思いがあるから、そこには月日の影響がある。
-無茶をしても伝わるだろうというリスナーに対する信頼が積み上がってきたからこそ、今もなお初期衝動感が溢れている。
水野:そうですね。でも、俺らからしたら今は初期衝動もいいところだよな。どんだけ素手で戦い慣れたやつでもさ、ピストルを手に入れたらやっぱりテンションが変わるじゃん。(ウエムラは)ピストルだからさ。
ウエムラ:......俺のことか(笑)!
水野:だから今はやりたいこともたくさんあるし、本当にバンドが楽しい......って言うとちょっと寒いけど(笑)、今はあえてバンドが楽しいってちゃんと言ったほうが楽しいんだよね。
ウエムラ:初期衝動の話で言うと、感じたことがあって。長いこと続いてるバンドだから、外から見たときはもう慣れてるんだろうなと思ってたんですけど、いざ中に入ってみると、確かに慣れてはいるものの慣れ方が独特というか。
水野:痛め付けられ慣れてる(笑)。
-慣れた結果無理をしなくなるんじゃなくて、無理すること自体に慣れてるみたいな。
ウエムラ:そうそう。お前ら丈夫すぎんかって。
水野:慣れてライヴが日常になるのが嫌なんすよ。あくまで非日常。生活する場所じゃなくて向かう場所。特別な場所であるべきだっていう気持ちがあるから、それは意識しないとなと思ってる。
-作品に話を戻しましょう。いつにも増してストレートなロック感が印象的ですが、このような作品のカラーは意図したものなのでしょうか?
水野:いや、出ちゃうんですよね。好みのものを作っていったら自ずとこうなった。もっと初期衝動感を出していこうとか話し合ったことないし(笑)。
-一方でアクセントとなる楽曲もあり、全体のバランスが取れた作品になっています。例えば「埃の降る街」には、今までありそうでなかった歌謡的な哀愁が漂っていて。
岩原:あれ、いい曲よね。
水野:もともと俺は'70sの歌謡やフォークにルーツがあるから、新しいものを出したというよりはそこに戻った感じ。この曲こそ、初期衝動の延長にあるものかもしれない。
-そこからショート・チューン「ボーイズハッピーエンド」に続く流れがアルバムを盛り上げます。こちらはジャック(Ba)さんの脱退を受けて制作されたシングル『BROTHER』(2022年リリース)の収録曲ですが。
水野:本当は「きみがいれば」だけで出す予定だったんだけど、無理を言ってもう1曲作ったんですよ。湿っぽく終わるのが嫌すぎて、"もっとバカな曲やっていい?"って。
-そして、今作には「きみがいれば」が収録されず、「ボーイズハッピーエンド」だけが収録される形になりました。
水野:ハナから入れるつもりはなかったかもしれない。特別であるべき曲だと思って。好きな曲ではあるけど、ここで他の曲と合わせて聴いてほしいものではなかった。もっと大きなくくりで、こういうことがあったんですよっていうアルバムを作るときには入れてもいいかもしれないけど、今回のミニ・アルバムは今の自分たちの姿勢を見せるためのものだから。
-たしかに、今作が描いているのは何かの物語ではなくてバンドの態度ですよね。
水野:そうですね。「みちづれ」、「臨死ファンクラブ」、「ボーイズハッピーエンド」、全部同じことしか歌ってない。でも、それがたまらなく俺たちっぽくていいなと思う。恋愛ソング好きなやつは全編恋愛ソングを歌えばいいと思うし、俺はむしろそういうのが聴きたいから。
岩原:同じことを言ってるにしても、どの曲もすごく純度が高いなと思って。レコーディングが終わったときに"めっちゃ水野だね"みたいな。
水野:自分たちの目指してるものの解像度が上がってるのかもね。
岩原:うん。本当に高純度だから、気を付けて聴いていただきたい。
-11月17日には"ビレッジマンズストア村立20周年記念公演「正しい夜遊びの解」"が開催されます。まず、本拠地 名古屋ではなくZepp Shinjuku (TOKYO)という会場を選んだ理由は?
水野:名古屋でやれよっていう声はたしかにめちゃくちゃあったんですけど、『勝手』をリリースする前のツアーで、これから新しいことにチャレンジすることを誓いますと宣言をしたんで、その一環でもあります。今までできなかったことをやって、前に進む姿勢を見せる。それにピッタリの舞台がZepp Shinjukuだなっていう。単なる思い出公演もいいけど、今は違う。楽しいだけで終わらない、これからに活きるものにしたいと思って。
-歌舞伎町を背景に、赤いスーツに身を包んだヴィジュアルも話題を呼びましたよね。
水野:もともと衣装が変わるときに、特別な日にはちゃんと正装をするぞって言ってあったので、その辺を分かってないわけじゃないよっていう。ちゃんと新調したんですよ!
-"正しい夜遊びの解"という公演のタイトルは、過去の様々な作品を連想させますね。
水野:『正しい夜遊び』(2017年)っていうライヴDVDを出したことがあるんですけど、それはそのときに"俺たちがやりたいのってこういうことでしょ"って示したもので。その答え合わせは、すぐにできるようなものじゃないと思ってたんですよ。そして今、あのときの答えを提示できるくらいの経験が積み重なったので、このタイトルがいいなと。
坂野:とはいえ、過去に執着しているわけではないし、これからも続くよっていう。
-最後に、公演当日に向けて一人一人意気込みを聞かせてください。
坂野:僕自身、この日だから起きる何かがあるんだろうなっていうワクワクがありますね。これまでの歩みと、ワンマンが終わってからの歩みを楽しみに観てくれたら嬉しいなと思ってます。
ウエムラ:俺、初めて赤いスーツ着るんですよ。俺の薄っぺらい胸板をよく見ていてほしい。
岩原:これまでは大きいキャパシティのライヴっていちいちプレッシャーを感じたりしてたんですけど、今回は全くそうではないので、もう任せておいてと。ドーンとやるので、信頼して観てくれればと思います。
水野:誤解されてるところがあると思うんですけど、俺はすごく空気が読める男なんですよ。みんながめちゃくちゃやってほしいって言うならめちゃくちゃにやるし、後ろを振り返ってほしければ後ろを振り返るし。バンドに対して抱える期待とか望みを蔑ろにしたことはないし、その上でそれを超えられたらロック・バンド冥利に尽きると思う。だから、"やってほしいことは全部言ってくれよ、それを確実にちゃんと上回るからね"と言いたいかな。期待していてください。
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