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INTERVIEW

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ビレッジマンズストア

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メンバー:水野ギイ(Vo) 荒金 祐太朗(Gt)

インタビュアー:沖 さやこ

"名古屋が生んだ暴れ馬"ことビレッジマンズストアが、とうとうキャリア初のフル・アルバム『YOURS』をリリースする。2017年は名古屋ダイアモンドホールのワンマン・ライヴ、メンバー脱退、4人編成でのシングルの制作など、激動の1年を送った彼ら。2018年にDroogのギタリスト 荒金祐太朗が正式加入したことも起爆剤になり、初期衝動が詰まった作品となった。フロントマンの水野ギイはインタビューの中で何度も、バンドに対してもリスナーに対しても"安心感"という言葉を使っていた。それを与えたいという気持ちが、"YOURS=あなたのもの"というタイトルを掲げられた強さなのかもしれない。

-とうとうバンド初のフル・アルバムが完成しました。

水野:実はぎりぎりまで曲ができてなかったんです。というのも、荒金祐太朗が今年の6月に正式加入したので、彼も一緒にゼロから作った新曲を入れたかったんですよね。何年もやってきているはずなのにバンド始めたてのころの気持ちになっていたから、バンドの空気がすごく良くて、曲はできてないけどまだまだ作れる気がした。だから"ミニ・アルバムではなくフル・アルバムにしましょう!"とガツガツ曲を作っていきました。このタイミングで新しいものを一気に見せていけたらいいね、とは話していたんです。

-荒金さんの加入が起爆剤になったところも大きいんですね。

水野:爆発力のあるギターを弾くやつですからね(笑)。もともと彼はピンギターのバンドでギターを弾いていたし(※荒金は2018年5月に無期限活動休止したDroogのギタリスト)、ギターが目立つサウンドだったから、俺にとって彼は年下と言えども、憧れのギター・ヒーローでありロック・ギタリストなんです。彼と一緒のステージに立てるというワクワクをバンド全員が持っていた。だからサポートをお願いしたんです。僕らは名古屋、彼は東京に住んでいるから、結構無理矢理ではあったんですけど(笑)。

-それだけ荒金さんに弾いてもらいたかったと。荒金さんはお話を貰ってどう思われましたか?

荒金:俺からすると"えっ、俺でいいんすか!?"って感じでした(笑)。もともと自分のバンド以外で演奏することは多かったし好きなので、いい機会をいただけたなと。自分のバンド以外でギターを弾くといつも"自分の作ったフレーズではない、決まったものでどれだけ自分らしさを出せばいいんだろう?"と思うんです。だからビレッジ(ビレッジマンズストア)のサポートはすごくいい経験になりましたね。

-外から観ていたビレッジマンズストアと、実際に中で弾いて感じるビレッジマンズストアとのギャップはありましたか?

荒金:それはもう! びっくりするくらい全然違いました。もちろん今まで何回も(ライヴを)観ていたけど、いざ一緒にやってみると"こんなにこのバンド爆発してるんだな"と思った。観ているときとは比べ物にならないくらい爆発してましたね。

水野:へぇ~! そうなんだ。たしかに最初は"サポート感"でやろうとしてたところはあったよね。でも途中からいつもの荒金祐太朗が出てきた(笑)。というのも、決まったフレーズを弾かせるだけというのは申し訳ないので、サポートの段階から"ここは思ったように好きにやっちゃって"と、ある程度のフリー枠を設けていたんですよね。俺らは俺らのステージでの"荒金祐太朗"が見たかった。ビレッジマンズストアの手の内を明かしているんだから、お前も全部見せてくださいよ、という理屈ですね。俺らのかたちに合わせてもらってたわけではなかったのが、うまくハマったのかな。

-そして正式加入が決定したということですね。

水野:彼のバンドがひと段落ついたタイミングですぐに声を掛けました。本当はこういうことは時間を置いた方がいいのかもしれないけど、それ以上に俺たちの"今この5人でバンドをやるのがすごく楽しい"という気持ちや、この環境を守りたいと思ったんです。今のかたちを少しでも長く続けたかった。彼は俺らにとって突出したものを持っているギタリストだから"今までにないものが来た!"という感覚があって、だからこそ"ここでビレッジマンズストアも変わるぞ!"という気持ちがあったんです。

荒金:自分にどういうところが突出しているのかとかは、全然自覚がないんですけど(笑)、自分の色を出してほしいと言ってもらえるのはありがたいですね。でも"「ビレッジマンズストアっぽい」とは......?"と考えることはあって。

水野:今もちょこちょこそう言うんですよね。"っぽい"なんていいんですよ(笑)! ......俺はビレッジマンズストアのことを"ロックンロール・バンド"と言いたくはないんです。こう言ったら怒られてしまうかもしれないんですけど、ロックンロール・バンドが持つ、"っぽくない"をすると嫌がられちゃう閉塞感があまり好きではなくて。ひとつのものを突き詰めて聴いている人に認めてもらえるのはすごく嬉しいんだけど、ロックンロールが大好きだから、それを狭いコミュニティの中で終わらせたくない。だからビレッジマンズストアの音楽はまがいものでいい、キメラ的な存在でいいと思っているんですよね。

-でも荒金さんはそのカラーではないと。

水野:彼は愚直に自分の好きなロックンロール、パンク・ロックを具現化しようとしているんです。ロックンロールを好きな人を唸らせることができるけれど、ロックンロールがよくわからない人を振り向かせる音楽ではない。だからこそ俺らが、彼の持つ狂暴な部分を伝えやすくしてやろうと思っているんですよね。だから"ビレッジマンズストアっぽい"を追求しないでほしいなと思っているんです。

荒金:嬉しいっす(笑)!

水野:俺らは広いフィールドの中で戦うバンドでいたいんですよ。俺らは変わりたいのではなく、大きくしていきたい、広げていきたいんですよね。荒金祐太朗が現れたことで、ビレッジマンズストアの音楽のキャパシティが広くなった。グルーヴが前のめりになるとき、後ろに引っ張るとき、巻き込んでいくことが俺らにとっての"ロックンロール"だから、音楽のジャンルとしての垣根はないんですよね。俺たちにとってのロックンロールで、ちゃんと気持ち良くなれる人を増やしたいんです。